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マンション雨漏りの損害賠償は誰が行う?
マンション雨漏りの損害賠償は、雨漏りの発生箇所がどこであるかによって、費用の負担先が異なります。
マンションの雨漏りにおける責任負担は、管理組合なのか、入居者個人なのかのどちらかになります。
共用部分からの雨漏りは管理組合の負担となり、専有部分からの雨漏りは個人負担となるのが一般的です。
次の章から詳しく解説していきます。
【マンション雨漏りの損害賠償】専有部分
マンションの専有部分は、個人が所有が所有している部分であるため、雨漏りの責任は個人となります。
専有部分とは、部屋の中のことです。
基本的には、壁の内側のことであり、内装と呼ばれる内壁、床、天井は専有部分となります。
床下は内装の外ですが室内の配管が通っているため、専有部分扱いとなり、雨漏りではないのですが、配管の老朽化による水漏れの責任も個人となります。
また、部屋の玄関ドアやサッシ、ベランダは共用部分ですが、使用者が占有しているため、個人となります。
【マンション雨漏りの損害賠償】共有部分
マンションの共用部分の管理責任は、基本的には管理組合にあります。
マンションの玄関や廊下、階段、エレベーター、構造部分の柱や天井、床なども共用部分です。
建物の外壁や屋上・ルーフバルコニー、各部屋までの廊下や配管も共用部分となっており、管理組合の責任となります。
マンション雨漏りの原因によっても異なる責任
マンション雨漏りの原因がなにかによっても、誰が損害賠償を行うべきなのか異なります。
マンションの雨漏り原因が建物自体の老朽化や新築時の設計ミスなどであった場合、その責任は管理組合の責任になります。
一方、窓を閉め忘れやベランダや窓の掃除を怠ったために起こる雨漏りなど、原因が使用者にある場合、個人がその責任を負います。
リノベーションなどでサッシ、ドアなどのリフォーム工事が原因で下の階で雨漏りするようになった場合もその個人の責任となります。
賃貸マンション雨漏りの損害賠償は誰が行う?
賃貸マンションの雨漏りの損害賠償は誰が行うのかというと大家さんになります。
大家さんは建物の内部を守る屋根や外壁が破損したり、雨漏りした場合は修理する義務があります。
民法第606条「賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修理をする義務を負う。」と明記されています。
大家さんが賃貸人であるため、大家さんが修理することになります。
賃貸住宅の雨漏りについて詳しくはこちらの記事で解説しています。
賃貸住宅の雨漏りは大家の責任?あなたがやるべき3つのことも解説!
応急処置を行なわないと損害賠償に発展する可能性
マンションで突然雨漏りしたときは、床などの被害が大きくならないように応急処置を行いましょう。
雨漏りが発生しているのを知りながら、とるべき必要な応急処置を行わずに放置して、下の階の隣人にまで被害が拡大した場合は、最悪の場合は損害賠償に発展する可能性があるので、放置はやめておきましょう。
天井から床へ雨漏りする場合は、バケツなどで受けて床を保護しましょう。
広範囲に雨漏りする場合は、ブルーシートを床にひいて、その上にバケツや雑巾、吸水シートなどで雨が拡がるのを防ぎましょう。
窓から雨漏りする場合は、水滴が飛び散らないように吸水シートをひいて受けましょう。
雨漏りが発生したときの応急処置の方法を詳しくはこちらの記事で解説しています。
雨漏りがアパートで発生!とるべき行動は?修理費用は誰の負担?
マンション雨漏りでは記録が重要です
マンション雨漏りでは、発生したときの記録が重要です。
雨漏りを発見したら、落ち着いてまずは写真・動画などの記録をとりましょう。
写真・動画を撮影する数分であれば、多少、床が余分に濡れてもいいので、雨漏りの状況を撮ることで、後の対処を検討する上で大切なデータとなります。
写真・動画は雨漏りの原因を特定するのにかなり役立ちます。
また、写真・動画を撮る上で、以下の3つのポイントを意識して撮影してください。
- 引いたアングルで写真を撮る(なるべく部屋が広く写るように)
- 雨が部屋へ浸入している場所がわかるように撮る
- 浸入している雨漏りの量がわかるように撮る
家財に被害が出た場合は、その部分も含めて全体の写真を撮っておきましょう。
マンション雨漏りの主な原因
マンション雨漏りが起こる主な原因を紹介します。
- 外壁の劣化や破損
- 屋根や屋上の劣化や破損
- 窓や建具の隙間
- 水道トラブル
- 人的なミス
それぞれについて簡単に解説します。
①外壁の劣化や破損
外壁に経年でひび割れや破損が発生することがあります。
特に、窓・サッシまわりには構造的な強度不足によりひび割れが発生しやすいです。
外壁のひび割れ部から雨水が浸入して雨漏りする可能性があります。
②屋根や屋上の劣化や破損
屋根は屋上防水の仕様が多いです。
防水層はシート防水や塗膜防水となっており、紫外線などによる経年劣化や破損が生じます。
防水層が劣化して、き裂や穴開きが発生すると雨漏りに直結します。
屋上からの排水ドレンにゴミなどが詰まると排水できず雨漏りすることもあります。
③窓や建具の隙間
窓や建具まわりはシーリング処理されています。
シーリングが劣化するとき裂や隙間が発生します。
隙間から風雨などで雨水が浸入すると雨漏りとなります。
また、30年程度経年するとサッシ本体のシール材が劣化して、サッシから雨漏りすることもあります。
雨漏りではないですが、同様の水トラブルとして以下もあります。
④水道トラブル
水道などの給排水設備は各階の間に通っています。
上階の給排水設備に不具合が発生すると水漏れが天井から落ちてきます。
⑤人的なミス
上階で風呂の水をオーバーフローさせてしまうと水漏れが発生します。
トイレなどの排水管に異物を詰まらせて水漏れが生じることもあります。
また、窓を開けっぱなしで雨水が大量に浸入すると下の階まで雨漏りすることもあります。
マンションで雨漏りが起こる原因について詳しくはこちらの記事で解説しています。
雨漏りがマンションで起こる原因は?起こったときにやるべきことも解説
マンション雨漏りにおける主な修理な費用
マンション雨漏りにおける主な修理費用の目安を紹介します。
- 単純なコーキングで終わる修理 → 2~20万円
- タイルの目地の劣化による雨漏り修理 →70~万円
- 防水層の劣化による雨漏りの修理 →150~万円
- 大規模な修繕工事 →1000万円以上
マンションの外壁などは足場が必要となり、ちょっとした雨漏り調査・修理でも高額となります。
そのため、管理組合では毎月積み立てしているのですが、個人ではかなり大きな負担となりますので、注意しておきましょう。
【まとめ】雨漏りの損害賠償はできるだけ避けよう
マンション雨漏りの損害賠償は、雨漏りの発生箇所がどこであるかによって、費用の負担先が異なります。
マンションの雨漏りにおける責任負担は、管理組合なのか、入居者個人なのかのどちらかになります。
共用部分からの雨漏りは管理組合の負担となり、専有部分からの雨漏りは個人負担となるのが一般的です。
マンションでは、ちょっとした雨漏り調査・修理でも足場が必要となり、その費用は高額となります。
そのため、管理組合では毎月積み立てしているのですが、個人ではかなり大きな負担となりますので雨漏りの損害賠償はできるだけ避けるようにしましょう。
雨漏りに関してお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
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