スレート屋根の雨漏り 3大原因の1つ「ケラバ部の浸水」をご紹介。

Dr.神谷
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  • みなさま。こんにちは。
    屋根から人の笑顔を作りたい!!!神清(かみせい)のDr.神谷です。

    弊社は、高浜市・半田市にある創業150年老舗三州瓦の生産・販売・工事を行っている会社です。
    年間200棟以上の雨漏り調査・修理を行っています。
    建築業界誌「日経ホームビルダー」の連載記事「新次元!雨漏り対策」を執筆しています。

本記事はこんな人にお勧めします。

スレート屋根で雨漏りしている人。

スレート屋根を検討している人。

スレート屋根でリフォームを検討している人。

この記事で伝えたいこと

スレート屋根とは、新築時は雨漏りしにくい屋根材です。

しかし、経年劣化にともない、雨漏りすることもあります。

雨漏りの3大原因があります。

①塗装時の縁切り不足 ②踏み割れからの浸水 ③ケラバ部からの浸水

です。

この記事では、③ケラバ部からの浸水による雨漏り事例とその対策をご紹介します。

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スレート屋根の雨漏り 3大原因の1つ「ケラバ部の浸水」をご紹介。

スレート屋根とは、新築時は雨漏りしにくい屋根材です。

漏水試験で、猛烈な強風雨を想定した送風散水試験を行っても新品では雨漏りしません。

しかし、経年劣化にともない、雨漏りすることも。

その経年劣化による雨漏りには、以下の3大原因があります。

①塗装時の縁切り不足

②踏み割れからの浸水

③ケラバ部からの浸水

です。

この記事では、③ケラバ部からの浸水による雨漏り事例とその対策をご紹介します。

 

雨漏り現場事例を紹介します。

築30年の軒の出のない片流れ・2階建てでした。

雨漏り調査

雨漏りは部屋の隅の天井から発生していました。

屋根はスレート屋根で、幅の狭い600mmサイズのものでした。

30年経過したスレートなので、表面は退色して、コケだらけでした。

塗装はされていなかったので、3大原因の①は、可能性からはずしました。

②も大きな踏み割れは見当たらなかったので、はずしました。

結果、③を疑い、ケラバ水切りの中に入るように散水試験を行いました。

すると、部屋内に漏水による温度低下を示しました。

ケラバからの雨漏りは、この板金とスレート間をシーリングしたり、上から板金でカバーしても止まりません。

ケラバ側のスレート屋根材を外して、中側から補修しました。

雨漏り修理

棟包み板金を外し、上から順番にスレート屋根材をはがしていきます。

スレート屋根材は、重なりの先端から50mm程度入ったところで、くぎで留まっています。

赤丸がくぎの位置ですが、どれも、くぎ位置より上まで、水が浸入していることが確認できました。

スレート屋根をはがしていくと、ケラバ水切りの中に土ぼこり・木の繊維等が固まって、詰まっていることが確認できました。

その土ぼこりから雨水があふれた痕が見られます。

 

また、赤丸は、スレートの裏面にアスファルト系の防水シートが熱で貼りつき、スレート屋根をはがしたときに、貼りついて破れた痕です。

余談ですが、雨漏り原因②の「踏み割れからの浸水」にかかわる部分で、

スレート屋根材が踏み割れしても、スレート屋根材を差し替えすることはできません。

その理由がこの防水シートの破れで、スレートの中で破れると補修することができず、雨漏りしてしまうからです。

 

スレートの列ごとに土ぼこりなどが堆積しています。

そこから水切りを超えて、防水シートの上に雨水がオーバーフローしています。

前日、降った20mm/日の降水量で、オーバーフローが確認できました。

アスファルトルーフィングは水切りとの境の部分で、き裂が発生していました。

そのため、防水シートの下の合板も濡れていました。

さらに、片流れ屋根の水下側の先端では、合板に3㎝程度の穴が開いていました。

常に、水が浸入している部分では、合板に穴が開いてしまうこともときどき、見かける現象です。

片流れ屋根の水下側は雨量が切妻屋根の2倍流れるので、その分、リスクが高まります。

ケラバから50㎝以上の幅で、合板が腐朽していました。

水下側のコーナー部分全体の野地合板がボロボロになっています。

ボロボロになった合板を張替えました。

合板の上に、しっかりした防水シートである粘着ルーフィングを張りました。

新規のケラバ水切りを設置し、スレートを復旧して完成です。

 

ケラバ部の雨漏り原因は土ぼこり・木の繊維の詰まりによるものです。

スレート屋根のケラバ水切りは、水を排水するための捨て水切りが一体となった形状になっています。

土ぼこりが堆積しなければ、100mm/hの降雨量でも十分に排水する捨て水切りの幅があります。

しかし、経年で、スレート表面とケラバ水切りの間から、土ぼこりや木の繊維が入り込み、捨て水切りの中で、堆積していまいます。

築10年を経過すると、このような堆積を確認できます。

オーバーフローした雨水は、その近くにあるくぎから伝い水となって、合板へ浸水していきます。

防水シートと合板の間に入った水は、乾燥しにくい状態となるため、合板の劣化を引き起こします。

このように合板が劣化すると、スレートを留め付ける保持力が低下するため、台風による飛散の原因にもつながります。

 

ケラバ水切りの漏水対策をご紹介します。

対策1.施工マニュアル変更

ケラバ水切りの漏水対策として、現在の施工マニュアルは変更されています。

◎スレート屋根の端部を隅切りする。

◎ケラバ部分の防水シートを50㎝で、重ね張りする。

◎ケラバ水切りの中に、木(登り淀/のぼりよど)を入れて、ケラバ水切りを木に留め付ける。

 

しかし、私の行った実験では、まだ、対策が不十分だと思います。

野地板の劣化は、ケラバから50㎝以上劣化しているので、防水シートの重ね張り量が不足しています。

最低、100㎝は防水シートを重ねたいですね。

対策2.シール付きケラバ水切り

また、土ぼこりが堆積してもオーバーフローしないケラバ水切りとして、

シール付きケラバ水切りもあります。

土ぼこり等の堆積はシール材で止まります。

シール材からオーバーフローしても、その先にある水切り部分で排水できるので、防水シートの上へは、オーバーフローしない形状となっています。

 

対策3.通気下地屋根構法

また、スレートの屋根の通気工法:通気下地屋根構法も新しく、販売されていますので、下のリンク先を参考にしていただければと思います。

ケイミュー(株):通気下地屋根構法

かなり高級仕様ですが、スレート屋根の3大雨漏り原因はすべて、解決できる構法です。

 

新築で、スレート屋根を検討している人は、ぜひ、ケラバの漏水対策を行ってください。

大切な屋根の下地腐朽を防ぎましょう!

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