瓦屋根の谷部(たにぶ)からの雨漏り
瓦屋根でもっとも多い雨漏りは、谷部からの雨漏りです。
谷部とは、2つの屋根面の交わりが谷となっている部分のことです。
この部分は、2つの屋根面を流れる雨が合わさる部分で雨量が多くなるので、雨漏りしやすい場所になっています。
そのため、ほとんどの屋根材は谷板金を入れて雨水を速やかに排水する仕組みとなっています。
その中で、古い瓦屋根は塗装を行わないため、変色が気にならない銅製の谷板金を使用する場合が多かったです。
しかし、20年以上経過すると、経年劣化で銅製の谷板金に孔が開き、そこから雨漏りする事例が多く発生しています。
雨漏りするとどのようになるか、簡単にご紹介します。
瓦屋根の谷部の孔開き
谷板金の孔開きは、軒先側(水下側)に発生する場合が多いです。
上の写真では、手前側に孔が開いていることになります。
なぜかと言うと、軒先側は棟からの距離が長いため、雨量もその分多くなるからです。
瓦から流れた水はもっとも流れやすい場所から多く滴下します。
その水滴の衝撃が少しずつ谷板金を摩耗させ、その部分に孔を開けていきます。
そのため、水がもっとも流れる谷部の中央部ではなく、瓦の下の位置に孔が開くことがほとんどです。
水が長年落ちると石に穴が開く現象に近いようです。
瓦屋根谷部からの雨漏りを見つける2つのポイント
瓦屋根谷部からの雨漏りを地上から見つける方法をご紹介します。
谷部が見える位置から屋根の写真を撮影してください。
谷部の部分を拡大して、以下の2つの現象のどちらかでも確認できれば、雨漏りの可能性が高いので瓦屋根工事業者に連絡しましょう。
- 谷木が変色している
- 軒先に腐朽菌が繁殖している
上の2つについて、簡単に紹介しますね。
谷木が変色している
谷部の中心には、谷木が設置されています。
上の写真では、谷木が白く変色していて、木の繊維方向に延びていることがわかります。
谷部の写真を撮り、谷木がこのように変色していたら雨漏りの可能性が高いです。
また、変色は谷部を中心に左右に拡がることが多いので、そこもチェックしてみましょう。
軒先に腐朽菌が繫殖している
軒先に腐朽菌が繁殖しているも雨漏りの可能性を示しています。
このまま放置しておくと、広小舞(ひろこまい)と呼ばれる野地板の先端部分に取り付けられている木材が腐ります。
やがて、軒瓦のズレなども起きてくるので、腐朽菌が繫殖している場合はすぐに修理を依頼しましょう。
腐朽菌はキノコのような形をしている場合もあります。
谷部の写真が何か他と違う状況の場合は、点検だけでも瓦屋根工事業者に依頼しましょう。
まとめ:谷部からの雨漏りは写真を撮って、点検できます。
瓦屋根谷部からの雨漏りを確認する方法として、地上からの写真を撮って確認することをご紹介しました。
20年程度経過した瓦屋根は、一度、点検されることをオススメします。
写真を撮って、谷木が変色しているか、腐朽菌などが繁殖しているか確認しましょう。
ハッキリわからなくても、他と違うように感じたら、瓦屋根工事業者に相談しましょう。
屋根に関して、お悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
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