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屋根瓦を落とさない・飛ばさないための7つのQ&A(瓦屋根)
国総研(国土交通省国土技術政策総合研究所)のホームページで、「屋根瓦を落とさない・飛ばさないための7つのQ&A」で公開されました。
瓦屋根は適切に設計・施工されていれば、耐震性・耐風性も確保されています。
しかし、推奨されない昔ながらの施工により、地震や台風などの自然災害時に瓦が脱落・飛散することがあります。
ここ最近の自然災害の多発による被害で、2022年1月1日より、屋根に関する法令が改正され、全ての瓦の留め付けが義務化されます。
新築に関するもので、50年前の基準を現在行っている「瓦屋根標準設計・施工ガイドライン」に合わせる内容となっています。
それに伴い、瓦屋根への理解をひろめるためにQ&Aが作成されました。
詳しくはこちらをご覧ください。
7つのQ&Aとは?(瓦屋根)
Q1.瓦屋根の解説からはじまっています。
Q2.では、昔の旧構法は土で置いてあるだけ(留め付けしていない)だから、崩れることを示してします。
瓦屋根が重いから家全体が崩れるの?
Q3.では、瓦屋根は、重いので住宅全体の耐震性に影響するのでは?と、家の倒壊に関する内容が記載されています。
新築時、法令で瓦屋根に必要な壁(耐力壁)の量が規定されています。
軽い金属屋根などは、軽い分だけ必要な壁の量を減らしているので、瓦も金属屋根も法令による建物の強さには、差がありません。
つまり、新築であれば、どの屋根材でも必要な耐震性を確保されるように設計されているので、大丈夫です。
また、既築の場合は、屋根材の交換よりも壁を増やす方が安価に耐震性を上げることができます。(屋根の軽量化だけでは、耐震基準を満たさない場合が多いです。)
震度7では瓦屋根自体が崩れるの?
巨大地震では、瓦屋根自体が崩れて、ブルーシートが張られる光景を目にします。
Q4.震度7に、瓦屋根自体が耐えるのでしょうか?
阪神大震災以降、瓦屋根をガイドライン工法で施工した振動実験を数々行ってきました。
上の写真のように、建物の壁の量が少なく、家自体が倒壊しても瓦屋根は崩れていません。
現行の基準で施工した屋根自体の耐震性は確認されていて、大丈夫です。
被害を受ける瓦屋根は20年前以上が多いです。
Q5.の内容に絡みますが、被害を受ける瓦屋根は、20年前以上の日本瓦屋根が圧倒的に多いです。
それも、棟部の被害が8割程度です。
昔の日本瓦の棟部は緊結されておらず、耐震性が乏しいです。
この棟部を補強することが急務です。
弊社では、瓦屋根棟部の補強工事を3つ方法で行っています。
弊社では、日本瓦の棟部の補強工事を3つの方法で行っています。
- 冠1本伏せに葺き直し
- ガイドライン工法ののし積みで葺き直し
- 外付の簡易補強工法
以下、3つの方法を簡単に解説します。
冠瓦1本伏せに葺き直し(竹)
既存の日本瓦の棟を解体して、冠瓦1本で葺き直す方式です。
棟部の軽量化、耐震性・耐風性の確保を実現できます。
ガイドライン工法ののし積みで葺き直し(松)
既存の日本瓦の棟を解体して、ガイドライン工法ののし積みで葺き直す方式です。
いままでと変わらないデザインと耐震性・耐風性の確保を実現できます。
外付の簡易補強工法(梅)
既存の日本瓦の棟部を解体することなく、外付のアルミアングル補強して、耐震性・耐風性を高めるものです。
メンテナンス費用は、既存の日本瓦の棟を解体しないため、安価となります。
また、すでにラバーロック工法で補強を行っている屋根は残念ながら、耐震性・耐風性は乏しいです。
この外付補強することで、耐震性・耐風性を確保できます。(実験済み・出願済み)
まとめ:国総研の屋根瓦を落とさない・飛ばさないための7つのQ&A(瓦屋根)をご覧ください。
国総研(国土交通省国土技術政策総合研究所)のホームページで、「屋根瓦を落とさない・飛ばさないための7つのQ&A」で公開されました。
ここ最近の自然災害の多発による被害で、2022年1月1日より、屋根に関する法令が改正され、全ての瓦の留め付けが義務化されます。
古い日本瓦屋根にお住まいの方は、是非、ご覧ください。
瓦屋根でわからないことは、お気軽にお問い合わせください。
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