目次
屋根塗装工事で大切なポイントとは?
屋根塗装工事で大切なポイントが5つありますので紹介します。
- 塗料選び
- 縁切り
- 瓦屋根
- 見積もり
- 雨漏り
次の章からそれぞれ詳しく解説していきます。
【屋根塗装工事で大切なポイント】①塗料選び
屋根塗装でよく使われる塗料と耐用年数を紹介します。
ウレタン塗料は約4~6年、シリコン塗料は約5~7年、フッ素塗料は約7~10年、無機塗料は約10~15年と塗料の種類によって耐用年数が異なります。
当然ですが塗料は、耐用年数が長いほど価格は高く、耐用年数が短いほど価格は安価となっています。
家全体のメンテナンス計画を検討しながら、コストパフォーマンスの高い塗料選びをオススメします。
メンテナンス計画で考慮してほしいポイントを紹介します。
- 屋根の塗装は外壁の塗装よりも劣化が早い
- 外壁は塗装だけではなく、シーリングのメンテナンスも必要である
- シーリングは打替えとなるが、外壁面の処理が難しく高耐久のシーリングは期待できない
- シーリングは打替えの寿命は約10年である
結果、シーリングのメンテナンススパンが約10年なので、それに合わせた塗料を選ぶことがコストパフォーマンスが高いと思います。
オススメはシリコン塗料となります。
【屋根塗装工事で大切なポイント】②縁切り
「縁切り」とは、住宅用のスレート屋根を再塗装したときに、スレート同士の上下の重なり部の隙間が塗料で埋まってしまうことを防ぐために、塗料が完全に乾く前にカッターなどを差し込んで、塗料を切ってやる作業のことです。
縁切りをしないとスレート屋根材の中に浸入した雨水が排水する経路がなくなり、雨漏りする原因となります。
そのため、縁切りはスレート屋根塗装では必須の作業工程となります。
雨漏りしていなかった屋根が塗装後数年で雨漏りし出すのは、この縁切り不足が原因で、スレートが雨漏りする原因の代表例です。
また、縁切りをする手間を惜しんで、下塗り後にスペーサーをスレートの上下の重なりに差し込んで、縁切りの代わりとする塗装業者が多いです。
スペーサーはプラスチック製でスレートの重なりに差し込むことで、3~5mm程度の隙間ができるようになっています。
隙間を大きく開けておけば、塗装しても塗料が隙間を埋めることはないという考え方です。
塗装業者にとっては、縁切り工程を省くことができ、スペーサーをお客様に販売できるので、是非とも使いたい商品なのです。
しかし、お客様にとってはいい事ばかりではありません。
スペーサーはスレート製造メーカーが踏み割れの原因になるため、施工要領書に使用禁止をうたっているのです。
実際、大手ハウスメーカーさんのスレート屋根塗装メンテナンスでは、スペーサーではなく、縁切りで当然対応されています。
見積書に〇〇スペーサーと記載してある場合がそれにあたりますので、スペーサーではなく、縁切りするように依頼しましょう。
くれぐれもスレート屋根を塗装メンテナンスしたために、雨漏りや踏み割れの不具合が発生する最悪なケースは避けるようにしてください。
スレート屋根の縁切りについて詳しくはこちらの記事で解説しています。
【屋根塗装工事で大切なポイント】③瓦屋根
屋根塗装工事の際に注意すべきは瓦屋根で、粘土瓦は塗装がNGとなっています。
粘土瓦は塗装による着色ではなく、焼成時に、釉薬(ゆうやく)や炭素被膜の無機材料で着色しています。
耐久性の高い無機材料の上に、耐久性の低い有機塗料を塗るのはもったいないです。
また、粘土瓦の設計段階から塗装メンテナンスは全く考えていないため、塗装したことによって雨漏りが発生する可能性もあります。
一方で、一般的にはセメント瓦と呼ばれているセメント屋根材があります。
これは生産時に塗装して着色しています。
そのため、塗料が劣化すると美観がわるくなるため、塗装メンテナンスを行うことが多いです。
塗装業者は屋根の専門家ではないので、セメント瓦と粘土瓦の区別が付かず、粘土瓦屋根でも塗装を勧めてくる業者もいるので注意してください。
先日は、「粘土瓦屋根を塗装されてしまい、高圧洗浄のときに、棟部のしっくいと葺き土を洗い流されて穴が開いてしまっており、雨漏りが心配だ。」と相談がありました。
粘土瓦に塗装するとお金を払って、屋根を雨漏りしやすくするようなものなので絶対にやめておきましょう。
【屋根塗装工事で大切なポイント】④見積もり
見積もりをお願いするときは、「一式」での見積もりではなく、「㎡」での見積もりを依頼しましょう。
塗装は塗り面積で計算されるため、「一式」などの表記では、正確な塗装の費用などが把握できません。
屋根は特に勾配や、大屋根・下屋根によって塗り面積が大きく変わります。
ただし、小面積の場合は「一式」となる場合があります。
また、安価な塗装業者が「1棟」いくらの宣伝をしています。
安いのはいいのですが、塗り面積に関係なく、定額なのはその分必要なものを削っている可能性がありますので、注意しておきましょう。
【屋根塗装工事で大切なポイント】⑤雨漏り
屋根からの雨漏りや屋根材自体の劣化は塗装メンテナンスでは対処できないため、屋根修理が必要となります。
雨漏りが起こっている場合は、雨漏りの原因を探して、雨漏り修理を行うことを最優先にしてください。
塗装メンテナンスでは雨漏りは直りません。
業者の「全面塗装すれば、雨漏りは直るので大丈夫。」にはだまされないようにしましょう。
雨漏り調査・修理後に、塗装メンテナンスを検討されることをオススメします。
雨漏りの特定方法について詳しくはこちらの記事で解説しています。
【雨漏りの特定方法】原因を調査するための5つの方法を徹底解説
屋根塗装工事の費用相場
屋根塗装工事の費用相場の目安をご紹介します。
一口に屋根塗装と言っても、塗装の種類、屋根材の種類や劣化状態、建物の立地、大きさや形状などによって変わってきます。
一般的な2階建てのスレート屋根の場合(塗り面積が60~80㎡程度)は、40~60万円程度を目安とお考えください。(30坪前後の大きさの建物)
屋根の塗装の費用相場について詳しくはこちらの記事で解説しています。
屋根塗装工事を安くするコツ
屋根塗装工事において、費用を安くするためのコツを紹介します。
- 複数の業者に相見積もりを行う
- 中間マージンの発生しない自社で工事を行う業者を選ぶ
- 足場設置費用の節約のため外壁と屋根の塗装の見積もりを同時に取る
- 屋根塗装ではなく、屋根のカバー工法や葺き替えも含めて、トータルの屋根メンテナンス費用を下げることも検討する
屋根塗装工事の費用を安くする考え方には、「今回の費用を安くする」という考え方以外に、「トータルで屋根にかける費用を安くする」という考え方も併せて検討されることをオススメします。
意外と高額な足場設置費用について詳しくはこちらの記事で解説しています。
屋根塗装工事の工程と必要な日数
屋根塗装工事はすべてが完了するまでの目安としては7~10日必要です。
外壁塗装も同じタイミングで行う場合は10~14日程度必要となります。
屋根が極端に汚れている場合や屋根の不具合が見つかった場合、その期間の天候などで工事期間が延びてしまうことがあります。
何か期限がある場合は、余裕を持って工事の発注をされることをオススメします。
屋根塗装工事の日数について詳しくはこちらの記事で解説しています。
屋根塗装に必要な日数はどれくらい?作業工程も含めて詳しく解説
【まとめ】屋根も定期的にメンテナンスしてあげよう
屋根塗装工事で大切な5つポイントを紹介しました。
- 塗料選び
- 縁切り
- 瓦屋根
- 見積もり
- 雨漏り
また、屋根のメンテナンスとしては、塗装工事以外も検討することも必要です。
とくに、雨漏りしている場合と屋根自体が劣化している場合は、塗装工事ではなく、屋根修理を行いましょう。
屋根に関してお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
神清からのお願い
記事を最後まで読んでいただきありがとうございます。
お客様の率直な感想をいただくため「役にたった」「役に立たなかった」ボタンを設置しました。
私たちは、日々屋根にお困りのお客様にとって必要な情報をお伝えしたいと考えております。今後のご参考にさせて頂きますのでご協力よろしくお願いいたします。