屋根に断熱塗装が大切な理由とは?遮熱との違いや効果的な方法も紹介

Dr.神谷
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  • みなさま。こんにちは。
    屋根から人の笑顔を作りたい!!!神清(かみせい)のDr.神谷です。

    弊社は、半田市にある創業150年老舗三州瓦の生産・販売・工事を行っている会社です。
    年間200棟以上の雨漏り調査・修理を行っています。
    建築業界誌「日経アーキテクチュア」の連載記事「新次元!雨漏り対策」を執筆しています。

本記事はこんな人にお勧めします。

屋根に断熱塗装が大切な理由を知りたい

遮熱塗装との違いを知りたい

効果的に断熱塗装を行う方法が知りたい

この記事で伝えたいこと

この記事は「屋根に断熱塗装が大切?な理由を知りたい」「遮熱塗装との違いを知りたい」という方に向けて書かれています。

最近、光熱費が高くなり、家計を圧迫して大変ですよね。
そんな方の中には、断熱塗装を検討されている方もいると思います。

本記事では、屋根の断熱塗装が大切?な理由について解説していきます。よく混同される遮熱との違いについても解説していきますので、ぜひ参考にしてくださいね。

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屋根の断熱や遮熱が重要な理由

屋根は夏の日射や冬の放射冷却によって、もっとも寒暖差が大きい建物の部分です。

ここ30年以内の住宅では、天井に断熱材を設置して対策されています。

また、最近は温暖化対策として、遮熱材を設置することもあります。

室内の温熱環境を改善するためには、天井に断熱材を追加することが効果的でエアコンの電気代を軽減するのに役立ちます。

屋根材に断熱・遮熱性能を与えても、天井断熱材が入っていると室内への影響はほとんどありません。

工場や倉庫などの天井がなく断熱材が入っていない建物では、屋根に断熱や遮熱を取り入れると夏の暑さを軽減することはできます。

 

断熱塗料と遮熱塗料の違い

断熱塗料と遮熱塗料の違いを紹介します。

まず、断熱・遮熱の違いを説明します。

断熱とは、熱の移動・熱の伝達を減少させることで、断熱材とは、室内と室外の温度差があるときに、熱の移動を遅らせる素材です。

断熱効果は断熱性能✖厚みによって決まります。

断熱塗料は厚みが非常に薄いため、残念ながら断熱材としての効果はほとんど期待できません。

 

遮熱とは、熱輻射による熱移動を防ぐことで、遮熱材とは、日射を吸収しないように反射する素材です。

熱の移動は、伝導・対流・輻射と3つの方式で移動しますが、その内の輻射による熱の移動を遮るものが遮熱材です。

遮熱効果は表面の日射反射率によって決まります。

遮熱塗料は日射による熱の伝わりを防ぎ、温度上昇を抑える効果はあります。(ただし、伝導・対流による熱の伝達は防ぎません。)

 

屋根塗装は断熱塗料がオススメ?

近年、地球温暖化の影響で夏場の温度が高くなっていることから、熱中症になる方も多くその対策が求められています。

世界の平均気温の上昇率は100年あたり+0.73℃となっています。

引用:気象庁(世界の年平均気温偏差の経年変化:1891~2021年)

建物の断熱性能を上げて、夏場にエアコンを使用することが室内の熱中症対策と省エネ・温暖化対策の両方を実現できます。

ただし、屋根の断熱塗料では室内の断熱性能にはほとんど影響を与えないため、効果はありません。

また、屋根の断熱塗料では、冬の暖房における省エネ効果はありません。

屋根の断熱塗料は、工場や倉庫など断熱材を使用していない建物で検討されることをオススメします。

 

屋根の塗装で断熱効果を高めるポイント

屋根の塗装で断熱(ただしくは遮熱)効果を高めるポイントは、白系や淡い色の日射反射率の高い色の塗料を選ぶことがポイントです。

遮熱塗料の黒色よりも普通の塗料の白色の方が日射反射率が高く、遮熱効果も高いです。

屋根や天井に断熱材が入っている建物では、屋根の断熱塗料による室内への影響はほとんどありません。

工場や倉庫などの断熱材を使用していない建物で使用することで、屋根塗装の断熱効果を感じる可能性があります。

 

断熱塗料の費用相場

屋根の断熱塗装の費用の相場は、塗料1㎡あたりで約3,500〜4,500円です。

30坪の広さの屋根であれば、60〜80万円程度とお考えください。

断熱塗料は15~20年程度の耐用年数と言われていますが、一般の塗料や遮熱塗料と比較してやや高額となります。

 

屋根の塗装費用の相場について詳しくはこちらの記事で解説しています。

屋根の塗装の費用相場はどれくらい?3つの内訳も詳しく解説

 

屋根塗装でオススメの断熱塗料

弊社では住宅の屋根において断熱塗料はオススメしていません。

効果がほとんどない割高な断熱塗料を使用するよりは、天井に断熱材を設置・追加する方が費用対効果が高いからです。

夏の暑さ対策としては、白色の塗料で塗装することをオススメします。

費用はかわらず日射を反射するため、遮熱に対する費用対効果は高いです。

 

屋根の塗装を検討すべきタイミング

新築時からの屋根塗装の時期は屋根材の種類や環境によって異なりますが、一般的には約10~15年とお考えください。

その後は塗装した塗料の種類によって変わりますが、屋根塗装は約10~15年おきとなります。

断熱塗料も一般の塗料と同様です。

屋根は外壁に比べて、塗料が劣化しやすい環境となっており、実際には10年よりも早く塗料は劣化しています。

実際には、屋根の塗装タイミングではなく、外壁の塗装・シーリングの劣化状況で判断することをオススメします。

屋根塗装が劣化しても、雨漏りなどの不具合は発生しないので、外壁のシーリングが劣化したタイミングが塗装工事を行うタイミングです。

外壁の塗装・シーリングを行う時期に併せて、屋根塗装を行いましょう。

 

塗装の時期について詳しくはこちらの記事で解説しています。

屋根塗装は何年後?適切な時期を知るための3つのポイントを解説

 

家全体の断熱効果を高めるために

断熱塗料以外にも断熱効果を高める方法を紹介します。

室内の熱の出入りがもっとも大きいのは、サッシからとなります。

サッシを取替えしたり、内窓を付けたりすることで断熱効果が高まります。

屋根からの暑さ対策としては、天井上の断熱材を設置・追加することが効果的です。

外壁や床下に断熱材を設置・追加することは大規模改修となりますが、天井上に断熱材を追加することは小規模工事で行えます。

DIY的に行うのであれば、サッシのガラスにフィルムを貼ることができます。

 

屋根の塗装の間違った施工は未然に防ごう

屋根の塗装は間違った施工・手抜き施工を行うと、雨漏りの原因となったり、耐用年数前に浮きやはがれが発生したりします。

施工後、すぐには間違った施工・手抜き施工を判別できないため、発注時の確認が必要です。

相見積もりで余りにも安価な業者は、手抜き施工の可能性が高いのでオススメしていません。

塗装作業における注意点やチェックポイントを紹介します。

  • 塗装前にしっかりと屋根の汚れを落とす
  • 塗る面積に適した塗料の量が塗装する
  • 下塗り・中塗り・上塗りの工程ごとの乾燥時間を確保する
  • 適切に調色や希釈を行う

 

屋根塗装工事の大切なポイントについて詳しくはこちらの記事で解説しています。

屋根塗装の工事で大切な5つのポイントとは?屋根屋が徹底解説

 

【まとめ】断熱塗料では光熱費対策は難しい

屋根は夏の日射や冬の放射冷却によって、もっとも寒暖差が大きい建物の部分です。

室内の温熱環境を改善するためには、天井に断熱材を追加することが効果的でエアコンの電気代を軽減するのに役立ちます。

工場や倉庫などの天井がなく断熱材が入っていない建物では、屋根に断熱や遮熱を取り入れると夏の暑さを軽減することはできます。

断熱効果は断熱性能✖厚みによって決まります。

断熱塗料は厚みが非常に薄いため、残念ながら断熱材としての効果はほとんど期待できません。

断熱塗料では、冷暖房などの光熱費を削減する効果はありませんので、塗料の選択には費用対効果を考慮しましょう。

夏の暑さ対策であれば、オススメは白色の通常塗料です。

 

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