目次
雨漏りの原因把握のための散水調査とは
雨漏りの原因把握するために散水調査を行うことがあります。
散水調査とは、水道の蛇口に長いホースをつないで建物に散水をして、雨漏りの浸入箇所を特定する調査方法です。
水道水を利用して、通常の雨よりも水量・水圧とも増して散水することで、加速試験的に短時間で雨漏りを再現させることができます。
雨漏りしたときの降雨条件をもとに、散水する水量・水圧を変更することが必要となります。
また、室内の雨漏り箇所・症状と室外の建物の状況によっても散水条件を変更する必要もあり、散水調査員の技量によって、調査結果が異なりやすい調査とも言えます。
散水調査の費用
散水調査の費用の目安は、0~30万円程度です。
0円は散水調査後に、雨漏り修理を行う場合となっています。
建物の構造・状態・雨漏り箇所数によって、浸入箇所を特定するのに時間と労力が変わります。
また、建物の高さ・立地によっては散水するときに足場が必要であったり、高所作業車が必要であったりするので、その分で費用に幅が発生します。
散水調査のメリット
散水調査のメリットを紹介します。
- 散水して浸入する箇所がわかる
- 散水しても浸入しない箇所がわかる
- 室内への漏水を再現できるので、雨漏り修理内容にお客様が納得できる
- 雨漏り修理で雨漏りが止まる確率が高くなる
- 建物の構造・仕様を問わず散水調査が行える
雨漏りしている建物では、目視調査で数~数十か所を浸入箇所と疑うことがあります。
それを順番に雨漏り修理していては、雨漏りが止まるまでに時間・費用とも大幅にかかることになってしまいます。
散水調査のメリットとしては、浸入箇所を絞り込むことができ、雨漏りが止まるまでの時間・費用を省略することができます。
散水調査のデメリット
散水調査のデメリットを紹介します。
- 調査費用が発生する
- 散水調査に時間がかかる(1時間~半日程度)
- 浸入箇所が複数ある場合に再発することがある
- 建物の構造・降雨条件によっては、散水調査ではわからない場合もある
- 室内へ漏水させるため室内の養生が必要な場合もある
散水調査は特定するまでに時間・労力を要します。
漏水経路が複雑な雨漏りの場合、半日~1日の間、散水調査に要することもあります。
浸入箇所が複数ある場合、1度の散水調査ですべてを特定できないこともあり、雨漏り修理後、別の浸入箇所から雨漏りが再発する場合もあります。
数年に1度の強風雨でしか雨漏りしないような場合、水道水での散水調査では水量が足らず雨漏りの状況を再現できない可能性もあります。
散水調査で雨漏りの原因がわかった事例
散水調査で雨漏りの原因がわかった事例を紹介します。
「知り合いの業者に直してもらったけど雨漏りが止まらなかった」とご相談を受けることがあります。
その場合、雨漏りの原因となりえる箇所が複数存在していることが多いです。
それを業者の勘で補修しているので、雨漏りが止まる可能性は低いです。
こちらの事例もかなり前からの雨漏りを放置していたために、天井上でカビ・錆びが進行していた事例のでご覧ください。
散水調査の様子を紹介した動画をご覧ください。
実際の散水調査の様子について詳しくはこちらの記事で解説しています。
費用節約のため自分での散水調査は可能?
費用節約のために自分で散水調査することは可能ですが、オススメではありません。
誰でもできる雨漏り調査としては、「目視調査」となります。
特別な道具や建物の破壊を行う必要もなく、最も簡単かつ低リスクに行える調査です。
目視による調査の基本は2つです。
- 孔開き・ヒビ割れの部分を探す
- 他の部分と異なる部分を探す
雨漏りに近い場所の外側を探すだけですので、自分でトライすることもありだと思います。
目視調査で、気になった場所に散水することは可能ですが、散水調査となると建築知識は不可欠なので精度のない調査となってしまいます。
散水調査はコツ・経験則・理論がありますので、何の準備もなく行うことはやめておきましょう。
自分でできる雨漏り箇所の探し方について詳しくはこちらの記事で解説しています。
自分でできる雨漏り箇所の探し方とは?知っておくべきポイントも紹介
その他の原因調査の種類と費用
雨漏りの原因を調査する方法はいくつかあります。
建物の構造によって向き不向きがありますので、一概にどの調査方法がいいとは言えません。
また、各調査方法をとってみてもその内容が標準化されているわけではありません。
散水調査以外の雨漏り調査方法とその費用を紹介します。
- 目視調査
- 赤外線サーモグラフィ調査
- 発光液調査
- ドローン撮影調査
調査方法 費用の目安 調査内容 目視調査 0円 雨漏り部分を目視・写真撮影して、調査する方法です。 赤外線サーモグラフィ調査 0~20万円 赤外線カメラを使い、建物内外の熱画像を撮影して、雨水の浸入経路を調査する方法です。 発光液調査 5~20万円 雨漏りの浸入口を見分けるために、蛍光液の色を変えて、場所を特定する調査方法です。 ドローン撮影調査 0~10万円 屋根などの高所部分で目視できない所をドローンにより写真撮影して調査する方法です。
※0円は雨漏り修理を行う場合となります。
雨漏りを特定する方法について詳しくはこちらの記事で解説しています。
【雨漏りの特定方法】原因を調査するための5つの方法を徹底解説
雨漏りの放置は負担費用が高額になる可能性あり
雨漏りを放置していると、後々負担費用が高額になる可能性が高いです。
- シミが発生する
- 木材は腐って金属はサビる
- カビやシロアリが発生する
- 漏電で火災が発生する
- 家の寿命が減る
雨漏りを放置すると内装にもシミや汚れ、腐朽やカビなどが発生してしまい、建物の外回りの雨漏り修理だけでなく、内装工事も必要となります。
さらに、内装以外にも建物の天井・壁内の構造体の劣化が発生すると家の寿命が短くなってしまいます。
雨漏りが発生している場合や疑わしい場合は、早期に原因調査・雨漏り修理を行うことが費用抑制につながります。
雨漏りを放置する弊害について詳しくはこちらの記事で解説しています。
雨漏りを放置すると待っている5つの弊害とは?屋根屋が徹底解説
費用相場でしっかり調査をしてくれる業者の探し方
費用相場でしっかり調査をしてくれる業者の探し方を紹介します。
雨漏り調査は技術力・信頼性の高い業者に依頼したいものです。
- 業界の雑誌・新聞
- インターネットのサイト
- SNS
業界の雑誌・新聞
雨漏り調査の技量の有無を見極めることは難しいと思います。
建築業界の雑誌・屋根業界の新聞などに数多く取り上げられていることは技量があると判断できます。
全国でも数社しかありませんが、そういう所に依頼することをオススメします。
インターネットのサイト
雨漏り業者の比較サイトは、業者から広告料をもらって、その業者を上位にするという仕組みとなっていますので、その順位はあまり参考にはなりません。
また、雨漏り修理・調査の全国規模のサイトはweb会社が集客用として運営している場合が多いです。
地元業者で自社のホームページ・記事が上位にきている業者の方がオススメです。
信頼できる業者かどうかの見分け方は、会社の情報(住所・電話番号・代表者の氏名・創業年月日・資格など)を確認してください。
とくに、住所をグーグルマップで確認してみましょう。
SNS
最近では、インスタグラム、YouTube、FacebookなどのSNSで雨漏り調査・修理の情報発信をしている業者もいます。
比較的地元業者を探しやすいので、検索してみましょう。
雨漏り修理ができる優良な業者の選び方について詳しくはこちらの記事で解説しています。
【まとめ】業者選びは費用だけでなく実績も気にしよう
雨漏りの原因把握するために散水調査を行うことがあります。
室内の雨漏り箇所・症状と室外の建物の状況によっても散水条件を変更する必要もあり、散水調査員の技量によって、調査結果が異なりやすい調査とも言えます。
雨漏り修理費用を抑えるための雨漏り調査という意味合いもあり、業者選びは費用だけでなく、実績・技量も重視しましょう。
雨漏りが発生している場合や疑わしい場合は、早期に原因調査・雨漏り修理を行うことが費用抑制につながりますので、放置はやめておきましょう。
雨漏りについてお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
神清からのお願い
記事を最後まで読んでいただきありがとうございます。
お客様の率直な感想をいただくため「役にたった」「役に立たなかった」ボタンを設置しました。
私たちは、日々屋根にお困りのお客様にとって必要な情報をお伝えしたいと考えております。今後のご参考にさせて頂きますのでご協力よろしくお願いいたします。