瓦屋根のトラブルとそのリフォーム方法・費用をプロが徹底比較してみました!

【この記事はざっくりいうと...】

「瓦屋根のリフォームをお考えの方」に読んで頂きたいブログです。

みなさま。こんにちは。

屋根から人の笑顔を作りたい!!!

神清(かみせい)のDr.神谷です。

今回は「屋根のリフォーム方法とそれぞれの費用」について徹底的にお教えさせていただこうと思います。

具体的には以下のようなことを検討されているあなたに読んでもらいたいです!

・雨漏りをしている。

・瓦がずれたり、割れたりしている。

・訪問販売業者に屋根リフォームを勧められている。

・webに瓦屋根を別の屋根材への葺き替えた方がいいと書いてあったから。

・瓦は重いイメージがあり、地震が心配。

覚えておくと便利な用語「葺き替え(ふきかえ)」

あまり日常では使わない屋根用語=「葺き替え」。

これは、「屋根の瓦・板などを新しいものと替えること。」を意味します。

もし屋根屋さんの口から

屋根を葺き替えましょうか

と伝えられたら、

屋根の表面に乗っている瓦および屋根材を剥がして、新しいものに取り替えましょうか。

ということです。

まずは「屋根の葺き替え」をする前に本当に必要かをきちんと考えよう!

さて、この「屋根の葺き替え」。

結構大きな工事っぽい感じがしますよね。

もし葺き替えをすすめられたら、すぐには行わず、まず、一度立ち止まってください!

瓦の特性を考えると、全面的な葺き替えが不要なこともあります!

葺き替えが本当に必要なのかどうかは、三州瓦を受け継いで150年!地元に根差した屋根プロ・神谷が今回わかりやすく説明します!

それでは、

まずは屋根リフォームを考えた方がいい「よくある屋根のトラブルの整理」からおこなっていきますね

よくある屋根のトラブルまとめ。これが起きたらリフォームを検討しよう!

よくある屋根トラブルその1:雨漏りをしている。

写真のように雨漏りは部分的に発生します!

天井のシミは屋根に何らかのトラブルがある時におこる現象。
このようなシミが見受けられたら、なるべく早く屋根業者に連絡した方が良いでしょう。

放っておくと天井全体が内側から腐っていく恐れがあります

早めの対処が結果的に良い場合が多いですよ!

よくある屋根トラブルその2:瓦が割れたり、ずれたりしている。

上の写真のような割れた部分を埋めるようなシーリング補修では十分な施工とは言えません。

瓦は、1枚から交換可能です。

シーリングで割れた瓦をくっつけるくらいなら、

割れた瓦のみ新しい瓦に差し替えた方が耐久性も抜群。
メンテナンスが容易という点で瓦は他の屋根材よりも優れていますね

いずれにしても瓦を施工できる瓦屋根工事業者に相談してみましょう!

雨漏りの修理もこのような一部分だけの補修で直ることがほとんどです。

葺き替えに比べて、一桁金額が変わるぐらい大幅に安くなるので、住まい手は助かりますよね~

つまり、最初にお伝えしたように、少々の不具合なら瓦屋根の葺き替えは不要なんです

 

よくある屋根トラブルその3:悪質な訪問販売業者に屋根リフォームを勧められている。

突然、あなたの家に来て、

「おたくの屋根瓦、割れてますよ!」

と伝えてくる業者さん。

この場合、悪徳業者も多いので、とにかく要注意です。

つまり不安にさせたり、おおげさに言ったりすることも多いんです。

そういう場合は、すぐに契約したりせず、地元でお店や会社を構えている瓦屋根工事業者に相談してみましょう

(ちなみに、屋根工事業者には、瓦屋根工事店と板金屋根工事店の2種類あります。瓦屋根に関しては瓦屋根工事業者に相談することをお勧めいたします。)

ちょっと、脱線しますが、先日、実際にあったビックリする話を少し・・・

弊社が瓦屋根の葺き替えで200万円と見積した物件がありました。

お施主様は相見積をされていて、板金屋根工事店さんは500万円だったそうです。

あまりにも違うので、お施主さまがその業者に弊社の見積金額を伝えるとその業者は弊社の金額が安すぎるので、古瓦などの廃材を不法投棄する悪徳業者に違いないので、絶対やめた方がいいと強く言ったそうです。

そう強く言われるとお施主様は一瞬、どちらを信じていいのか?わからなくなったそうです。

結局、その物件はお施主様の予算に合わせて、弊社が提案した部分補修をさせていただきました。

悪徳業者が健全な業者のことを、「安すぎるので、不法投棄する悪徳業者だ!」と言われてしまう現状はホントに怖いな~と実感しました

餅屋は餅屋ですので、瓦屋根は瓦屋根工事業者が間違いないです!!

 

よくある屋根トラブルその4:ウェブサイトに瓦屋根を別の屋根材への葺き替えた方がいいと書いてあったから。

ウェブサイト上でも、似たようなことが残念ながら起きているように感じます。

ウェブサイトでは、リフォーム業者さんや板金屋根工事店さんがこぞって、金属屋根、ルーガなどに葺き替えすることを勧めています。

これらの業者さんは瓦屋根の劣化状況・お施主様のためになる事とは関係なく、初めから金属屋根、ルーガへの葺き替えありきとなっています。

健全な状態の瓦屋根でも葺き替えを勧めているのでご注意ください!

お施主様にとって、メリットのない葺き替え工事は全くやる必要はありません!

 

よくある屋根トラブルその5:なんとなく瓦は重いイメージがあり、地震が心配。

住宅の耐震性は、屋根材だけでは決まりません。どちらかというと、壁量が重要です

まず耐震診断をして、その結果を見て対策を検討するのが順序です。

屋根材の種類と耐震性については、こちらをご覧ください。

軽い屋根なら巨大地震でも大丈夫?実は建物の強度の見直しの方が重要です!

簡単に言うと、

・瓦屋根から金属屋根に葺き替えしても倒壊する!(旧耐震)

・瓦屋根をそのままで、建物の壁量を増やせば倒壊しない!

・費用は金属屋根に葺き替えるより、壁量を増やした方がはるかに安価!

 

それでも「やはり屋根を葺き替えたい!」という方には。

いろいろな視点から瓦屋根にまつわるトラブルについてご説明しましたが、これらについて検討しても、

「やはり屋根の部分補修や調整では、どうにも不具合や不安が残る」

というお客様もいらっしゃると思います。

その場合は、「葺き替え」が必要になってきます。

屋根は、雨・風・雪・日射・紫外線などから、長期にわたって、住宅と住んでいる方を守る重要な部位なんです

性能・初期費用・メンテナンス費用などを総合的に考えて、お施主さまが選択できるよう、下記にまとめました。

どんな屋根材に葺き替えたらよいのか?

ここでは、候補を3つにしぼりました。

瓦」「スレート屋根」「金属屋根」です。

それぞれにメリットとデメリットがあります

それらの良い点と悪い点の両方を知ってから決断した方が後悔せずに葺き替えできますよね。

なので今回はそういう点も踏まえて、完全ガイド版として下にまとめておきました。
もしよければ参考にしてみてください。

※今回の例は、お客様の屋根に乗っている屋根材が「瓦」の場合を想定しています。

価格や数値は、参考値です。平均的な相場とお考えください。

 

 

A.「瓦→瓦へ」

 

瓦屋根の葺き替えでは王道と言えます!

とにかく高耐久、50年以上安心です。

メンテナンスもほぼ必要ありませんし、先ほどお伝えしたように部分補修も簡単!

土葺き屋根は、葺き土を取るだけでも、屋根としては1/3~1/2程度軽くなります。

築50年の瓦屋根。

三州瓦のF形瓦に葺き替え。

葺き替え工事価格:160万円~ (16,000円/㎡が相場)

a)瓦→瓦へのメリット

・屋根材の中では、確実に一番長持ちします。

・表面の色が劣化しないので、再塗装など不要で、今まで通りメンテナンス費がほとんどかかりません。

・色や形が豊富。今までと同じ和風なイメージもできますし、新しく雰囲気を変えることもできます。

・遮音性や断熱性が高く、住み心地が良いです。

・構造上、結露しにくいです。

・壁との取り合い部なども今まで通りとなるので、屋根工事だけで完結できます。

 

b)瓦→瓦へのデメリット

・初期費用はスレート・金属屋根に比べて、20万円程度高くなります。(一方、10年後のメンテナンス費用は安い)

・他の屋根材より重いです。(38~45kg/㎡)

 

c)その後の瓦のメンテナンス

・10年に1回くらいは業者点検をすると安心です。

・瓦本体は、ほぼ悪くなりません。

これからまた、何十年とメンテナンス費がほとんどかかりません。(コスパがいい!)

 

d)「瓦→瓦へ」の結論

この家に、これからも長く住むという方には、お薦めです。

長期的に見れば、かなりお得。(コストパフォーマンスが最高!)

住み心地も優良。

古い住宅には土葺き工法が多いので、高耐震高耐久軽量化が実現できる「瓦のガイドライン工法で工事するように!」と指定してリフォームしてください。

さらに、少しでも軽い屋根を求めるなら、軽量瓦(クレストⅢ)への葺き替えをお勧めいたします!

軽量瓦について詳しくは、こちらをご覧ください。

「軽量瓦」と「軽量屋根材」は別物。メンテナンス費に大きな差あり!

 

B.「瓦→スレートへ」

薄くて(厚さ約5㎜)平らなセメントの強化板屋根材で、塗装品です。

よく出回っている商品なので、多くの屋根工事業者が対応可能です。

葺き替え工事価格: 140万円~ (14,000円/㎡が相場)

a)瓦→スレートへのメリット

・少し軽量化できます。(屋根材-20㎏/㎡ですが、野地合板の増し貼りが必要となりますので+8㎏/㎡となり、合計-12㎏/㎡です。野地合板を貼らない場合の軽量瓦(クレストⅢ)とほとんど変わらない重量になります。

・瓦への葺き替えに比べて、初期費用が20万円程度安くなります。

 

b)瓦→スレートへのデメリット

・屋根材の厚みが異なるため、壁際などの納まりが大幅に変更となります。壁際の板金工事が余分に必要となるので、費用がかかります。

・スレート屋根の寿命は30年ですので、次回の葺き替え時期は瓦屋根(60年)よりも半分となり、メンテナンス期間が短くなります。

・塗装品なので、再塗装の定期的メンテナンスが必要です。

 

c)その後のスレートのメンテナンス

・5年に1回は業者点検をすると安心です。

・10年くらいの周期で、再塗装が必要です。

(今まではメンテナンスフリーの瓦屋根だったので、メンテナンス費がほとんどかからなかったと思います。スレートの場合は定期メンテナンス費をご準備してください。)

・周辺部材も劣化します。

1回の塗装工事価格:70~90万円 (足場込み) 20年間で140~180万円

d)「瓦→スレートへ」の結論

初期費用は抑えたくて、でも、葺き替えはしたい方に、お薦め?です。

見た目もシンプルで、どんな住宅にも合います。

ただし、割れやすさがあることと、塗装のメンテが必要になるので、そこは注意が必要です。(長期的なコストパフォーマンスは低い!)

 

 

C.「瓦→金属屋根へ」

昔は「トタン板」でしたが、最近は「ガルバリウム鋼板」という赤錆が発生しにくい商品が出てきています。

築40年の瓦屋根。いろいろな業者がくちゃくちゃにしてしまった。

金属屋根(ガルバリウム鋼板)の横葺きに葺き替え。

葺き替え工事価格: 150万円~ (15,000円/㎡が相場)

a)瓦→金属屋根のメリット

・屋根を軽量にできます。(屋根材は-35kg/㎡ですが、野地合板が必要となりますので+8㎏/㎡となり、合計-27kg/㎡です。)

・防水性も高いほうです。

 

b)瓦→金属屋根のデメリット

・雨音が響きます。(新築と違い、リフォームではかなり深刻です!)

・夏は暑い、そして冬は寒いです。(新築と違い、リフォームでは深刻です!)

・キズやへこみができやすいです。

・裏面から錆びが発生します。

・塗装品なので、再塗装の定期的メンテナンスが必要です。

・初期費用は瓦とほとんど変わりません。

 

c)その後の金属屋根のメンテナンス

・5~10年ごとに業者点検をすると安心です。

・10年くらいの周期で、再塗装が必要です。

(今まではメンテナンスフリーの瓦屋根だったので、メンテナンス費がほとんどかからなかったと思います。スレートの場合は定期メンテナンス費をご準備してください。)

1回の塗装工事価格:70~90万円(足場込み) 20年で140~180万円

 

d)「瓦→金属屋根へ」の結論

うるさいとか暑い寒いは構わない、とにかく軽くしたいという方にお薦めです。

費用・コスパよりも、とにかく軽くしたいという方にお薦めです。(長期的なコストパフォーマンスは最低!)

ただし、キズが付きやすくそこから錆びることと、塗装のメンテが必要になるので、そこは注意が必要です。

海の近くはやめた方が賢明です

 

まとめ:瓦屋根の葺き替えはかなり費用がかかります!

瓦屋根の葺き替えは、どの屋根材を選んでもかなり費用がかかります。

そのため、まずは部分補修から検討しましょう!(部分補修を検討できるのは、瓦屋根工事業者だけです。違う業者さんに相談すると部分補修はできないと必ず言うので気を付けてくださいね!)

しかし、雨漏りを放置したり、大きな歪みを無視したりしていると、住宅は大きなダメージを受け、かかる費用はさらに大きくなります。

そのため、充分に検討をして、やるときは思い切ってやるという発想が必要だと思います。

(訪問販売業者にあおられて決めるのは、絶対にダメだと思います!)

 

はじめにも書きましたが、どの屋根材にするかは一長一短があるので、お施主さまの今後の住み方にかかってきます。

このブログは、瓦屋根葺き替え時の屋根材選びの初級編です。

まず、信用できそうな瓦屋根工事業者を見つけることも必要です。

ぜひ参考にしてくださいね!

 

専門用語もあり、わかりにくい所もあったかと思います。

ご質問等ございましたらお気軽にお問い合わせください。(お電話でも大丈夫ですよ!)

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Dr.神谷
神清のまとめ役。
学者肌で数々の「産学官」の連携研究事業を行い、業界内でも数少ない技術派です。その知恵で若いスタッフを指導しています。

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