ガルバリウム鋼板ってなに?
ガルバリウム鋼板とは、めっき鋼板の1種類のことです。
鋼板(こうはん)・・鋼鉄を板状に加工したもの。
鋼鉄(こうてつ)・・鋼(はがね)ともいい、炭素を0.04~2%程度含む鉄の合金。
めっき鋼板・・表面処理の一種で、鋼鉄の表面に金属の薄膜を被覆したもの。
つまり、錆びる鉄の表面を錆びにくくめっきした鋼板のことです。
トタンと比較すると、大幅に赤錆が発生しない優れものです。
ガルバリウム鋼板のめっきの種類としては、溶融55%アルミ(Al)ー亜鉛(Zn)合金となっています。
(日本金属屋根協会さんのホームページから引用)
トタンとは?
少し前まで、屋根でよく使われていたトタンとは、めっきが異なります。
トタンとは、亜鉛(Zn)めっき鋼板のことです。
カラー鉄板とは?
今までのカラー鉄板とは、カラー亜鉛めっき鋼板のことです。
鋼板の表面に塗料を塗布することで、色調や耐久性を付加しています。
耐久年数は8~10年程度です。
カラー鋼板とは?
現在のカラー鋼板は、カラー亜鉛めっき鋼板やカラーガルバリウム鋼板なども当てはまりますので、鋼板の種類の確認が必要となります。
最初の図は、カラーガルバリウム鋼板の説明図となっています。
ガルバリウム鋼板の表裏面に、ポリエステル樹脂系仕上げ塗膜が塗布されています。
通常、表面には2層、裏面には1層が塗布されていて、表面の耐久性は裏面の2倍以上になっています。
ガルバリウム鋼板の裏面とルーフィング(防水シート)の間で、水分を滞留させない工夫が必要です。
ガルバリウム鋼板はメンテナンスフリーなの?
そんなことは全くありません。
トタン(カラー鉄板)が約8~10年の寿命だったのが、カラーガルバリウム鋼板になるとメンテナンスフリーみたいな魔法なことは起きません。
実際、日本金属屋根協会さんの技術資料(ガルバリウム鋼板製屋根の長期耐久性条件について)の中から引用した写真を示します。
緩い勾配屋根の棟近くの水たまり部では、腐食が進行し、赤錆が発生しているところです。
ガルバリウム鋼板の劣化要因
ガルバリウム鋼板は水がたまらない場合は、トタンよりも長持ちします!
しかし、以下の条件では、トタンと同様に腐食が進みます。
・雨水や結露水等の水たまりのある場所
・ほこり、ちり、木材、金属粉等の固形物のある場所
・水蒸気、腐食性ガスがある場所
・その他、雨が常に洗い流されず、汚れがある場所
ガルバリウム鋼板のメンテナンスは定期的に必要です!
こちらも日本金属屋根協会さんからの引用です。
ガルバリウム鋼板の表面の塗膜にふくれ・白亜化(チョーキング)が発生したら、塗り替えをしてくださいとなっています。
白亜化(チョーキング)・・塗装表面を指でさわって、塗料の色成分の顔料が付着する現象。紫外線劣化等で塗装面の表層樹脂が劣化して発生する。
通常のガルバリウム鋼板の塗装では、10~15年で塗り替えと言われています。
(高耐久品(フッ素系塗装)のガルバリウム鋼板では、15~20年)
ガルバリウム鋼板の同等品について
「ガルバリウム鋼板」は日鉄住金鋼板株式会社の登録商標名です。
そのため、他社は違う名称となっていますが、同等品です。
以下のようなものがあります。
・塗装高耐食GLめっき鋼板
・塗装溶融55%アルミニウム・亜鉛合金めっき鋼板
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