目次
- ガルバリウム鋼板とは?屋根材の特徴を解説
- そもそもカバー工法とは?
- ガルバリウム鋼板でも採用!屋根修理でカバー工法を選ぶメリット・デメリット
- ガルバリウム鋼板屋根をカバー工法でメンテナンスするケース:その1【サビ】
- ガルバリウム鋼板屋根をカバー工法でメンテナンスするケース:その2【雨漏り】
- ガルバリウム鋼板でのカバー工法はトタン屋根のリフォームにも
- ガルバリウム鋼板屋根のリフォームでカバー工法にかかる費用はいくらくらい?
- トタン屋根からガルバリウム鋼板屋根に張替える際のカバー工法にかかる費用は?
- カバー工法を検討したい!ガルバリウム鋼板屋根のメンテナンス時期はどのくらい?
- カバー工法以外のガルバリウム鋼板屋根のメンテナンス方法
- 屋根をガルバリウム鋼板でカバー工法できないケースとは?
- 神清のカバー工法の流れ
- 【まとめ】カバー工法で屋根修理を検討されている方はご相談を!
ガルバリウム鋼板とは?屋根材の特徴を解説
ガルバリウム鋼板とは?屋根材の特徴を紹介します。
ガルバリウム鋼板屋根の特徴やメリット・デメリットについて簡単に解説します。
特徴
ガルバリウム鋼板とは、めっき鋼板の中のひとつで「トタン」「ぶりき」の仲間です。
トタンと比較して、コストアップを抑えながらトタンを錆びにくくしたものです。
分類名称としては、溶融55%アルミニウム‐亜鉛合金めっき鋼板です。
その中の日鉄住金鋼板(株)の商品名「ガルバリウム鋼板」が一般名称として、使われています。(短縮して「ガルバ」とも呼ばれます。)
アルミニウムの特徴である「耐食性・加工性・耐熱性」と亜鉛の特徴である「犠牲防食機能(亜鉛めっきにキズなどで素地の鉄が露出した際、キズの周囲の亜鉛が鉄より先に溶け出して保護鉄を腐食させない作用)」により、トタンよりも3倍ほど耐久性が優れているめっき鋼板です。
塗装ガルバリウム鋼板の構成図を下に示します。
(引用先:日本金属屋根屋根協会)
メリット
ガルバリウム鋼板には以下のメリットがあります。
- サビに強い
- 耐久性が高い
- 軽量
- デザイン性が高い
ガルバリウム鋼板屋根は屋根材の中でもっとも軽量な屋根材です。
トタン屋根に比べてわずかなコストアップで、耐久性が3倍以上高くなっています。
屋根材の種類・形状によっては、緩い勾配の屋根(5/100以上)にも対応可能です。
デメリット
ガルバリウム鋼板には以下のデメリットがあります。
- 初期費用が高い
- メンテナンス費用が高い
- 雨音が響く
- 強風で飛散しやすい
- 錆びる可能性がある
- 保証のハードルが高い
初期費用・メンテナンス費用が高く、安価な屋根材ではありません。
雨音が響くため、屋根の葺き替えで使用するときには注意が必要です。
屋根下地が劣化すると強風で飛散しやすい屋根材と言えます。
ガルバリウム鋼板屋根について詳しくはこちらの記事で解説しています。
どんな屋根材?知っておきたいガルバリウム鋼板のメリットとデメリット
そもそもカバー工法とは?
ガルバリウム鋼板屋根のカバー工法について紹介します。
カバー工法とは、既存の屋根材を撤去することなく、その上に防水シート(ルーフィング)と新しい屋根材をかぶせる施工方法です。
トタン屋根などの金属屋根・スレート屋根・アスファルトシングル屋根などの凹凸の少ない平らな屋根で採用される工法となります。
屋根下地が劣化していないという条件で施工可能です。
また、既存の屋根材を撤去することなく、その上に屋根下地(野地板、垂木等)を設置してから新たな屋根材をかぶせる施工方法もあります。
ガルバリウム屋根でカバー工法を選択するメリットやデメリットについては、次章から詳しく解説していきます。
ガルバリウム鋼板でも採用!屋根修理でカバー工法を選ぶメリット・デメリット
屋根修理でカバー工法を選ぶメリットとデメリットについて紹介します。
メリット
屋根修理でカバー工法を選ぶメリットは以下となります。
- 工期が短い
- 騒音やホコリが少ない
- 廃材がほとんど発生しない
- 工事中も普段通り生活できる
- リフォーム費用が安い
- 雨漏りのリスクが少ない
カバー工法を選択する最大のメリットはイニシャルコストが安価となることです。
既存の屋根材をはがす費用がかからないため、葺き替えに比べてリフォーム費用が安価となります。
また、既存の屋根材をはがさないため、工事中の急な雨でも雨漏りするリスクが少ないです。
工期も短いこともお客様の負担軽減につながります。
デメリット
屋根修理でカバー工法を選ぶ際のデメリットは以下となります。
- 耐震性に影響が出る可能性がある
- 屋根下地の補修が必要な場合には施工が難しい
- 屋根下地の状態によっては施工ができないことがある
- 太陽光発電の設置が難しくなる場合がある
- 2つの屋根材を分別して解体するため、将来の改修や解体時の費用が2倍以上になる
カバー工法のデメリットは雨漏り・結露などの不具合が発生している屋根では、屋根下地が劣化している可能性が高く、屋根下地の強度がないため、カバー工法が施工できないことです。
築年数が経過して、屋根材の退色・サビなどの劣化で屋根修理する場合に限られることです。
また、今回の屋根修理ではカバー工法したとすると、次回の屋根修理費用(解体・葺き替え)が2倍以上の高額になってしまうことです。
2つの屋根材を分別して解体するため、余分な手間がかかってしまうからです。
長寿命住宅などでは、次回の屋根修理までの計画をもとにカバー工法するか検討してください。
ガルバリウム鋼板屋根をカバー工法でメンテナンスするケース:その1【サビ】
ガルバリウム鋼板屋根/トタン屋根をカバー工法でメンテナンスするケースとして【サビが進行していること】があります。
ガルバリウム鋼板屋根の端部・曲げ加工部・きずなどはサビが発生します。
屋根材のサビが進行して、表と裏のサビが貫通すると雨漏りにつながるため、その前にカバー工法することで、比較的安価にメンテナンスができます。
ガルバリウム鋼板屋根をカバー工法でメンテナンスするケース:その2【雨漏り】
ガルバリウム鋼板屋根/トタン屋根をカバー工法でメンテナンスするケースとして【雨漏り】があります。
基本的には、雨漏りはカバー工法ではなく、葺き替えや部分補修がオススメです。
ただし、浸入口や屋根下地の劣化状況を把握でき、カバー工法しても雨漏りの再発や強風による飛散を回避できる状態であれば、カバー工法も可能となります。
カバー工法は葺き替えよりも安価となるため、費用的にはオススメとなります。
注意点としては、雨漏りの原因がわからないので、全体をカバー工法すれば直るだろうと安易にカバー工法するのはNGです。
ガルバリウム鋼板屋根のメンテナンスについて詳しくはこちらの記事で解説しています。
ガルバリウム鋼板でのカバー工法はトタン屋根のリフォームにも
トタン屋根のメンテナンスはガルバリウム鋼板でカバー工法をおこなうことが主流になりつつあります。
トタン屋根は頻繁に(5~10年)塗装メンテナンスを行う必要があります。
ガルバリウム鋼板屋根はトタン屋根ほど頻繁な塗装が必要ではないため、塗装の代わりにカバー工法することで、その後の塗装メンテナンスの回数を軽減することができます。
ガルバリウム鋼板屋根のリフォームでカバー工法にかかる費用はいくらくらい?
ガルバリウム鋼板屋根のリフォームにおいてカバー工法でメンテナンスするときの費用について紹介します。
ガルバリウム鋼板屋根のリフォームでカバー工法できるのは、屋根下地が劣化していない場合に限ります。
カバー工法の費用相場は、80~200万円程度と考えられます。
※屋根の大きさや既存屋根材の種類によって、費用は異なります。
トタン屋根からガルバリウム鋼板屋根に張替える際のカバー工法にかかる費用は?
トタン屋根からガルバリウム屋根にメンテナンスする際のカバー工法の費用を紹介します。
トタン屋根からガルバリウム鋼板屋根にメンテナンスする場合は、1㎡あたり10,000~14,000円程度が必要となります。
30坪くらいの一戸建ての屋根の場合だと、100~140万円程度必要なとなります。
トタン屋根の張替え費用について詳しくはこちらの記事で解説しています。
カバー工法を検討したい!ガルバリウム鋼板屋根のメンテナンス時期はどのくらい?
カバー工法を検討している方へ。ガルバリウム屋根のメンテナンス時期について紹介します。
ガルバリウム鋼板の耐久性は20~30年で、メンテナンスは5年毎に業者点検、10~15年で塗装メンテナンスがすすめられています。
塗装メンテナンスを行わなかったとすると20年を過ぎるとサビや退色が気になることがあります。
そのタイミングでカバー工法のメンテナンス検討されることもオススメです。
屋根材ごとのメンテナンス時期について詳しくはこちらの記事で解説しています。
屋根修理やリフォームにはいくら必要?詳しい金額などを詳しく解説
カバー工法以外のガルバリウム鋼板屋根のメンテナンス方法
カバー工法以外のガルバリウム屋根のメンテナンス方法について紹介します。
カバー工法以外のガルバリウム屋根のメンテナンス方法には、以下の3つがあります。
- 定期的な水洗い
- 塗り替え
- 葺き替え
基本的なメンテナンス方法としては以下となります。
年に数回、水洗いをすること、10~15年で塗り替え、30年で葺き替え。
屋根をガルバリウム鋼板でカバー工法できないケースとは?
屋根をガルバリウム鋼板でカバー工法できないケースについて紹介します。
以下のケースでは、ガルバリウム鋼板でカバー工法できません。
- 屋根下地まで劣化が進んでいるケース
- 築30年以上経過している
- 既存屋根が瓦のケース(セメント瓦も)
- 雨漏りしたことがあるケース
屋根下地まで劣化が進んでいる場合や既存屋根が瓦(セメント瓦)の場合は、ガルバリウム鋼板屋根でのカバー工法を行うことはできません。
カバー工法は、既存の野地合板が劣化していない場合に適用されています。
神清のカバー工法の流れ
神清のカバー工法を行う手順について紹介します。
- 足場組立・養生シートで全周に足場を設置
- 棟板金・雪止金具の撤去:既存屋根材の表面から出ているものを撤去
- 防水シートを張る:既存屋根材の表面に粘着層付ルーフィングを設置
- 屋根本体を張る:粘着層付ルーフィングの上に、新規屋根材を施工
- 棟板金の仕上げ:棟板金を設置
- 雪止金具を設置:新規屋根材に雪止を設置
- 足場解体:足場を解体して完成
カバー工法は基本的には平らな屋根に対して行うため、棟板金や雪止金具などの出っ張り部分を撤去します。
既存屋根の表面に防水シートを施工して、屋根下地とします。
それ以降は新築時の施工方法と同様になります。
神清のカバー工法を行う手順について詳しくはこちらの記事で解説しています。
【まとめ】カバー工法で屋根修理を検討されている方はご相談を!
既存屋根材を撤去することなく、新規屋根材を設置できるカバー工法はメンテナンス費用を安価にすることができます。
既存屋根材の種類や既存屋根の状態によっては、施工不可の場合もありますので、専門業者に確認することが必須です。
工期が短く費用が安いなどメリットの多いカバー工法ですが、適切に屋根リフォームを行うには専門家の知識が欠かせません。
専門業者と相談しながら、自宅に合ったメンテナンスを行いましょう!
神清からのお願い
記事を最後まで読んでいただきありがとうございます。
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私たちは、日々屋根にお困りのお客様にとって必要な情報をお伝えしたいと考えております。今後のご参考にさせて頂きますのでご協力よろしくお願いいたします。