目次
トタン屋根の特徴
「トタン」とは、薄い鋼板(鉄板)の表面に亜鉛メッキをした資材のことで、トタンを使用した屋根を「トタン屋根」と言います。
トタンの正式用語としては、亜鉛メッキ鋼板となります。
今から100年前から20年前くらいまで、屋根や壁で使用されていた鉄板はほとんどトタンでした。
亜鉛メッキ鋼板に塗装したものを「カラー鋼板」と呼び、よく使用されていました。
トタン屋根のメリット
- 価格が安い
- 軽い
- 鉄に比べて錆びにくい
トタン屋根のメリットは安価であることです。
トタン屋根のデメリット
- メンテナンス期間が短い
- 防音性が低い
- 耐熱性が低い
トタン屋根のデメリットは5~7年ごとに塗装を行わないと錆びてしまうため、メンテナンスを頻繁に行うことになり、トータル費用は高額となる屋根です。
塗装メンテナンスを行わないと10年程度で錆びが発生し、そのまま放置するとトタンに穴が開いて雨漏りします。
トタン屋根の張替えに必要な費用
古いトタン屋根から新しいトタン屋根に張替える場合に必要な費用を紹介します。
トタン屋根からトタン屋根に張替える場合は、1㎡あたり9,000円~12,000円程度が必要です。
30坪くらいの一戸建ての屋根の場合だと、70万~100万円程度必要です。
しかし、現在はあまりトタン屋根に張替えることはありません。
トタン屋根の張替えはガルバリウム鋼板が主流
トタン屋根の張替えが必要な場合、サビに強くトタン屋根ほど塗装が必要ではないガルバリウム鋼板屋根に張替えを行うことが最近は主流です。
「ガルバリウム鋼板」とは、薄い鋼板の表面に溶融55%アルミニウムー亜鉛合金メッキをした資材のことで、ガルバリウム鋼板を使用した屋根のことを「ガルバリウム鋼板屋根」と言います。
トタンよりもメッキ層の防錆能力を3倍以上向上させたのが、ガルバリウム鋼板です。
亜鉛メッキの代わりにアルミニウム等を加えた亜鉛合金メッキとした鋼板であり、価格が少し高くなった程度なので、トタンよりも魅力的な鋼板で、トタン屋根はガルバリウム鋼板屋根に切り替わっています。
トタン屋根からガルバリウム鋼板屋根に張替える場合は、1㎡あたり10,000円~14,000円程度が必要です。
30坪くらいの一戸建ての屋根の場合だと、90万~140万円程度必要です。
カバー工法を行う場合のトタン屋根のリフォーム費用
トタン屋根の上にさらにガルバリウム鋼板屋根を重ねるカバー工法は、屋根の撤去費用がリフォーム時には不要なため、1㎡あたり8,000~12,000円程度が必要です。
カバー工法するメリット
- 工期が短くなる
- 廃材がほとんど発生しない
- 工事中も普段通り生活できる
- 工事中の雨漏りするリスクが少ない
- リフォーム費用が安価となる
既存のトタン屋根をはがさないので、工事中の急な雨でも雨漏りするリスクが少ないです。
工期が短くなることもお客様の負担軽減につながります。
カバー工法するデメリット
- トタン屋根の屋根下地を補修することができない
- 雨漏りしている場合はカバー工法では止まらない場合もある
- 将来の改修・解体時の費用は2倍以上となる
既存トタン屋根の屋根下地が劣化している場合、その補修をすることはできません。
無理にカバー工法しても、屋根下地の強度が低下している場合、カバー工法したガルバリウム鋼板屋根が巨大台風などで飛散するリスクがあります。
屋根のカバー工法について詳しくはこちらの記事で解説しています。
屋根修理でカバー工法を行うメリットやデメリットは?注意点も解説!
費用と同じくらい気になるトタン屋根の張替え時期は?
トタン屋根の耐用年数は6~25年程度です。
5~7年ごとに塗装を行うことで寿命を延ばせるが、塗装で長く持たせた場合でも25年程度が限界です。
トタン屋根の表面側は塗装することができますが、裏面は塗装することができません。
トタン屋根の裏面は雨水や結露水などが浸入している場合が多く、20年を経過してくると裏面から腐食した影響が出てくるので、25年程度が目安となります。
塗装の費用は、ウレタン塗料なら2,000〜2,500円/㎡、シリコン塗料あれば2,500〜3,000円/㎡程度必要です。
トタン屋根の修理・補修に必要な費用
トタン屋根の部分的な修理・補修で済む場合の費用も紹介します。
修理内容 | 工事内容 | 費用目安 |
---|---|---|
張替え | ガルバリウム鋼板屋根に張替える | 10,000~14,000円/㎡ |
カバー工法 | ガルバリウム鋼板屋根でカバーする | 8,000~12,000円/㎡ |
塗装 | トタン屋根の表面を塗装する | 2,000~3,000円/㎡ |
棟板金交換 | 棟板金を交換する | 100,000~円/棟 |
部分修理 | 穴の開いた部分を防水材でふさぐ | 100,000~円/棟 |
※足場費用を含んでいません。
トタン屋根は応急処置的に部分修理・補修することがあります。
トタン屋根の錆びが進行して穴が開いてしまった部分を防水材でふさぐこともあります。
トタン屋根の雨漏りの原因や修理方法について詳しくはこちらの記事で解説しています。
雨漏りの原因は?トタン屋根の特徴や修理方法を屋根屋が徹底解説!
トタン屋根のリフォームは張替え(葺き替え)が基本
トタン屋根は、他の屋根と比較すると耐久年数が短いという特徴があります。
一度錆びができて穴が広がると、そこから雨漏りが起こってしまうため、リフォームは張替え(葺き替え)が最適です。
トタン屋根の屋根下地は軒先部が腐っていることが多いです。
その屋根下地を交換するためには、張替えが必要となるからです。
また、屋根材の下にあるルーフィング(防水シート)の耐用年数は20~30年程度となっています。
築20年以上であれば、部分的な補修を行うよりも張替え(葺き替え)を行って、ルーフィング(防水シート)も交換するべきです。
ルーフィングについて詳しくはこちらの記事で解説しています。
トタン屋根の張替えのDIYは可能?
トタン屋根は屋根下地が劣化している可能性があり、踏み外す危険性がありますのでDIYはオススメしません。
どうしてもDIYしたい方は、ひさしや1階屋根のトタンまでにしておきましょう。
その場合でも一人作業は危険ですので、二人以上で作業してください。
また、トタン屋根のDIYはトタン波板が適しています。
トタン波板であれば、ホームセンターなどで購入可能です。
瓦棒葺きや立平葺きなどの縦方向に張っているトタン屋根の張替えはDIYでは難易度が高いので、屋根業者に依頼することをオススメします。
トタン屋根のDIYについて詳しくはこちらの記事で解説しています。
トタン屋根修理のDIYの方法とは?業者に依頼した場合の費用も紹介
トタン屋根の張替え費用を安くするには?
トタン屋根の張替え費用を安くするコツを紹介します。
- 相見積もりを行う
- 外壁工事と同じタイミングで行って足場代を節約する
- 自社で張替えが行える業者を選び中間マージンがかからないようにする
相見積もりを行うことが基本です。
総額を比較することができますし、それ以上に現在の状態の判断や補修内容の提案を比較することができるからです。
また、屋根の張替えを行うと今後20年以上は不具合がないようにしたいため、しっかりとした工事が必須です。
最安値だからといって、不安な業者に依頼して、後々多くの修理費用が必要となると後悔するため、費用の比較だけでなく優良な屋根修理業者に依頼すること重要です。
優良な屋根業者の特徴について詳しくはこちらの記事で解説しています。
どんな屋根修理業者に頼めば良いの?優良業者の5つの特徴を解説!
【まとめ】トタン屋根の張替え費用の相場は知っておこう
トタン屋根の張替えが必要な場合、サビに強くトタン屋根ほど塗装が必要ではないガルバリウム鋼板屋根に張替えを行うことが主流です。
トタン屋根の屋根下地は軒先部が腐っていることが多く、その屋根下地を交換するためには、張替えが必要となるからです。
トタン屋根の張替え費用を安くするコツは相見積もりをすることです。
総額を比較することができますし、それ以上に現在の状態の判断や補修内容の提案を比較することができるからです。
また、最安値だからといって、不安な業者に依頼して、後々多くの修理費用が必要となると後悔するため、費用の比較だけでなく優良な屋根修理業者に依頼すること重要です。
屋根に関してお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
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