金属屋根の解体調査 金属屋根の材料・形状によって大きな違いあり。【愛知県高浜市】

Dr.神谷
Dr.神谷
  • みなさま。こんにちは。
    屋根から人の笑顔を作りたい!!!神清(かみせい)のDr.神谷です。

    弊社は、高浜市・半田市にある創業150年老舗三州瓦の生産・販売・工事を行っている会社です。
    年間200棟以上の雨漏り調査・修理を行っています。
    建築業界誌「日経ホームビルダー」の連載記事「新次元!雨漏り対策」を執筆しています。

本記事はこんな人にお勧めします。

金属屋根に住んでいる人。

金属屋根のメンテナンスを検討している人。

 

この記事で伝えたいこと

築30年と築15年のとなり合った建物の解体現場がありました。

下屋根が金属屋根だったので、屋根の解体調査をさせてもらいました。

屋根材としては、両方とも、金属屋根(芯木あり瓦棒葺き)でした。

極端に言うと、築30年の方はボロボロ、築15年はしっかりしていました。

どんな違いがあったか、金属屋根の解体調査をご紹介します。

お問い合わせはこちら

解体調査の概要

2棟並びの金属屋根(芯木あり瓦棒葺き)の解体調査

工期:1日間

築年数:約30年、築15年

 

金属屋根の解体調査 金属屋根の材料・形状によって大きな違いあり。

築30年、築15年の2棟並びの解体現場がありました。

解体が始まる前に、先に、屋根の解体調査を行いました。

2棟は同じ種類となる、芯木あり瓦棒葺きという金属屋根材で施工されていました。

15年の違いで、屋根材の材質が異なり、築30年はカラー鋼板(いわゆる、トタン)で、築15年はガルバリウム鋼板と思われる高耐久性鋼板でした。

結果、築30年を解体してみると、屋根材も屋根もボロボロに劣化していました。

一方、築15年では、屋根材は一部錆びていますが、屋根としても問題ない状況でした。

築30年の芯木あり瓦棒葺き屋根は、メンテナンスするなら、葺き替えして、屋根下地の野地板も交換する必要があります。

築15年では、屋根材を塗装するメンテナンスで、屋根としては、大丈夫だと感じました。

写真を交えて簡単に、解体調査の概要をご紹介します。

 

築30年、築15年の金属屋根の解体調査

全体・平部

築30年の金属屋根

一度塗装した塗料もはげて、錆びが全体的に発生しています。

瓦棒葺きのキャップと溝板の両方とも錆びています。

ここまで、錆びると屋根材としては、限界で、これに塗装するメンテナンスはNGだと思います。

築15年の金属屋根

全体的には、著しい錆びの発生はありません。

溝板のところどころに、錆びのクレーターが発生している状態です。

この段階なら、この表面に塗装すれば、十分持つ気がします。

芯木の腐朽の有無

築30年の金属屋根

芯木は全体的に雨掛かりしている痕があります。

また、芯木を留め付けているくぎは錆び、くぎまわりは腐朽していました。

芯木の留め付け強度は低下しています。

築15年の金属屋根

芯木には、著しい雨掛かり痕はほとんどありませんでした。

野地板は、雨漏り痕もなく健全な状態でした。

この2つを比較すると、違いとしては、キャップの形状か、再塗装の有無が考えられます。

 

キャップの裏面

築30年の金属屋根

キャップの裏面には錆びが発生していました。

また、キャップの側面は、下が少し開いた形状となっています。

築15年の金属屋根

キャップの裏面はきれいな状態です。

キャップの側面は真直ぐな形状となっています。

このわずかなキャップの形状の違いで、芯木への雨掛かりの有無につながるのか、知見を持っていませんが、気になる違いです。

 

軒先部の唐草水切りと野地板

築30年の金属屋根

築30年の唐草水切りはL型となっていて、腐食が著しい状態でした。

芯木部分の軒先カバー(桟鼻/さんばな)から雨水が浸入して、唐草水切りが腐食しています。

唐草水切りには、強風による飛散の力がかかります。

このように腐食していては、耐風性能は低下しています。

葺き替えが必要となります。

また、軒先の野地板も腐朽していました。

築15年の金属屋根

唐草水切りは劣化していませんでした。

雨水の浸入も平均5cm程度でした。

唐草水切りから雨水が浸入すると言われていますが、著しい浸入痕は見られませんでした。

野地板も劣化しておらず、屋根として、問題ない状態でした。

 

比較してわかったこと。

カラー鋼板(トタン)と耐久性鋼板(ガルバリウム鋼板)では、腐食ぐあいが大きく違いました。

ガルバリウム鋼板であれば、塗装のメンテナンスを行うことで、屋根材の寿命を伸ばすことができそうです。

キャップの形状によるものか?芯木への雨水浸入量が異なっていました。(再塗装による影響の可能性もあります。)

唐草水切りの形状によって、水切りの腐食、野地板の腐朽が大きく異なっていました。

残念ながら、築30年程度のトタン屋根は寿命ですので、葺き替えをご検討ください。

 

屋根・雨漏りに関して、お悩みの方はお気軽にご相談ください。

お問い合わせはこちら
LINEでお問い合わせ
愛知県でお困りの方は、是非、ご相談・ご依頼くださいね!
この投稿は役に立ちましたか? 役に立った 役に立たなかった 4 人中 4 人がこの 投稿 は役に立ったと言っています。

神清からのお願い

記事を最後まで読んでいただきありがとうございます。

お客様の率直な感想をいただくため「役にたった」「役に立たなかった」ボタンを設置しました。

私たちは、日々屋根にお困りのお客様にとって必要な情報をお伝えしたいと考えております。今後のご参考にさせて頂きますのでご協力よろしくお願いいたします。

この記事に関連するサービスメニュー

関連工事メニュー

instagram

関連記事

この記事を読んだ人にオススメの記事