目次
雨漏りを防ぐ雨樋の役割とは?
雨樋は屋根からの雨水による雨漏りを防ぐ重要な役割を果たしています。
具体的には、建物の屋根面に降った雨水をスムーズに寄せ集め、地面の排水口へと排水することです。
逆に、雨樋がないと、屋根に降った雨水は軒先(屋根の先端)から地面に落ち、跳ね返ることで、建物の基礎や土台を濡らすことになります。
また、最近の軒の出が少ない住宅では、屋根から外壁へと伝わり、屋根に降った雨水も外壁を流れることになります。
雨樋を設置することで、「屋根からの雨水で外壁が濡れることを減らす」ことにつながります。
外壁が濡れることが少なくなれば、外壁のシーリング材の劣化や外壁のヒビ割れからの雨水浸入を防ぐこととなり、外壁からの雨漏りを防止することができます。
雨樋が屋根と共に機能するのに必要な5つのこと
雨樋が屋根と共に機能するのに必要なことは5つあります。
- 掃除
- 点検
- 塗装
- 部分修理
- 全体修理
次の章からそれぞれ解説していきますね。
【雨漏り防止!雨樋が屋根と共に機能するのに必要なこと①】掃除
雨樋が屋根と共に機能するのに、雨樋の掃除は欠かせません。
屋根に落ちた落ち葉などのゴミや土ぼこりは雨とともに雨樋に入ります。
放置しておくと、雨樋が数年で詰まってしまうため、掃除が必要です。
掃除の手順としては、以下となります。
1.ほうきを使用して、落ち葉や土ぼこりなどを集める。
2.手袋をはめて、つまりの原因となるものを手で取り出す。
3.土ぼこりや落ち葉の腐ったものはスコップやトングなどを使って取り除く。
4.雨樋の落とし口の詰まりで、手が入らない所はトングや割りばしなどで掘り出す。
5.水を流して、縦樋の中にゴミが詰まっていないか、確認する。
掃除する上での注意点は以下となります。
・2階の屋根の雨樋の掃除は高所作業で危険なため、おやめください。
・業者に依頼した場合は、2.5~万円程度の費用となります。
・縦樋が詰まっている場合は、屋根・とい業者を呼びましょう。
また、雨樋掃除を気にすることが嫌な方は、「落ち葉よけシート」などをあらかじめ設置することもオススメします。
落ち葉よけグッズについては、こちらの記事をご覧ください。
屋根屋が教える!雨樋詰まりの正しい掃除方法と必要な道具。対策方法も伝授します!
【雨漏り防止!雨樋が屋根と共に機能するのに必要なこと②】点検
雨樋が屋根と共に機能するのに点検が必要です。
雨樋を点検する際のポイントは以下の3つです。
- 樋の表面
- 軒樋
- 樋のつなぎ目
簡単に内容を解説します。
樋の表面
樋は強風で飛来物があたり、破損しやすいものです。
樋に明らかな孔が開いていないのか、台風後などに点検することをオススメします。
屋根上から軒先をのぞきこむのは、落下する危険がありますので、地面から見上げるようにして点検しましょう。
軒樋
雨が止んだ後、軒樋を地面から点検してください。
水漏れがしていると、詰まりによるオーバーフロ―か、孔開きによる漏水の可能性が高いです。
また、積雪後、軒樋を地面から点検してください。
屋根からの落雪時に、軒樋が変形することがあるからです。
軒樋は縦樋へ水が流れるように、水勾配(みずこうばい)が付けてあります。
軒樋が変形するときに、水勾配がなくなり、縦樋へ水が流れずに溜まってしまう場合もあります。
軒樋の中央が下がって見える場合は、変形した可能性が高いです。
樋のつなぎ目
軒樋のつなぎ目、集水器とのつなぎ目、縦樋のつなぎ目などが経年で、外れることがあります。
また、強風などで破損することもあります。
確認としては、雨の日に、樋を地面から眺めて、水漏れの有無を点検してください。
樋のつなぎ目に関しては、こちらの記事をご覧ください。
雨漏り防止!雨樋の継手の役割や種類は?交換手順や注意点も解説!
【雨漏り防止!雨樋が屋根と共に機能するのに必要なこと③】塗装
雨樋の塗装は、不具合を解決するためのものではなく、家の見た目や美観などのために行うものです。
雨樋の塗装は足場が必要になりますので、屋根や外壁の塗装時に、併せて行います。
塗装で重要なことは、以下の2つがあります。
- きちんと下地処理を行う
- 屋根と同じランクの塗料を使用する(不必要に外壁と同じような高級な塗料を使用する必要はありません。)
【雨漏り防止!雨樋が屋根と共に機能するのに必要なこと④】部分修理
雨樋は破損することがありますが、部分修理で対処することができます。
具体的には、以下の症状の場合があります。
- 樋の接続部分(継手)が緩んでいる
- 樋に小さな穴やヒビがある
- 雨樋の一部が破損、欠落している
- 雨樋が傾いている
- 雨樋を支えている金具に曲がりや破損がある
しかし、建物が古い場合、樋の部品が廃盤となっていて、部分補修できないこともあります。
その場合、交換するパーツに関連する部分ごとに全交換する必要があります。
【雨漏り防止!雨樋が屋根と共に機能するのに必要なこと⑤】全体修理
雨樋が全体的に劣化している場合、全体修理が必要となります。
具体的には、以下の症状の場合があります。
- 破損や劣化が複数ある場合
- 20年以上経過して、廃盤商品である場合
- 屋根材が変更になった場合
樹脂系の素材の雨樋の耐用年数は、15~20年とお考えください。
屋根材の種類によって、雨樋の設置位置が異なります。
屋根材をリフォームした場合、雨樋の交換が必要な場合があります。
雨樋のメンテナンス費用の目安を紹介
雨樋のメンテナンス費用の目安をご紹介します。
雨樋のメンテナンス内容 | 概要・内容 | 費用 |
---|---|---|
雨樋の掃除・DIY | 1階屋根の雨樋を自分で掃除する。 必ず下からはしご・脚立などを使用してください。※落下に注意してください。 | 0円(自分の時間だけ) |
雨樋の掃除・業者 | 屋根屋さんに掃除を依頼して、雨樋の詰まりを掃除する。 | 2~3万円 |
雨樋の部分修理 | 足場を設置せずに、部分補修する。 | 5~10万円 |
雨樋の塗装 | 外壁・屋根などに併せて、雨樋を塗装する。 | 5~10万円 |
雨樋の部分修理(一面部のみ) | 外壁の1面部分だけについている雨樋を、足場を設置して、交換する。 | 15~20万円 |
雨樋の全体交換 | 住宅の雨樋全体を交換する。足場全面に設置する。 | 25~60万円 |
詳しくはこちらで解説していますので、ご覧ください。
雨漏り防止!雨樋の修理費用は?詰まりや劣化によるリスクも解説!
雨量が多い日は雨樋がオーバーフローしていないか確認しよう!
雨量が多い日は、雨樋がオーバーフローしていないのかを確認することを是非してみてください。
雨樋からのオーバーフローの主な3つの原因はこちらになります。
- 雨樋の歪み・曲がり
- 落ち葉詰まり
- 屋根材の変更
屋根材に合わせて、軒樋の出や高さを調整して、屋根からの雨を軒樋がしっかり受けるように設置されています。
リフォームなどで、屋根材が変更になった場合、屋根からの雨が軒樋に上手く入らず、オーバーフローする可能性があります。
この対処方法は、雨樋を付け替えて直す必要があります。
雨樋からオーバーフローする原因について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
雨漏りの原因?雨樋がオーバーフローする原因とリスクについて解説!
【まとめ】雨漏りを防止するために定期的な雨樋と屋根の点検をしておこう!
雨樋を設置することで、「屋根からの雨水で外壁が濡れることを減らす」ことにつながります。
外壁が濡れることが少なくなれば、外壁のシーリング材の劣化や外壁のヒビ割れからの雨水浸入を防ぐこととなり、外壁からの雨漏りを防止することができます。
雨樋が屋根と共に機能するのに、雨樋の掃除は欠かせません。
雨樋掃除を気にすることが嫌な方は、「落ち葉よけシート」などをあらかじめ設置することもオススメします。
雨樋は破損することがありますが、部分修理で対処することができます。
雨樋が全体的に劣化している場合、全体修理が必要となります。
具体的には、以下の症状の場合があります。
- 破損や劣化が複数ある場合
- 20年以上経過して、廃盤商品である場合
- 屋根材が変更になった場合
雨樋は屋根・壁に隠れていますが、実は重要な役割となっていますので、定期的な点検を行ってくださいね。
落ち葉よけシートでご質問がある方は、お気軽にお問い合わせください。
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