目次
雨樋掃除の費用相場と注意点

雨樋の掃除を業者に依頼する場合、1回あたりの費用相場は2万5千円〜3万円です。
作業時間は数時間から長くても1日程度が目安となります。
ただし、屋根の傾斜が急で危険を伴う場合は、足場の設置が必要です。
その際は15万〜25万円ほどの追加費用がかかり、足場の設置・解体にも数日を要します。
広告で「雨樋掃除3,000〜5,000円」と謳う業者もいますが、実際には屋根に上がった後で不要な補修工事を高額請求する悪質なケースも存在します。
特に屋根は依頼者が直接確認しづらいため、注意が必要です。
信頼できる業者を選ぶためには、見積もりの内訳をしっかり確認し、極端に安すぎる料金設定には警戒しましょう。
なお、雨樋修理に伴う足場費用については、こちらの記事で詳しく解説しています。
雨樋修理に足場が必要なケースと不必要なケースを屋根屋が徹底解説
雨樋掃除の費用が高くなるケースは?

次のような状況では、雨樋掃除の費用が通常より高くなることがあります。
- 雨樋の詰まり範囲が広い
- 落ち葉よけネットがあるが機能していない
- 足場が必要となるが、設置スペースが狭い
- 雨樋に草や泥がたまっている
- 屋根の傾斜が急で作業が難しい
- 雨樋が破損している
特に、作業スペースの確保が難しい場合や、長期間詰まりを放置していた場合は費用が高額になりやすいため注意しましょう。
雨樋掃除の施工事例と費用

実際の施工事例をもとに、雨樋掃除の費用感を紹介します。
- 軒樋と縦樋の掃除:30,000円(足場なし・1日)
- 足場設置が必要な掃除:180,000円(1週間程度)
- 詰まりを放置し交換が必要に:450,000円(1週間程度)
具体的なケースごとに、費用感や作業内容を簡単に紹介します。
①軒樋と縦樋の掃除:30,000円(足場なし・1日)
足場なしで雨樋(軒樋+縦樋)の掃除をした事例です。
トタン屋根の塗装が剥がれて軒樋に堆積し、縦樋の落とし口が詰まって雨水が溜まっていました。


足場なしで軒樋を掃除し、縦樋はワイヤーで詰まりを解消しました。
②足場設置が必要な掃除:180,000円(1週間程度)
店舗の雨樋で草が生えるまで放置されていたケースです。
安全に作業するため足場を設置して掃除を行いました。


③詰まりを放置し交換が必要に:450,000円(1週間程度)
長年詰まりを放置した結果、軒樋が変形し水勾配が取れなくなったため、雨樋交換が必要となりました。
雨漏り修理もあわせて実施しています。
詰まりを放置すると高額な交換工事につながるため、早めの掃除が経済的です。


雨樋の修理費用や工期については、こちらの記事で詳しく解説しています。
雨樋掃除の費用を抑えるポイント

業者に依頼する際、費用を抑えるポイントは以下の通りです。
- 定期的に掃除しておく
- 屋根にかかる大きな樹木を剪定しておく
- 中間マージンのない専門業者に依頼する
- 相見積もりをとる
- 足場が必要な別工事と同時に行う
- 落ち葉よけシートを設置する
特に、屋根にかかる樹木を剪定しておくことで、詰まりの原因となる落ち葉を減らせます。
DIYで雨樋掃除はできる?手順と注意点

自分で雨樋掃除を行う際には、まず以下の道具をそろえましょう。
- ほうき・ちりとり(落ち葉やゴミを集める)
- ハンドスコップ・トング(雨樋内部の泥や詰まりを取り除く)
- 手袋(安全・衛生対策)
- 土のう袋(取り除いたゴミをまとめる)
- 長いホース(詰まりがないか水を流して確認する)
- 脚立・はしご(高所作業用)
作業の流れは以下の通りです。
- ハンドスコップで落ち葉や土を集める
- 手袋をはめて詰まりの原因を取り出す
- 縦樋の落とし口の詰まりはトングで掘り出す
- 水を流して確認し、詰まっている場合は水圧をかけて解消する
- 再度水をかけてスムーズに流れることを確認する
縦樋の落とし口や呼び樋が完全に詰まって解消できない場合は、業者へ依頼しましょう。
DIYでの雨樋掃除の注意点は以下となります。
- 1階屋根でも必ず2人作業で行う
- 2階以上の作業は転落事故のリスクがあるため業者へ依頼する
- 落とし口は手を切りやすいため必ず手袋を着用する
なお、雨樋の掃除方法については、こちらの動画でも詳しく解説しています。
雨樋掃除を業者に依頼すべき状態とは?
以下のような状態が見られる場合は、すぐに業者への依頼を検討しましょう。
- 軒樋から草が生えている
- 落とし口から草が生えている
- 落ち葉よけネットから草が生えている
●軒樋から草が生えている

●落とし口から草が生えている

●落ち葉よけネットから草が生えている

また、雨樋に以下のような症状が見られる場合は、掃除ではなく業者による専門的な点検や修理が必要となります。
- 雨樋のズレやヒビ、ゆがみ
- 樋吊り金具のサビや破損
- 軒樋の傾斜不良
- 軒樋の中央でオーバーフローする
●雨樋のズレやヒビ、ゆがみ

●樋吊り金具のサビや破損

●軒樋の傾斜不良

●軒樋の中央でオーバーフローする

雨樋が詰まる主な原因
定期的に掃除していないと、近隣に大きな樹木がなくても詰まることがあります。
主な原因は以下の4つです。
- 落ち葉
- 樹種や土埃などの自然物
- ビニール袋やボールなどの人工物
- 鳥の巣
●落ち葉

●樹種や土埃などの自然物

●ビニール袋、ボール、洗濯ばさみ、ビニール紐など

●鳥の巣の原料となる細い枝、わらなど

雨樋の詰まり解消に必要な費用の詳細は、別の記事でまとめています。
雨樋掃除を依頼する業者の選び方

この章では、雨樋掃除を業者に依頼する際の選び方を解説します。
失敗しないためには、業者選びで次のポイントをチェックすることが大切です。
- 中間業者を介さない専門業者か
- 見積もりや説明が丁寧か
- 過去の施工実績があるか
- 対応に不安を感じないか
作業内容や費用を丁寧に説明してくれる業者が安心です。
話をしていて少しでも不安を感じるようなら、その業者は避けましょう。
雨樋掃除に対応できる依頼先はどこ?

雨樋掃除を専門に扱う業者はありません。
そのため、依頼先は以下の業者となります。
- 施工会社(雨樋、屋根、外壁、塗装など施工している)
- 大手ハウスメーカー
- 工務店
- ホームセンター
- リフォーム業者
上記の建築関係の業者であれば、基本的にどこでも雨樋掃除の依頼は可能です。
費用を抑えたい方には、下請けを使わず自社で作業を行う施工業者がおすすめです。
ただし、打ち合わせの段階で説明に不明点が多かったり、不安を感じる対応をする業者は、悪質なケースも考えられるため避けた方が安心です。
落ち葉よけシートで掃除の頻度を削減
落ち葉よけシートを設置すると、雨樋掃除の頻度を減らせます。


落ち葉よけシートとは、雨樋への落ち葉の侵入を防ぐためのグッズで、以下のような効果があります。
- 細い枝・葉・土埃の侵入を軽減
- ネット状と異なり孔がないため詰まりにくい
- DIYでも取付可能

落ち葉よけシートは、従来のネットの弱点を改善した製品です。
シートの凹凸によって雨水は軒樋に入り、細かい落ち葉は凹凸に引っかかって侵入しにくくなっています。
「落ち葉よけシート」については、こちらの記事でも詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
雨樋の詰まりは本当に防げる?落ち葉よけシートをDIYで試しに設置してみました!
【まとめ】定期的な雨樋掃除で大きな出費を防ごう
雨樋掃除の費用相場は1回あたり2.5万円〜3万円です。
詰まりを放置すると高額な修理につながるため、定期的なメンテナンスが重要です。
2階以上や危険を感じる場合は、実績ある業者への依頼をおすすめします。
近隣に大きな樹木がなくても詰まることがあるため、定期的な点検を心がけましょう。
落ち葉よけシートの設置で掃除の頻度を減らすことも可能です。
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雨樋詰まり防止には「落ち葉よけシート」



















