スレート屋根の方位による違い
スレート屋根の葺き替え現場がありましたので、劣化状況を観察しに行きました。
スレート屋根ははく離やひび割れが多数見られました。
とくに、水下側のスレート先端ははく離がひどい状態でした。
その中でも、屋根面によって劣化具合が明らかに異なっていたので、その違いを解説します。
スレート屋根の南北の違い
物件としては、築15年程度経過した建物でした。
上の写真は、棟部(屋根の頂点)を境に、右側と左側では色やはく離の有無が大きく異なっています。
また、左側の色は赤色が黒っぽくなっていることがわかります
イメージ的には、日射の影響を強く受ける南面の変色が大きいように思いますが、このスレート屋根では、北面の方が変色しています。
スレート屋根の南西の違い
北面と西面も大きく異なっています。
西面はどちらかと言うと南面に近い状態です。
これは、東・南・西では日射は1日の中で数時間が当たりますが、北面はかなり少ない状態です。
スレート屋根北面の特徴
スレート屋根北面は、日射もあたらず、乾きにくい状態です。
拡大してみてみますと、水下側のはく離している部分に、緑色のコケがビッシリと付着しています。
層状のはく離部分から生えだしているように見えます。
もう少しで緑化屋根とも言えるほど、コケが大量に見えます。
コケの育成には水分は不可欠です。
このスレート屋根は相当な水分を吸い込む特徴があるようです。
そのためか、防水シートを留め付けていたタッカーの針も赤く錆びています。
同じように見えるスレート屋根でもメーカーによって、このように吸水性能が高いものから低いものまでたくさんありまあす。
スレート屋根が気になる方は是非、この機会に点検してもらいましょう。
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