目次
雨漏りの修理・補修費用の相場を場所別に解説します!
この記事では、①屋根②屋上・バルコニー③天井④外壁⑤窓枠・天窓の5つに分類して、雨漏りの修理・補修費用の相場を紹介していきます。
5つの箇所の雨漏りを修理・補修する費用の相場を下記の表でご紹介します。
雨漏りした箇所 | 修理・補修費用相場 |
---|---|
屋根の雨漏り | 3~200万円 |
屋上・バルコニーの雨漏り | 15~200万円 |
天井の雨漏り | 10~20万円 |
外壁の雨漏り | 5~150万円 |
窓枠・天窓の雨漏り | 3~30万円 |
通常のリフォームと異なり雨漏り修理・補修は、雨漏りの原因や範囲、既存の仕様によって費用はまちまちです。
そのため、相見積の場合、見積金額の比較というよりも、修理・補修の内容・範囲・仕様をしっかりと比較することが重要です。
次の章からは、雨漏りの箇所別に修理・補修の種類や、よくある雨漏りの原因などを解説しながら、具体的な修理・補修費用を紹介していきますね。
【雨漏りの修理・補修費用の相場】①屋根
屋根の雨漏りを工事する費用を表に示します。
修理・補修内容 | 修理・補修費用相場 |
---|---|
瓦の割れ交換・瓦のズレ直し | 3~万円 |
谷板金の交換 | 15~30万円 |
棟板金の交換 | 10~20万円 |
しっくいの補修 | 15~30万円 |
屋根の葺き替え・カバー工法 | 100~200万円 |
上記金額以外に、別途、足場代や諸経費が必要となる場合があります。
瓦からの雨漏り修理・補修は費用が高額なイメージがあると思いますが、瓦の割れによる雨漏りなど、費用がかからない工事もあります。
また、瓦屋根は部分修理・補修が可能な場合が多く、その費用は全体改修に比べて安価となります。
どの屋根材でも屋根全体の葺き替え修理・補修は費用が高額になります。
特に気をつけてほしいのは、瓦屋根の場合、不具合があるわけではないのに、古いというだけで不要不急な葺き替え修理・補修を勧めてくる悪質な業者もいるので注意してください。
参考までに、築20年の瓦屋根・雨漏り修理・補修の事例をご紹介します。
大きな瓦屋根の建物です。
かなり前から雨漏りしていたようで、野地板が完全に黒ずんでいました。
雨漏りの浸入口を調査して、部分修理・補修を行い、雨漏りを直した現場です。
ピンポイントで修理・補修することで、費用を抑えることができます。
この修理・補修費用は約25万円でした。
葺き替えですと、約250万円以上する大きな建物でしたので、1/10に抑えることができました。
【雨漏りの修理・補修費用の相場】②屋上・バルコニー
屋上・バルコニーの雨漏りを修理・補修する費用を表に示します。
補修・修理内容 | 補修・修理費用相場 |
---|---|
改修ドレン | 10~20万円 |
パラペット笠木の交換 | 15~30万円 |
防水修理・補修(ウレタン) | 90~120万円 |
防水修理・補修(シート) | 100~130万円 |
バルコニー防水補修・修理 | 15~30万円 |
上記金額以外に、別途、足場代や諸経費が必要となる場合があります。
修理・補修面積が狭い場合は、費用が割高となります。
また、既存の屋上防水の劣化が進んでいる場合や排水口に不具合がある場合も、費用が高額となります。
雨漏りの原因として、排水溝がゴミや枯れ葉で詰まっているだけの場合が意外と多くあります。この場合、自分で詰まりを掃除することだけで解決します。
面積が大きい屋上(陸屋根)の雨漏りは、発生箇所や修理方法によっては部分補修も可能です。
しかし、雨漏りしていない所でも防水層は劣化しているので、近いうちにその他の部分も修理・補修が必要となるので、全体を一度に修理・補修することが多いです。
屋上からの雨漏りを部分修理・補修で直した事例を参考までにご紹介します。
屋上防水が全体的に傷んでいましたが、部分修理・補修で直しました。
明かり取りが屋上にあり、そのジョイント部分から雨漏りしていました。
劣化していた4か所を補修しました。
また、前回の屋上防水の施工が悪く、排水ドレンが上手く機能していなかったので、排水ドレン部分を修理しました。
全面防水補修を行うと約240万円する大きさでしたが、部分補修で約15万円で雨漏りが止まりました。
【雨漏りの修理・補修費用の相場】③天井
天井の修理・補修を行うときは、一般的に天井材の張り替えと下地の石膏ボードの張り替えを行いますが、20㎡あたり10~万円程度必要です。
下地の木材まで腐っている場合は、さらに5~万程度必要になります。
屋根や外壁からの雨漏りの場合は、天井の修理・補修だけを行っても解決にはならず、かえって、家の内部が劣化することにもつながります。
屋根や外壁の雨漏り修理・補修を必ず先に行ってください。
また、天井のシミが「雨漏り」ではない場合もあります。
「小動物の糞尿」「結露」「水まわりの配管からの漏水」などでも天井のシミとなります。
修理・補修内容が異なりますので、原因究明が必要です。
参考まで、外壁からの雨漏りを止めて、天井を修理・補修した事例をご紹介します。
直上の外壁から雨漏りして、天井がかなり痛んでいました。
外壁からの雨漏りを修理・補修して、天井も修理・補修しました。
なるべく安価にしてほしいとのことで、下地を直し、クロス仕上げで修理・補修しました。
外壁からの雨漏りと天井の修理・補修して、約20万円でした。
【雨漏りの修理・補修費用の相場】④外壁
外壁の雨漏りを補修・修理する費用を表に示します。
補修・修理内容 | 補修・修理費用相場 |
---|---|
コーキング・ヒビ割れ補修 | 5~10万円 |
コーキングの打ち替え | 15~50万円 |
外壁塗装 | 60~150万円 |
外壁の張り替え | 100~200万円 |
コーキングによる部分補修とは、応急処置の補修・修理となります。
もともと、コーキングが施工されている所が劣化した場合は、打ち替え補修をしましょう。
コーキングの打ち替えとは、古いコーキングを取り除き、あらたにコーキングを行うことです。
コーキングの増し打ちとは、古いコーキングの上へ、さらにコーキングを行うことです。
古いコーキングを取り除く手間がかかる分だけ、打ち替えの単価は高くなりますが、耐久性は打ち替えの方が確かです。
サイディングの防水構造は、サイディングが1次防水、その室内側にある防水シートが2次防水となっていて、この2つで雨漏りを防いでいます。
そのため、サイディングからの雨漏りの場合、2次防水の防水シートを補修することが必要なケースがあります。
この場合は、はじめにサイディングを撤去して、防水シートを補修するので、サイディングの張り替え修理・補修となります。
一方、ALCなどは材料の表面で防水しているため、コーキングおよび塗装が一般的です。
参考まで、外壁からの雨漏りを止めて、外壁を修理・補修した事例をご紹介します。
ALC外壁のタイル張りで、クラックから雨漏りしていました。
タイルをALC外壁に直貼りしていたこともあり、応急処置的にコーキングと塗装で雨漏り修理・補修を行いました。
雨漏り修理・補修の費用として約10万円でした。
【雨漏りの修理・補修費用の相場】⑤窓枠・天窓
窓枠・天窓の雨漏りを修理・補修する費用を表に示します。
修理・補修内容 | 修理・補修費用相場 |
---|---|
窓のコーキング補修 | 5~10万円 |
窓枠の補修 | 15~25万円 |
窓の交換 | 20~80万円 |
天窓周辺の掃除・コーキング補修 | 3~4万円 |
天窓の交換 | 30~80万円 |
窓枠(サッシ枠)・天窓の雨漏りは、多くの場合コーキング・シール材の劣化が原因です。
天窓の木枠からの雨漏りの場合、天窓周囲にゴミが詰まっている場合があり、その掃除してもらう場合は3~4万円程度です。
また、天窓周辺・水切りに不具合がある場合があり、天窓付近の屋根瓦を一部撤去・交換する場合は、瓦の部分補修と同程度の費用が必要となります。
コーキング材の寿命は、10年程度で短い場合は5年程度であるため、一定の年数が過ぎれば、定期的な点検・メンテナンスが必要となります。
参考まで、天窓からの雨漏りを止めて、天窓を修理・補修した事例をご紹介します。
天窓のガラス枠のコーキングが劣化して雨水が浸入していたので、コーキングを打替えしました。
修理・補修費用としては、約4万円となります。
雨漏りの修理・補修費用に関わる要素とは?
雨漏りの修理・補修費用は、新築工事とは異なるため、一律で比較することがむずかしいです。
どのような要素が関わってくるか、解説します。
- 修理・補修範囲・・・全体 or 部分修理。
- 修理内容・・・応急処置 or 修理・補修。
- 今後、何年間、雨漏りがしないことを期待しているか?
- 雨漏りの頻度・・・年に1、2回、強風雨時 or 年に5,6回以上、大雨時 or 年に10回以上、普通の雨でも。
雨漏りの修理・補修は、上記の要素を考慮して修理・補修の見積を行う作成することが多いです。
このポイントについて、あらかじめ、雨漏り業者に伝えておくことで、お客様と業者のミスマッチを減らすことができます。
業者への相見積条件として、伝えておきましょう。
単純な金額の比較だけでは、後悔することもありますのでご注意ください。
雨漏りの修理・補修はDIYできるの?
DIYできる雨漏りは、「強風雨・大雨のときだけする雨漏り」に限ります。
「強風雨・大雨のときだけする雨漏り」とは、年に1、2回の雨漏りということです。
年に1、2回なら、雨漏りで濡れた柱・壁・天井などはある程度時間が経過すると自然に乾燥します。
乾燥すれば、木が腐って劣化することはありません。(家が壊れるようなダメージはありません。)
また、雨の浸入口だと思われる修理場所は1階に限ります。
安全性の観点から修理場所が1階なら、脚立などで作業することができるからです。
補修場所が2階なら、高所作業で危険を伴うため、絶対におやめください。
DIYできる雨漏りをいくつか挙げてみます。
- 1階窓廻りのシーリングの劣化による雨漏り。
- 2階バルコニーの掃き出し窓下と防水層の隙間から浸入した雨漏り。
- 1階屋根の雨どい詰まりによる雨水のオーバーフロー。
一方、DIYできない雨漏り事例はこちらです。
- 陸屋根の防水層の劣化による雨漏り。
- 瓦屋根からの雨漏り。
- 2階の壁・窓廻りからの雨漏り。
- 2階屋根の雨どいの詰まりによる雨水のオーバーフロー。
これらは、DIYしてしまうとかえって、雨漏りがひどくなる可能性のあるものですので、専門業者に依頼しましょう。
DIYできる雨漏りの補修の方法などは「DIYは可能?オススメの雨漏り補修の方法を5つ紹介します!」に詳しく紹介していますのでご覧ください。
雨漏りの修理・補修を依頼するときは必ず相見積もりを!
雨漏り修理・補修は原因を把握することがもっとも大切です。
そのためには、相見積で複数の業者から話を聞くことが重要です。
修理・補修費用が安くても雨漏りが直らなければ、ムダ金になってしまいます。
また、同じ補修内容だった場合は、安価な業者を選ぶこともできます。
突然訪問してくる業者やまともに雨漏りの調査をしない業者などは、相見積の金額以前にやめておきましょう。
雨漏り修理・補修できる業者の選び方について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
【まとめ】雨漏りは再発しないように確実な修理・補修が必要!
①屋根②屋上・バルコニー③天井④外壁⑤窓枠・天窓の5つに分類して、雨漏りの修理・補修費用の相場を紹介しました。
通常のリフォームと異なり雨漏り修理・補修は、雨漏りの原因や範囲、既存の仕様によって費用はまちまちです。
そのため、相見積の場合、見積金額の比較というよりも、修理・補修の内容・範囲・仕様をしっかりと比較することが重要です。
相見積する上で、お客様の雨漏り修理の要望を業者に伝えることが重要です。
- 修理・補修範囲・・・全体 or 部分修理。
- 修理内容・・・応急処置 or 修理・補修。
- 今後、何年間、雨漏りがしないことを期待しているか?
- 雨漏りの頻度・・・年に1、2回、強風雨時 or 年に5,6回以上、大雨時 or 年に10回以上、普通の雨でも。
上記内容を業者に伝えることで、修理内容のミスマッチを減らしましょう。
修理・補修費用が安くても雨漏りが直らなければ、ムダ金になってしまいます。
各業者から雨漏り原因を聞いて比較し、正しい修理・補修で雨漏りを確実に直しましょう。
神清からのお願い
記事を最後まで読んでいただきありがとうございます。
お客様の率直な感想をいただくため「役にたった」「役に立たなかった」ボタンを設置しました。
私たちは、日々屋根にお困りのお客様にとって必要な情報をお伝えしたいと考えております。今後のご参考にさせて頂きますのでご協力よろしくお願いいたします。