目次
雨漏りの原因となる3つの隙間とは
雨漏りの原因として多い3つの隙間をご紹介します。
- 屋根の隙間
- 窓やサッシ周辺の隙間
- 外壁の隙間
次の章から詳しく解説していきます。
①屋根の隙間
屋根はたくさんの枚数の瓦やスレート、金属屋根材を使用しているため、そこには必ず隙間があります。
しかし、その隙間から入った雨水は1段下の屋根材から排水される構造となっており、雨仕舞(あまじまい)という考え方で雨漏りをふせいでいます。
さらに、屋根材の下にはルーフィングと呼ばれる防水シートがあるため、強風雨時に屋根材の隙間から屋根材の裏側へ雨水が浸入したとしても防水シートの上を流れて軒先(屋根の先端)から雨どいへ排出されます。
そのため、屋根材の隙間が雨漏りの直接の原因とはなりません。
屋根材のき裂、割れやズレがあり、大量の雨水が浸入するようになると防水シート上にあるくぎ穴などの隙間から伝わって雨漏りします。
つまり、雨漏りの原因となる屋根の隙間は屋根材の隙間ではなく、防水シートの隙間と言えます。
②窓やサッシ周辺の隙間
窓枠やサッシ周辺に使われるコーキング材は、温度変化・紫外線などの影響や建物自体の動きによる伸縮等により約5~10年前後で劣化します。
劣化したコーキング材はやせ、き裂やはく離を起こし窓枠・サッシ周辺に隙間が発生します。
隙間ができると窓枠・サッシ周辺の外壁の裏側へ雨水が浸入してしまいます。
窓枠やサッシ周辺は外壁材の中の防水シートを密着させて雨水浸入を防ぐ構造となっています。
しかし、窓枠・サッシ周辺では防水シートに隙間ができやすく、その隙間から雨水が室内へ浸入して雨漏りとなります。
窓やサッシ周辺からの雨漏りの原因はコーキング材の隙間、防水シートの隙間の2つの隙間と言えます。
窓やサッシ周辺からの雨漏りの原因について詳しくはこちらの記事をご覧ください。
雨漏りが窓枠で起こって大変!原因や応急処置の方法をプロが解説!
③外壁の隙間
外壁によく使われるサイディングは貼り合わせて施工されており、その継ぎ目の目地(めじ)部分にはコーキング材が使用されています。
窓やサッシ周辺に使われているコーキング材と同様で、約5~10年前後で劣化してやせ、き裂れやはく離が起こり、目地部分に隙間が発生し雨水が浸入します。
また、外壁材(特にALCやモルタル等)自体のヒビ割れ部分に隙間が発生して、雨水が浸入することもあります。
外壁材の中には防水シートが入っており、通常はその表面を流れて土台水切りから排水されます。
施工ミスや劣化などで防水シートに隙間があるとそこから浸入して室内への雨漏りとなります。
外壁からの雨漏りの原因もコーキング材の隙間、防水シートの隙間の2つの隙間と言えます。
外壁からの雨漏りについて詳しくはこちらの記事をご覧ください。
隙間を埋めるにはコーキング材をうまく使おう
防水シートの隙間を埋めるには、屋根材・外壁材をはがす必要があるので、専門業者に依頼する必要があります。
まず、雨漏りのリスクを減少させるにはコーキング材の隙間は、同じコーキング材で埋めてしまうことで効果があります。
コーキング材で応急処置をする時に必要な7つの道具は、以下の通りです。
- コーキング材
- コーキングガン
- プライマー
- ハケ
- マスキングテープ
- ヘラ
- 手袋
外壁やサッシ周辺の隙間を埋めるために使用する場合、変成シリコーンシーラントという種類のコーキング材がオススメです。(コーキング材の注意書きに記載されています。)
外壁塗装するときに、異なる種類となるシリコン系のコーキング材が使用されていると塗装時の塗料をはじいてしまうので注意が必要です。
また、元々コーキング材が施工されていない部分の隙間はDIYでコーキングすることは絶対にNGです。
屋根・壁・サッシとも浸入した雨水を排水することで雨漏りをふせぐ構造となっています。
その仕組みを理解しないで闇雲に隙間をコーキング材で埋めてしまうとかえって、雨漏りが悪化してしまいます。
とくに、瓦同士の隙間やサイディング材の下端は排水口の役割になっているので、絶対にコーキング材で埋めないように注意してください。
詳しい手順ややり方については、こちらの記事で紹介しています。
【雨漏りの応急処置】コーキング剤で素人が直す方法【プロが解説】
雨漏りを内側から補修するには防水テープも有効
雨漏りが換気扇やドア、サッシなどの隙間から室内へ浸入している場合は、応急処置として内側から隙間を埋めるために防水テープを使用することは有効です。
防水テープを貼る部分が濡れているとはがれてしまいますので、タオルなどでしっかり水分を拭き取ってから貼りましょう。
防水テープとは、アルミ製やゴム製の防水機能を持つ粘着テープのことです。
特別な道具を使用しなくても簡単に必要な長さでカットして使用できるため、応急処置に適しています。
ただし、粘着部分がブチル系のテープはきれいにはがすことができないので、応急処置に使用することはオススメしません。
購入時に説明書きを見て、粘着層がアクリル系のテープを選ぶことをオススメします。
内側からの補修は急に発生した雨漏りに対する応急処置とお考えください。
雨漏り修理はあくまでも外側から行うのが基本であり、外側を直さないで内側から処置していると室内以外の部分に雨水がまわり、壁内・床下などが劣化してしまいますので注意しましょう。
防水テープを用いた雨漏りの応急処置について詳しくはこちらの記事をご覧ください。
雨漏りによる壁紙やクロスの軽い浮きなら自分で補修も可能
雨漏りによりクロスや壁紙が浮いたり剥がれたりしている場合は、症状が軽ければ自分でのDIY補修も可能です。
クロスの浮いている部分の補修は以下の手順となります。
- クロスの下地を確認します。汚れや濡れている場合、しっかりと拭き取ってください。
- 下地に内装用の接着材を塗ります。パテ用のヘラを使うと塗りムラがなくなります。
- めくれた方向と逆向きにクロスを押さえて貼り付けます。
注意点としては、建物外側の雨漏り修理を先に行ってください。
雨漏りは雨量・風速・風向に左右されるため、雨漏りがしばらく発生していないからと言って、自然に直ることはありません。
まずは、雨漏りの原因を見つけて雨漏り修理してから、内装の補修を行いましょう。
屋根の雨漏り修理を自分でやるのはオススメできない
窓やサッシ周辺の補修や低い部分の外壁の補修と違って、屋根の雨漏り修理や補修は転落のリスクがあるため、オススメできません。
屋根は高所に加えて傾斜しているので、想定外の事故がおきてしまいます。
また、先ほどお伝えしたように屋根材の隙間をコーキング材で埋めてしまうと排水ができなくなり、かえって雨漏りが悪化します。
屋根のDIY雨漏り修理はやめておきましょう。
雨漏りの初期症状を見逃さないようにしよう
雨漏りの原因となるサッシ周辺・外壁の隙間を目視でチェックして、心配な場合は早めに専門業者に点検・メンテナンスを依頼しましょう。
屋根の隙間や高い場所の外壁の隙間は、チェックすることが難しい場所のため、雨漏りの初期症状を見逃さないことが重要です。
雨漏りの初期症状の主なものは以下となります。
- 天井や壁にシミ
- クロスが浮いてくる、はがれてくる
- 天井・壁から水滴が落ちる音がする
- 床が膨れ上がる
- ふすまや障子が波打つ
室内が濡れる雨漏りが発生していなくても、上記の症状が発生した場合は雨漏り専門業者に早めに相談しましょう。
雨漏りの初期症状について詳しくはこちらの記事をご覧ください。
【まとめ】雨漏りにつながる隙間はなるべく早く埋めよう
雨漏りの原因として多い3つの隙間を紹介しました。
- 屋根の隙間
- 窓やサッシ周辺の隙間
- 外壁の隙間
雨漏り原因は、屋根材・外壁材の隙間とその中の防水シートの隙間の2つがあります。
防水シートの隙間を埋めるには、屋根材・外壁材をはがす必要があるので、専門業者に依頼する必要があります。
まず、雨漏りのリスクを減少させるにはコーキング材の隙間は、同じコーキング材で埋めてしまうことで効果があります。
屋根のDIY雨漏り修理は落下する危険性があるのでやめておきましょう。
雨漏りの初期症状の主なものは以下となります。
- 天井や壁にシミ
- クロスが浮いてくる、はがれてくる
- 天井・壁から水滴が落ちる音がする
- 床が膨れ上がる
- ふすまや障子が波打つ
室内が濡れる雨漏りが発生していなくても、上記の症状が発生した場合は雨漏り専門業者に早めに相談しましょう。
雨漏りに関してお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
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