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雨漏りが窓枠で起きる5つ原因

窓枠とは、サッシの室内側についている木枠のことを言います。
また、サッシの室内側のアルミ枠のビス孔から雨漏りすることもあります。
雨漏りが窓枠で起こった場合、さまざまな原因が考えられますが、主な5つの原因について紹介します。
- 窓上の屋根が原因
- コーキング材の劣化による雨漏り
- 外壁のヒビ割れや隙間が原因
- 防水処理の不具合が原因
- 引き違い窓特有の構造による雨漏り
次の章から、それぞれの原因と対策について解説していきます。
窓枠から雨漏りする原因と対策:窓上の屋根

窓の上や近くに屋根がある場合は、屋根から浸入した雨水が窓枠まで伝わって雨漏りする場合があります。
屋根からの雨漏りは、屋根の破損や劣化が原因となります。
対策としては、10年に1度屋根の点検・メンテナンスすることで大きな不具合の発生を防ぐことができます。
また、最近の軒の出がない屋根の場合、屋根から浸入した雨水が屋根の水下の軒先(屋根の先端)で、建物内へ浸入すると壁伝いに流れて壁内から窓枠へ雨漏りするケースが増えているようです。
軒先の真下が壁内となるため、軒先の仕様・施工の不具合が原因となります。
雨漏り対策としては、軒先の葺き替え・補修によって、不具合を解消してやることが必要です。
屋根からの雨漏りの原因は、専門業者でもわからない場合があり、知識のない人の修理や応急処置はかえって、被害を拡大させてしまいます。
屋根からの雨漏り修理や応急処置は、専門性が高く、また、高所作業で危険なため専門業者に依頼するようにしましょう。
屋根のメンテナンスについて「戸建て屋根のメンテナンス費用と時期は?コストを抑える方法も解説」の記事で詳しく解説しています。
窓枠から雨漏りする原因と対策:コーキング材の劣化

窓と外壁の間を埋めているゴムのような素材がコーキング材です。
コーキング材の寿命は10年で、日射・紫外線や雨風・雪などの負荷がある場所はその寿命が短くなり5年程度です。
コーキング材が劣化すると、ヒビ割れやすき間が発生し、そこが浸入箇所となり、その階や一つ下の階の窓枠からの雨漏りの原因となります。
雨漏り対策としては、専門業者のよるコーキング材の打ち替えを行うことが必要です。
また、補修部分が小さい場合や高所作業ではない場合は、DIYでのコーキングの応急処置も対策となり得ます。
注意点としては、DIYコーキングは間違った場所をコーキングしてしまったり、手順を間違ったりすると、かえって状況を悪くしてしまうことがあります。
DIYでの応急処理について「【雨漏りの応急処置】コーキング剤で素人が直す方法【プロが解説】」の記事で詳しく解説しています。
窓枠から雨漏りする原因と対策:外壁のヒビ割れや隙間

外壁のヒビ割れや隙間が雨漏りの原因となります。
外壁材は日射、雨水や温度変化などで劣化が進行します。
細いヒビ割れや小さな穴から強風雨で雨水が浸入してくることが多いです。
特に、窓に隣接している外壁の四隅部分にはヒビ割れが入りやすいです。
最近主流のサイディングボードは、塗装が劣化すると雨を吸収しやすくなり、吸水・乾燥を繰り返すことによりヒビ割れが生じ、成長していきます。
標準的なグレードの外壁塗装の耐用年数は10年、外壁のコーキング材の耐用年数は5~10年です。
対策としては、10年に一度は点検やメンテナンスを行うこととなります。
また、外壁材のヒビ割れはコーキング材で埋めることが必要です。
窓枠から雨漏りする原因と対策:防水処理の不具合

サッシや窓枠を取り付けるときは、防水シートや防水テープ、防水フィルムなどを使用して防水処置を行います。
丁寧な施工が必須ですが、少しの施工不良が雨漏りの原因となります。
施工不良としては、防水シート、防水フィルムと防水テープの密着不良(シワ)があり、そこを通って雨水が室内側へ浸入することになります。
防水シートの品質が悪いと隙間が生じやすく、これも雨水浸入の原因の1つです。
防水処置の不具合の場合は、大雨や台風などの強風雨のときに、雨漏りとなります。
対策としては、外壁材をはがして防水シート、防水テープの再施工となります。
専門業者によりしっかりと防水処理をやり直ししてもらいましょう。
窓枠から雨漏りする原因と対策:引違い窓の構造

引き違い窓は、2枚以上の窓を交差して開け閉めする窓のことです。
引き違い窓は、窓をスムーズに開け閉めするための構造上どうしてもわずかなすき間ができてしまいます。
普段の雨であれば、自然に排水される仕組みになっているが、台風のような大雨の場合は排水できない可能性もあります。
とくに、昔の引き違い窓は強風雨で浸入しやすいです。
対策としては、雑巾や吸水シート、防水テープなどで隙間を埋めて、浸入してきた雨水をせき止めることで雨漏りを止めることができます。
雨漏りが窓枠で起きたとき、どこに依頼すべき?

窓枠からの雨漏りは、サッシ屋さんに頼むと思っている人も多いと思います。
しかし、上記の通り窓枠からの雨漏りは、サッシに原因があるとは限らないのです。
サッシ屋さんは窓枠以外の専門性が低いため、屋根屋さんなどの雨漏り修理を専門とした業者に依頼する方が、雨漏りの原因を総合的に検索することができます。
優良な雨漏り専門業者は、雨漏り調査能力が高い、近所への配慮やアフターフォローがしっかりしているなどで見極めましょう。
修理を依頼するときは、複数の業者に見積もりを依頼して、信頼できる業者だと思える業者に依頼しましょう。
優良業者の選び方について「雨漏りを修理できる優良な業者の選び方と特徴を屋根屋が解説」の記事で詳しく解説しています。
窓枠の雨漏りを修理する費用の目安

窓枠の雨漏りを修理するときの費用相場について解説します。
窓枠の雨漏り修理費用は、雨漏り原因によって大きく変わります。
- 窓上の屋根修理:20~50万円
- コーキングの打ち直し:5~10万円
- 外壁材の張り替え工事:30~100万円
- 窓の交換工事:30~50万円
シンプルな補修・応急処置なら数万円、外壁や窓自体を交換する場合は数十万円以上が目安となります。
雨漏り修理費用の相場について「雨漏りの修理費用の相場はいくら?屋根屋さんが徹底解説!」の記事で詳しく解説しています。
実際の事例|窓枠から雨漏りしたケースを紹介
窓・サッシからの雨漏りに対する調査・修理の事例をいくつか、簡単に紹介します。
アルミサッシ本体のすき間から雨漏りした事例

2階アルミサッシの真下にある縁側の天井・壁に雨漏りしていました。アルミサッシまわりには、無数のシーリング痕がありました。戸袋や土居のしなど、いろいろ散水しました。結果、アルミサッシ本体を散水すると漏水しました。アルミサッシ本体のわずかな隙間から雨漏りしていた事例です。
アルミサッシと外壁の隙間から雨漏りした事例

雨漏りしていたので、外壁塗装で止まると言われ、外壁塗装をした物件でした。結果、雨漏りは止まらず、弊社へ依頼がありました。サッシと外壁のシーリングをしっかりしておらず、わずかな隙間から雨漏りしていた事例です。
1階窓上からの雨漏り 2階サッシのNG処理で雨漏りした事例

1階窓上から雨漏りしていました。上には、後付けバルコニーやサイディングのひび割れなどがあり、怪しい所だらけでした。しかし、浸入口はもっと、ダメなところでした。2階サッシに貫通穴を開けて、アース線を外に出していました。その配線から伝わって、2階サッシから浸入していた事例です。
2階サッシまわりのコーリングの劣化からの雨漏りした事例

サッシまわり、コンクリートパネルのジョイント部、出窓、笠木など怪しい所が真上にある雨漏り物件でした。サッシまわりを散水すると、時間差で、雨漏りした物件でした。サッシまわりのシーリングの劣化は、雨漏りにつながりやすいです。
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窓枠から雨漏りしたらカーテンはどうする?

窓枠から雨漏りしたらカーテンはどうすれば良いか紹介します。
窓枠から雨漏りするとカーテンは濡れてしまうことがほとんどです。
そのまま何度もカーテンが濡れるとカビが発生してしまいます。
窓枠からの雨漏りが繰り替えすようであれば、カーテンが濡れないように、カーテンを避けたり、外したりすることが必要です。
また、雨漏りを発見した場合は、被害が拡大しないように、カーテン以外にも家具や家電などの家財道具を移動しておきましょう。
【まとめ】窓枠からの雨漏りは、プロに相談してできるだけ早く対策を!
窓枠の雨漏りの5つの原因を紹介しました。
雨漏りは放置すると、木材の腐れやシロアリなどの建物の強度に影響を与えるような大きな被害が発生することもあります。
雨漏りは自然に直ることはありませんので、早期の雨漏り修理が必要です。
また、窓枠の雨漏りの原因は複数可能性があり、雨漏り調査をしっかり行うプロ業者に相談して早期解決が近道です。
雨漏りでお悩みの方は、お気軽にお問い合わせください。
神清からのお願い
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