雨樋の交換時期ってどれくらい?素材ごとの違いから劣化症状まで解説

Dr.神谷
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  • みなさま。こんにちは。
    屋根から人の笑顔を作りたい!!!神清(かみせい)のDr.神谷です。

    弊社は、高浜市・半田市にある創業150年老舗三州瓦の生産・販売・工事を行っている会社です。
    年間200棟以上の屋根・雨漏り調査・修理を行っています。
    建築業界誌「日経アーキテクチュア」の連載記事「新次元!雨漏り対策」を執筆しています。

本記事はこんな人にお勧めします。

雨樋の交換時期について知りたい

素材ごとに違う雨樋の交換時期についてを知りたい

雨樋の交換が必要な劣化症状についてを知りたい

この記事で伝えたいこと

この記事は「雨樋の交換時期について知りたい」「素材ごとに違う雨樋の交換時期や雨樋の劣化症状について知りたい」という方に向けて書かれています。

雨樋は一定のサイクルで交換が必要な部材です。
でも、いつどのようなタイミングで雨樋を交換するのかの判断は、意外に難しいものです。

そこで本記事では、雨樋の交換の時期について解説していきます。素材ごとに違う交換時期や交換の時期だと判断すべき劣化症状についても詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてくださいね。

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雨樋の交換時期ってどれくらい?

雨樋の交換時期は20~年程度と言われています。

雨樋は建物の立地状況や屋根の形状・仕様、雨樋の設置状況の影響を大きく受ける部材です。

日射による熱、紫外線による劣化、雨水の滞留、寒暖差による伸縮、風・雪などの外力などの影響により、経年劣化が通常よりも早く進行するケースもあります。

そのため、経過年数だけで交換時期の判断は難しいです。

ただ、既に25年以上経過している場合は、雨樋や金具、部品等の交換が必要な状態である可能性が高いとお考えください。

 

雨樋の素材ごとに違う交換時期

雨樋の素材ごとに交換時期の目安が異なりますので、素材ごとの交換時期の目安を紹介します。

雨樋の素材交換時期の目安
塩化ビニール約20年
ガルバリウム鋼板約20~30年
約30年
ステンレス約30~年

樹脂製の塩化ビニールはもっとも交換時期が早く、約20年が目安となっています。

ガルバリウム鋼板は錆びが発生しにくいので、約20~30年です。

銅は厚みにもよりますが、約30年程度で屋根材からの水滴が落ちる場所に穴が開いてしまいます。

ステンレスはもっとも長く持つ素材となっています。

雨樋の種類について詳しくはこちらの記事で解説しています。

雨樋にはどんな種類があるの?形状や素材をすべて紹介します

 

交換時期とは言えない雨樋の劣化症状

まだ交換時期とは言えない雨樋の劣化症状を紹介します。

  • つなぎ目のズレ・破損

つなぎ目のズレ・破損はその部分だけを交換することができます。

  • 金具のサビ

樋吊り金具にサビが発生している程度であれば、樋吊り金具の部分的な交換も可能です。

  • 部分的な破損

部分的な破損は同じ軒樋が手に入るようであれば、破損している軒樋だけの交換で対応できます。

  • 軽度の軒樋の歪み

軒樋の歪みが軽度であれば、雨水は流れるので交換しなくても大丈夫です。

  • 軽度の軒樋の傾斜のズレ

軒樋の傾斜が一部ズレていても雨水が流れるようであれば、交換しなくても大丈夫です。

 

交換時期だと判断すべき雨樋の劣化症状

交換時期だと判断すべき雨樋の劣化症状を紹介します。

  • 広い範囲の破損・変形

軒樋が広い範囲で破損・変形している場合、交換時期となります。

このような状態となると屋根に降った雨水はそのまま下へ流れたり、壁面を濡らすことになりますので、早めな交換をオススメします。

 

  • 大きな歪み・金具の変形

軒樋の歪みが大きく樋吊り金具も変形して、雨水が流れずにオーバーフローする場合は交換が必要です。

オーバーフローした雨水は外壁や基礎を濡らすので、2次被害が発生するリスクが高まります。

 

  • 雨樋の欠落・欠損

軒樋が強風などで飛散して、欠落・欠損している場合は交換が必要です。

雨樋から欠損部分に雨水が集中して流れるため、雨漏りリスクが高まります。

 

雨樋の工事が必要な症状について詳しくはこちらの記事で解説しています。

雨樋の工事が必要な症状とは?費用や業者選びについても徹底解説

 

塗装で雨樋の不具合は解決できない

雨樋の塗装は、美観を保つという点では効果的です。

ただし、塗装をしても水漏れ・歪み・変形などの雨樋の不具合を解決することはできません。

一般的に雨樋の塗装は外側のみを塗装するので、ガルバリウム鋼板の雨樋は変色やサビの発生を遅らせて、少しは交換時期を延ばしたりすることにもつながります。

また、ステンレスや銅などはもともと塗装されておらず、変色してもそれが味となるため、塗装する必要はありません。

塩化ビニールももともと塗装されていませんが、経年劣化で色あせているので、こちらは塗装する場合が多いです。

塩化ビニールやガルバリウム鋼板は外壁塗装などを行うときには、併せて、塗装されることをオススメします。

 

雨樋の交換に必要な費用

雨樋の交換に必要な費用相場の目安を紹介します。

雨樋のメンテナンス内容概要・内容費用
雨樋の部分修理(一面部のみ)外壁の1面部分だけについている雨樋を、足場を設置して、交換する。15~20万円
雨樋の全体交換住宅の雨樋全体を交換する。足場全面に設置する。25~60万円

※足場費用は含まれていません。

切妻屋根のように、軒樋が外壁の1面ごとに設置してある場合は、その部分のみの交換をすることができます。

一方で、寄棟屋根のように、軒樋が屋根全体につながっている場合は、全体の交換となります。

 

雨樋の補修やメンテナンスに必要な費用

雨樋の修理費用やメンテナンス費用の相場を紹介します。

雨樋のメンテナンス内容概要・内容費用
雨樋の掃除・DIY1階屋根の雨樋を自分で掃除する。
必ず下からはしご・脚立などを使用してください。※落下に注意してください。
0円(自分の時間だけ)
雨樋の掃除・業者屋根屋さんに掃除を依頼して、雨樋の詰まりを掃除する。2~3万円
雨樋の部分修理足場を設置せずに、部分補修する。5~10万円
雨樋の塗装外壁・屋根などに併せて、雨樋を塗装する。5~10万円

※足場費用は含まれていません。

雨樋の掃除を自分で行うことができれば、当然費用はかかりません。

しかし、屋根の先端での作業のため、危険な作業となります。

3万円程度ですので無理せず、専門業者に依頼することをオススメします。

 

雨樋の修理はどこに頼むべきかについて詳しくはこちらの記事で解説しています。

雨樋の修理はどこに頼む?選び方や修理費用の相場を紹介

 

雨樋の交換はDIYで可能?

雨樋交換のDIYは可能性が低いとお考えください。

雨樋交換には横移動での作業となりますので、必ず足場が必要となります。

足場設置が必要な時点で、DIYの難易度はかなり高いです。

さらに、軒樋全体からスムーズに雨水が流れ、集水器から縦樋へ落とし込むようにするために、樋吊り金具の設置位置は繊細な高さの調整が必要です。

また、屋根材に適した高さに軒樋を設置しないと屋根材からの雨水が入らないリスクもあります。

これらは詳しい知識が必要となりますので、DIYには適しません。

DIYは1階屋根の掃除程度にしておきましょう。

 

雨樋のDIYについて詳しくはこちらの記事で解説しています。

雨樋のDIYはどこまで可能?掃除や補修・付け方までを完全解説

 

雨樋の交換時期を遅らせるために大切なこと

雨樋の交換時期を遅らせるためには、定期的なメンテナンスが重要です。

特に雨樋の詰まりは、雨樋に雨水を長期間滞留させることになり、雨樋の劣化を早めます。

また、大雨時には雨樋からオーバーフローするため、外壁の劣化やシロアリの発生につながるリスクが高まります。

そのため、雨樋の掃除や雨樋の詰まりを防ぐ対策が必要です。

雨樋の詰まりを防ぐ対策としては、「落ち葉よけシート」が有効な手段です。

「落ち葉よけシート」を設置すれば、定期的にしなければならない雨樋掃除のストレスから解放され、業者に依頼する際の雨樋掃除の費用の節約につながります。

「落ち葉よけシート」について詳しくはこちらの記事で解説しています。

雨樋の詰まりは本当に防げる?落ち葉よけシートをDIYで試しに設置してみました!

 

【まとめ】雨樋交換の適切な時期を把握しておこう

雨樋の交換時期は約20~年と言われていますが、雨樋は建物の立地状況や屋根の形状・仕様、雨樋の設置状況の影響を大きく受ける部材です。

そのため、経過年数だけで交換時期の判断することは難しく、症状で判断する必要があります。

部分補修で済む症状と雨樋交換をした方がいい症状を紹介しました。

雨樋交換は足場が必ず必要となりますので、屋根や外壁の改修で足場を設置する時期に併せることが費用を抑えるコツとなります。

また、定期的なメンテナンスを行うことで雨樋の交換時期を遅らせることも可能です。

 

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