ガルバリウム屋根は雨音がうるさい?防音効果を高める6つの方法

Dr.神谷
Dr.神谷
  • みなさま。こんにちは。
    屋根から人の笑顔を作りたい!!!神清(かみせい)のDr.神谷です。

    弊社は、高浜市・半田市にある創業150年老舗三州瓦の生産・販売・工事を行っている会社です。
    年間200棟以上の雨漏り調査・修理を行っています。
    建築業界誌「日経アーキテクチュア」の連載記事「新次元!雨漏り対策」を執筆!

本記事はこんな人にお勧めします。

  • ガルバリウム屋根は雨音や風音が響くかどうか知りたい
  • ガルバリウム屋根の音がうるさい原因と対策を知りたい

この記事で伝えたいこと

この記事は、「ガルバリウム鋼板屋根は雨音や風音が響いてうるさいか知りたい」「その原因や対策を知りたい」という方に向けて書かれています。

ガルバリウム鋼板は、軽量で耐久性が高いため人気のある屋根材です。しかし「雨の日や風の強い日には音が響いてうるさいのでは?」と不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。

この記事ではガルバリウム屋根で音が響く原因や、具体的な6つの防音対策を紹介します。ガルバリウム屋根の音が気になる方は、ぜひ参考にしてくださいね。

お問い合わせはこちら

そもそもガリバリウム屋根とは?

ガルバリウム鋼板とは、めっき鋼板の中の1種類のことです。

今までよく聞いた「トタン」「ぶりき」などのめっき鋼板の仲間となります。

分類名称としては、溶融55%アルミニウム-亜鉛合金めっき鋼板が正式名称です。

アルミニウムの特徴である耐食性、加工性、耐熱性と亜鉛の特徴である犠牲防食機能により、トタンよりも3倍程度、耐久性が優れているめっき鋼板です。

ガルバリウム鋼板屋根は金属屋根材なので軽く、トタン屋根よりもサビにくいなどの特徴から近年人気の屋根材と言えます。

 

ガルバリウム屋根のメリット

ガルバリウム屋根のメリットを紹介します。

  • 軽い
  • 耐久性が高い
  • サビに強い
  • デザイン性が高い

 

軽い

金属屋根材全般に言えますが、他の屋根材に比べてもっとも軽い屋根材です。(約5㎏/㎡)

スレート屋根・樹脂繊維セメント屋根材と比較しても1/4の軽さです。

 

耐久性が高い

塗装メンテナンスまでの期間は、トタン屋根が5~10年程度とすると、ガルバリウム鋼板屋根の場合は10~15年と長寿命(耐久性が高い)になっています。

但し、ステンレスのような高耐久性はないので、メンテナンスフリーではありません。

 

サビに強い

今まで金属屋根材として使用されていたトタン屋根(カラー鉄板とも呼ばれる)よりは、3倍以上サビに強くなっています。

トタン屋根は赤サビが発生しやすく、それを防ぐために約5年に1度のペースで塗装する必要があり、メンテナンスが大変でした。

ガルバリウム鋼板は赤サビが発生しにくいため、トタン屋根に比べて大きなメリットとなります。

 

デザイン性が高い

立平葺きなどの縦葺きや折板葺きは、緩い屋根勾配(5/100以上)でも対応可能です。

直線的な印象の屋根からアール状の屋根まで、多様なデザインにも、対応しています!

 

 

ガルバリウム屋根のデメリット

ガルバリウム屋根のデメリットを紹介します。

  • 初期費用が高い
  • メンテナンス費用が高い
  • 雨音が響く
  • 強風で飛散しやすい
  • 保証のハードルが高い
  • サビる可能性がある

 

初期費用(イニシャルコスト)が高い

ガルバリウム鋼板屋根の材工価格は、スレート屋根に比べると高いです。

種類によっては、瓦屋根と同等かそれより高いものもあります。

 

メンテナンス費用が高い

メンテナンス費用は瓦屋根に比べると高いです。

ガルバリウム鋼板屋根はメンテナンスフリーではありません。

ガルバリウム鋼板屋根は表面を定期的に塗装メンテナンスすることを推奨されています。

目安としては、表面の塗膜が白亜化(チョーキング)したら(10~年)塗り替えとなります。

 

 

強風で飛散しやすい

ガルバリウム鋼板立平葺きなどは、長尺もので、1枚当たりの面積が大きく、他の屋根材よりも1枚当たりの耐風性能が求められます。

一方で、経年した金属屋根を調査すると、屋根周辺部(軒・けらば・棟)からの雨水浸入や結露(くぎまわり、軒先)などで野地板が劣化している場合が多いです。

新築時での耐風性能はあっても、野地板の経年劣化によって、ガルバリウム鋼板屋根を留め付けているくぎ・ビスの保持力が低下してしまうと巨大台風でガルバリウム鋼板屋根が飛散するリスクがあります。

ガルバリウム鋼板屋根が飛散するときには、屋根全体がめくれて飛散するので、周辺へ大きな被害をもたらしますので要注意です。

 

保証のハードルが高い

ガルバリウム鋼板の屋根材は保証がしっかり表示されているものがあります。

サビや穴あきへの保証が10~20年ついているものが多いです。

しかし、保証の内容には、免責事項がしっかり小さい字で記載されていて、実際に保証してもらうには、かなりハードルが高くなっています。

瓦やスレート屋根にくらべて、保証期間が長いので安心なように見えますが、よく免責事項を確認して保証の有無を評価しましょう。

 

サビることがある

トタン屋根に比べて、錆びにくくなっていますが、ガルバリウム鋼板の屋根はもちろん、錆びます!

 

雨音が響くことについては、次の章から詳しく解説していきます。

ガルバリウム屋根のメリット・デメリットについて詳しくはこちらの記事で解説しています。

ガルバリウム鋼板屋根の特徴とは?メリットやデメリット・費用を解説

 

ガルバリウム屋根はなぜ雨音が響くのか?

ガルバリウム屋根の基本構成はめっき鋼板で、トタン屋根と同じ金属屋根であるため、雨音が響きます。

ガルバリウム屋根の厚みは0.35~0.4mmと薄く、また、重さもとても軽いです。

音は楽器・シンバルのイメージで、均一に薄くて、軽く、剛性のある素材がよく振動して響きやすくなります。

ガルバリウム屋根はまさにその響きやすい状態となっています。

また、音を遮る性能も低くなるので、外の音を通しやすいという点でも雨音が気になると思います。

 

ガルバリウム屋根の雨音がうるさいときの対策:その1【断熱材を入れる】

ガルバリウム屋根の雨音がうるさいときの対策として、小屋裏に断熱材を入れることがあります。

天井上に断熱材を入れることで、室内へ入る雨音を軽減できます。

断熱材は、そもそも建物の断熱性を高めるために入れるものですが、その副次効果として音を吸収したり、振動を抑えたりすることができます。

現状、天井上に断熱材が入っていたとしても追加で入れることでその分の効果が高まります。

また、窓に内窓などをつけて断熱性能を上げることで、窓のガラスを通過して入ってくる雨音を軽減することもできます。

 

ガルバリウム屋根の雨音がうるさいときの対策:その2【防振材(制振材)で裏打ちする】

 

ガルバリウム屋根の雨音がうるさいときの対策として、防振材(制振材)で裏打ちすることがあります。

ガルバリウム屋根やそのひさしは、素材として薄く軽く剛性が高く振動しやすいため雨音が響きやすくなっています。

ガルバリウム屋根に防振材(制振材)の裏打ちを行うとその振動を抑え、伝播するのを防いで反響振動音を伝えにくくするので、雨音を軽減することができます。

 

ガルバリウム屋根の雨音がうるさいときの対策:その3【防音効果のある塗料を塗る】

ガルバリウム屋根で雨音がうるさいときの対策として、防音効果のある塗料を塗ることがあります。

セラミック入りの塗料を塗布することで、表面積を増やし、音を反射させて内部への侵入を抑えならが振動が伝わるのを防ぐ効果があります。

 

ガルバリウム屋根の雨音がうるさいときの対策:その4【葺き替えする】

ガルバリウム屋根で雨音がうるさいときの対策として、葺き替えを行うことがあります。

粘土瓦やスレートなどの遮音性能が高い屋根材で、葺き替えることで雨音は気にならなくなります。

ただし、屋根の葺き替えは確実に雨音を軽減しますが、費用も高額となるため、屋根のリフォームなどのタイミングがオススメとなります。

 

ガルバリウム屋根の雨音がうるさいときの対策:その5【重ね葺きする】

ガルバリウム屋根で雨音がうるさいときの対策として、重ね葺きを行うことがあります。

既存のガルバリウム屋根材の上に新しい屋根材を重ねる「重ね葺き(カバー工法)」も、防音効果を高めることができます。

新しい屋根材の種類によっては、屋根が2重となるような下地の工夫が必要となります。

葺き替えに比べて重ね葺きの方が費用を抑えることができます。

 

金属屋根の音対策について詳しくはこちらの記事で解説しています。

雨漏りが原因ならやっかいです!雨音がうるさい5つの原因とは?

 

ガルバリウム屋根の雨音がうるさいときの対策:その6【横葺きにする】

ガルバリウム屋根で雨音がうるさいときの対策として、重ね葺きを横葺きにすることがあります。

横葺きには断熱材一体型があるため、雨音に対応したタイプを選ぶことができます。

 

ガルバリウム屋根の貼り方について詳しくはこちらの記事で解説しています。

ガルバリウム鋼板屋根にはどんな貼り方がある?種類ごとの違いを解説

 

新築のガルバリウム屋根でも雨音がうるさい?

新築では天井上の断熱材が厚くなる傾向ですので、ガルバリウム屋根から屋根裏・天井を通って伝わる雨音はあまり気にならなくなっています。

同様に窓・サッシの断熱・気密性能も向上しているので、1階屋根のガルバリウム屋根からの雨音が2階の窓・サッシのガラスを通って、室内へ伝わる雨音も軽減されています。

しかし、夏場、窓を開けていると1階屋根のガルバリウム鋼板からの雨音が2階の窓を通して室内へ伝る音が気になる人は多いようです。

 

【まとめ】ガルバリウム屋根は音が響きやすい傾向があります

ガルバリウム屋根は均一に薄くて、軽く、剛性のある素材のため、よく振動して音が響きやすくなっています。

ガルバリウム屋根の雨音対策を6つ紹介しました。

新築では断熱材・窓サッシの性能が向上しているので、気にならない人もいるようですが、あらかじめ防振材(制振材)を施工前に裏打ちしておくとより安心です。

ガルバリウム屋根の音が気になる方は、専門業者への相談をおすすめします。

お問い合わせはこちら
LINEでお問い合わせ

 

この投稿は役に立ちましたか? 役に立った 役に立たなかった 0 人中 0 人がこの 投稿 は役に立ったと言っています。

神清からのお願い

記事を最後まで読んでいただきありがとうございます。

お客様の率直な感想をいただくため「役にたった」「役に立たなかった」ボタンを設置しました。

私たちは、日々屋根にお困りのお客様にとって必要な情報をお伝えしたいと考えております。今後のご参考にさせて頂きますのでご協力よろしくお願いいたします。

この記事に関連するサービスメニュー

関連工事メニュー

instagram
屋根の見守りラジオ

関連記事

この記事を読んだ人にオススメの記事