目次
屋根で起こる主要な雨漏りの原因を5つを紹介!
屋根で起こる雨漏りの主な原因を、以下に5つご紹介します
- 屋根材のズレや割れ、浮き
- 谷板金の腐食(ふしょく)
- ケラバからのオーバーフロー
- 棟板金の釘浮き
- 漆喰(しっくい)の崩れ
次の章から内容について、詳しく解説していきます。
【屋根で起こる雨漏りの原因】①屋根材のズレや割れ、浮き
瓦屋根は、瓦のズレ・浮きや割れによりできた瓦と瓦の隙間から雨水が瓦の裏に浸入してきます。
スレート屋根の場合、多く発生する踏み割れや、経年劣化によるスレートの浮き・そりによって雨水が浸入してきます。
金属屋根の場合、屋根の周辺部(棟部・軒部・ケラバ部)から雨水が浸入しやすいです。
屋根材の下にあるルーフィング(防水材)の状態が良ければ、すぐに雨漏りが発生するケースは少ないです。
経年劣化したルーフィングの場合、雨水がくぎ孔などから容易に浸入して、雨漏りになってしまいます。
ルーフィングの寿命は種類によって、15年~50年程度と大きく異なります。
ほとんどの昔のルーフィングの寿命は15年程度で張り替えが必要なため、瓦のズレや割れを修理するときは、ルーフィングの状態を確認してもらいましょう。
スレート屋根の踏み割れからの雨漏りに関しては、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
スレート屋根の雨漏り 3大原因の1つ「踏み割れからの浸水」をご紹介。
【屋根で起こる雨漏りの原因】②谷板金の腐食
複雑な屋根の形状のときは、屋根の谷部と呼ばれる部分があることが多いです。
谷部は雨水が2面の屋根面から流れ込む場所のことで、雨量が多くなるため、雨漏りしやすい場所と言えます。
そのため、谷板金(たにばんきん)と呼ばれる金属製の受けを入れて、一気に排水する仕組みになっています。
谷板金は屋根材の種類に関係なく、金属製のものを使用します。
形状に高さがある屋根材(瓦など)の場合、25年を過ぎた頃から銅製の谷板金に孔が開きやすくなるため、点検・交換が必要となります。
谷板金は屋根材の下に入れて使用するため、谷板金の腐食・孔開きがわかりにくいです。
【屋根で起こる雨漏りの原因】③ケラバからのオーバーフロー
ケラバは切妻(きりづま)屋根・片流れ(かたながれ)屋根の端部のことで、ケラバの屋根材の下には、捨て水切りが入っていて雨水を排水する仕組みになっています。
スレート屋根、アスファルトシングル、金属屋根などは野地板との隙間がないため、捨て水切りとも密着していて、ケラバから雨漏りしやすい屋根材です。
排水に重要な役割を果たしている捨て水切りに、土ほこりや樹種・細い枝などがたまり、捨て水切りと屋根材の隙間をふさいでしまうため、雨水が排水されずオーバーフローして雨漏りの原因となります。
屋根の上部から流れてきた雨がせき止められ、ルーフィング(防水材)上へオーバーフローしてしまい、屋根材を留めているくぎ孔からじわじわと雨水が建物に浸入して雨漏りとなります。
ケラバ捨て水切りの漏水対策としては、シール材を捨て水切りに取り付けた「シール材付ケラバ水切り」が有効です。
詳しくは、こちらの記事で解説しています。
スレート屋根の雨漏り 3大原因の1つ「ケラバ部の浸水」をご紹介。
【屋根で起こる雨漏りの原因】④棟板金の釘浮き
スレート屋根や金属屋根などには、屋根の棟部(頂上)に棟板金(むねばんきん)と呼ばれる屋根の棟部をおおう板金があります。
棟板金を留めている釘は、気温の変化や水分の影響を受けると7~8年で釘浮きが発生します。
すると、棟板金の中にある貫板(ぬきいた)と呼ばれる木材へ雨水が伝わり、腐朽を引き起こすことがあります。
釘が浮いて木材が腐朽すると瓦や板金をしっかり固定できない状態ため、強風などで棟板金の破損や変形の原因となります。
最悪の場合は、棟板金が飛ばされたり、落下したりしてしまい、人や物に接触して2次被害の可能性もあるので、釘浮きは早めの点検・メンテナンスが必要です。
【屋根で起こる雨漏りの原因】⑤漆喰の崩れ
漆喰(しっくい)とは、石灰(せっかい)が主成分の建材で、固まると防水の機能があり、屋根の棟部(頂上)の瓦と瓦の隙間を埋めています。
漆喰の内側には葺き土(ふきつち)と呼ばれる瓦を固定する土があり、漆喰はその葺き土が強風雨で浸食(しんしょく・削られる)されることを防いでいます。
漆喰が剥がれても、すぐには雨漏りしません。(慌てないでください。)
しかし、葺き土が暴露するため、数年単位で雨水に浸食されて、雨漏りの原因となりますので、点検・メンテナンスが必要です。(しっくいだけのやり替えではなく、併せて、耐震・耐風性能の補強も行いましょう。)
注意しておきたい塗装の縁切り不足
スレート屋根は10年置きに塗装して、美観を保つメンテナンスを行うことが多いです。
しかし、塗装時に「縁起り」という作業を行わないと塗装メンテナンスしたために、かえって雨漏りリスクが大幅に上昇するという最悪な事態になります。
塗装の縁切りが行われていないと、上下のスレート同士が貼り付いた状態となって、スレートの横の継ぎ目からスレートの裏側へ浸入した雨水は、排水されずに溜まってしまいます。
排水されずに溜まった雨水は、スレートを留めている釘を伝って内部に浸入し、屋根全体がひどい雨漏りとなります。
野地合板が劣化してスレートを保持する耐力がなくなり、とても危険な状態となりますので、詳しくはこちらの記事を読んで参考にしてください。
スレート屋根の雨漏り 3大原因の1つ「塗装の縁切り不足」をご紹介。
雨漏りかもしれないときは放置せず専門業者に相談しよう
雨漏り修理をせずに放置した場合は、被害が拡大し、大規模な補修工事になってしまう可能性があります。
雨漏りの初期段階で直す費用の何倍もかかってしまいます。
これらの症状がある場合は、雨漏り修理業者に相談してみましょう。
- 天井にうっすらシミがある
- 天井にカビが生えている
- クロスがはがれている
- 天井から水が落ちてくる
- 部屋がカビ臭い
- 壁内・天井上から雨音がする
屋根からの雨漏りのDIY修理は、ほとんど直せないのでオススメできません。
放置せず、早めに雨漏り修理業者へ相談してみましょう。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
雨漏りを放置すると家の寿命が減ります【屋根屋が危険性を解説】
屋根からの雨漏り修理が必要な場合の費用の目安は?
本記事で紹介した屋根からの主な5つの雨漏り原因について、修理費用の目安を一覧で紹介します。
屋根の雨漏り原因 | 工事費用相場 |
---|---|
屋根材のズレ・浮き | 3~30万円 |
屋根材の割れ | 3~万円 |
谷板金の腐食 | 15~30万円 |
ケラバからのオーバーフロー | 30~60万円 |
棟板金の釘浮き | 3~10万円 |
棟板金のはがれ | 10~30万円 |
漆喰のはがれ | 10~30万円 |
漆喰の崩れ | 30~50万円 |
通常のリフォームと異なり雨漏り工事は、雨漏りの原因や範囲、既存の仕様によって費用が大きく変わってきます。
そのため、相見積の場合、見積金額の比較だけでなく、工事の内容・範囲・仕様もしっかりと比較することが重要です。
突然の雨漏りにも対応できるように対処方法をこちらの記事で解説しています。
【まとめ】雨漏り修理を依頼するときは複数の業者に依頼しよう
屋根で起こる雨漏りの主な原因を、以下に5つご紹介します
- 屋根材のズレや割れ、浮き
- 谷板金の腐食(ふしょく)
- ケラバからのオーバーフロー
- 棟板金の釘浮き
- 漆喰(しっくい)の崩れ
屋根からの雨漏りのDIY修理は、ほとんど直せないのでオススメできません。
これらの症状がある場合は、雨漏り修理業者に相談してみましょう。
- 天井にうっすらシミがある
- 天井にカビが生えている
- クロスがはがれている
- 天井から水が落ちてくる
- 部屋がカビ臭い
- 壁内・天井上から雨音がする
屋根の専門業者によっては、得意な屋根材や工事の方法が違うため、複数の業者に見積もりを取り、工事内容を比較することが重要です。
また、屋根の修理には残念ながら、悪徳業者が登場してくるので、雨漏り修理業者を選ぶ際に、十分注意することが重要です。
悪徳業者を見抜くコツについて、詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
【屋根屋が解説】雨漏り修理の悪徳業者を見抜く5つのコツを徹底解説!
屋根からの雨漏りでお困りの方は、お気軽にお問い合わせください。
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