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そもそも「新築におすすめの屋根材」とは?
結論からお伝えすると「何を重視するか」によって正解は変わります。
しかし、屋根のプロとしてひとつだけ確実なアドバイスをするなら、「初期費用だけで選ばないでほしい」ということです。
屋根材には、主に以下の5種類があります。
- 瓦(粘土瓦):最強の耐久性。メンテフリー。
- ガルバリウム鋼板:軽くてモダン。金属屋根の主流。
- アスファルトシングル:海外風のデザイン。初期安価。
- スレート(コロニアル):一番安いが、塗装必須。
- ジンカリウム・ROOGA:高機能だが高価格帯。
それぞれの特徴を深掘りしていきましょう。
① 瓦(粘土瓦):長期的なコスパ最強の屋根

まず紹介するのは、私たち神清も専門とする「瓦(粘土瓦)」です。
瓦は、粘土を1100℃以上で焼き上げて作られる屋根材で、耐用年数は60年以上とされる高い耐久性が特長です。
塗装仕上げではなく釉薬で着色されているため色あせしにくく、定期的な塗装メンテナンスも必要ありません。
また、厚みのある構造により断熱性や防音性にも優れており、近年は施工基準の見直しによって、台風や地震に強い屋根として評価されています。
こうした点から、瓦は長く安心して住みたい方や、将来のメンテナンス費用を抑えたい方に向いた屋根材といえるでしょう。
瓦のメリット・デメリット
新築におすすめの屋根材、粘土瓦のメリット・デメリットについて紹介します。
メリット
- 塗装メンテナンス不要:定期的な塗装が不要で、維持費を抑えられます。
- 高い耐久性:耐用年数は60年以上とされ、長期間使えます。
- 快適性:断熱性・遮音性に優れ、雨音が響きにくい屋根材です。
- 防災性能:ガイドライン工法により、台風や地震にも強くなっています。
デメリット
- 初期費用はやや高め:スレートより新築時の費用が高くなります。
- 重量がある:屋根が重いため、建物には一定の強度が必要です。
- 緩勾配に不向き:屋根にはある程度の勾配が求められます。

初期費用は少しかかりますが、長いスパンで見ると、メンテナンス費がかからない瓦が最も安い屋根材(ライフサイクルコスト最安)になります。
長く住む予定のマイホームなら、間違いなく瓦がおすすめです。
【瓦とは?】現在、F形瓦が80%、安全・安価へ進化しています。
② アスファルトシングル:デザイン重視派に人気

アメリカやカナダで定番の屋根材です。
アスファルトを基材に石粒を施した屋根材で、塗装仕上げではないため、基本的に塗装メンテナンスを必要としません。
軽量で柔軟性があり、割れにくく、曲線を含む屋根形状にも対応しやすい点が特徴です。
また、非金属素材で構成されているためサビの心配がなく、施工もしやすいことから、材料費・工事費を抑えやすい傾向があります。
そのため、新築時のコストを抑えたい方や、将来的なメンテナンス負担を軽くしたい方に向いた屋根材といえるでしょう。
アスファルトシングルのメリット・デメリット
新築におすすめの屋根材・アスファルトシングルのメリット、デメリットを紹介します。
メリット
- 割れ・サビに強い:柔軟性があり踏み割れしにくく、非金属のためサビません。
- デザイン性:洋風の外観と相性が良く、曲面屋根にも対応できます。
- 初期費用が安い:施工しやすく、材料費も比較的抑えられます。
デメリット
- 風に弱い場合がある:施工不良があると、強風で剥がれることがあります。
- 石粒が落ちやすい:経年劣化で表面の石粒が落ちる場合があります。
- コケが生えやすい:湿気の多い環境では美観を損ねやすくなります。

注意してほしいのは製品のグレードです。
安いグレードのものは強風で破れやすいですが、高グレード品なら耐久性も安心です。
新築で採用するなら、必ず高耐久・高グレードなタイプを指定しましょう。
北米で人気の屋根材!アスファルトシングルのメリットとデメリットを解説
③ ガルバリウム鋼板:金属屋根のニュースタンダード

ガルバリウム鋼板は、現在広く使われている金属屋根材のひとつです。
アルミニウムと亜鉛を主成分とする合金メッキ鋼板で、従来のトタンに比べてサビにくく、耐久性に優れます。
耐用年数は30〜40年程度で、定期的な塗装メンテナンスを行うことで長く使用できます。
加工性が高く、形状を複雑に成形できるため、防水性に優れた屋根に仕上げやすい点も特徴です。
とくに縦葺きタイプは、0.5寸程度の緩い勾配の屋根にも対応できます。
そのため、屋根を軽くしたい方や、緩勾配の屋根を検討している方に適した屋根材といえるでしょう。
ガルバリウム鋼板のメリット・デメリット
新築におすすめの屋根材として、ガルバリウム鋼板のメリット・デメリットについて紹介します。
メリット
- とにかく軽い:耐震性を重視して屋根を軽くしたい場合に最適。
- 緩勾配にも対応:縦葺きなら、平らな屋根でも雨漏りしにくい施工が可能。
- ひび割れなし: 金属なので割れる心配がありません。
デメリット
- 定期メンテナンスが必要:15年程度で塗装が推奨されます。
- 熱・音が伝わりやすい:夏の暑さや雨音が気になりやすい傾向があります。
- 塩害に注意:海沿いでは錆びやすくなる点に注意が必要です。

シンプルモダンな四角い家(軒の出がない家)や、緩い勾配の屋根にするならガルバリウム一択です。
ただし「メンテナンスフリーではない」という点だけは覚えておいてください。
ガルバリウム鋼板屋根の特徴とは?メリットやデメリット・費用を解説
④ スレート(化粧スレート):初期費用を抑えるなら

化粧スレートは、セメントに骨材や繊維を混ぜて成形した、厚さ約5〜6mmの薄い板状の屋根材です。
「コロニアル」とも呼ばれ、建売住宅を中心に広く採用されています。
施工費用が比較的安く、初期費用を抑えやすい点が大きな特長です。
耐用年数はおおよそ30年程度と、一般的な戸建住宅の屋根材として十分な性能を備えています。
1枚あたりのサイズは幅約900mmと扱いやすく、狭小地でも施工しやすい点もメリットです。
シンプルですっきりとした外観に仕上がるため、住宅デザインを選びにくいのも魅力といえるでしょう。
スレート屋根(化粧スレート)のメリット・デメリット
新築におすすめの屋根材として、スレート屋根(化粧スレート)のメリット・デメリットについて紹介します。
メリット
- 初期費用が最安クラス: とにかく新築時のコストを抑えられます。
- 施工業者が多い: どこの建築会社でも扱っており、色や種類も豊富です。
- スッキリした見た目: 薄くてシンプルなデザインで、どんな家にも馴染みます。
デメリット
- メンテナンス負担が大きい: 色褪せしやすく、約10年ごとに塗装が必要です
- 割れやすい: 台風時の飛来物や、人が乗った際に破損する場合も。
- 耐久性が低い: 寿命は30年程度で、高額なリフォームが必要になるケースも。

初期費用は抑えやすいものの、定期的な塗装費用がかかるため、長期的には瓦屋根よりトータルコストが高くなる場合があります。
スレート屋根の特徴や注意点については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
スレート瓦とは?他の屋根材との違いは?スレート屋根を詳しく解説
⑤ ジンカリウム鋼板:意匠性と軽量性を両立した金属屋根

ジンカリウム鋼板は、ガルバリウム鋼板などの金属基材に石粒を焼き付けた、凹凸のある意匠性の高い金属屋根材です。
瓦のような重厚感がありながら、屋根自体は軽量に仕上がります。
表面は石粒で保護されているため、スレート屋根のような定期的な塗装メンテナンスは基本的に不要です。
金属屋根でありながら、石粒の効果で雨音が伝わりにくいという特徴もあります。
耐用年数は30年程度で、耐久性とデザイン性のバランスに優れた屋根材ですが、初期費用はやや高め。
瓦風のデザインを軽量屋根で実現したい方や、将来の塗装メンテナンスを減らしたい方におすすめの屋根材です。
ジンカリウム鋼板のメリット・デメリット
新築におすすめの屋根材として、ジンカリウム屋根のメリット・デメリットについて紹介します。
メリット
- 重厚感のあるデザイン:金属屋根でも瓦のような外観を出せます。
- 塗装メンテナンスが不要:石粒仕上げのため、定期的な再塗装は不要です。
- 軽量で耐震性に優れる:瓦より軽く、建物への負担を抑えられます。
- 雨音が響きにくい:石粒層により、金属屋根特有の雨音が抑えられます。
デメリット
- 初期費用が高め:材料費・施工費が高く、瓦より高額になる場合があります。
- サビのリスク:耐食性は高いものの、傷や環境次第でサビる可能性があります。
- 石粒が落ちることがある:経年で石粒が剥がれ、雨樋に溜まることもあります。
- 製品差が大きい:輸入品が多く、性能や仕様に差があります。
- 将来の改修に制約が出やすい:形状の関係でカバー工法が使えない場合も。

ジンカリウム鋼板は、デザイン性や軽量性に優れた屋根材である一方、初期費用は高めになる点に注意が必要です。
また、改修時には葺き替えが必要となるケースもあり、ライフサイクルコストは高くなりやすい傾向があります。
そのため、外観や軽さを重視するのか、将来の維持費や改修のしやすさを重視するのかを踏まえ、他の屋根材と比較しながら検討することが大切です。
⑥ ROOGA(雅):瓦風デザインと軽量性を両立した高性能屋根

ルーガ(ROOGA)は、大阪市に本社を置くケイミュー株式会社が販売する樹脂繊維セメント屋根材です。
「かわらU」や「ブルック」など、凹凸のある塗装セメント成形品の流れをくむ製品として位置づけられています。
軽量瓦として紹介されることもありますが、素材や構造は粘土瓦とはまったく異なる屋根材です。
見た目は粘土瓦に近い重厚感がありながら、重量は粘土瓦の約2分の1と軽く、建物への負担を抑えられます。
高耐久塗装により約30年間は塗装メンテナンスを前提としない設計で、30年程度を目安に葺き替えを行う屋根材と考えるのが一般的です。
ROOGA(雅)のメリット・デメリット
新築住宅でも注目される屋根材:「ルーガ」についてメリット・デメリットを紹介します。
メリット
- 軽量で建物への負担が少ない:厚みは瓦と同等ながら、重さは半分以下。
- 耐候性が高い:風雨に強く、色あせしにくい屋根材です。
- 断熱性に優れる:一般的な瓦に比べ、断熱性能が高い。
デメリット
- 長期耐久性は未知数:新しい素材のため、実績が少ない。
- 劣化リスクがある:寒冷地や紫外線の影響を受けることがある。
- 初期費用が高め:粘土瓦より高額になる場合がある。
- 瓦ではない:瓦風の塗装セメント製品。

上図は、凍結と融解を繰り返す試験において、樹脂繊維強化セメント系屋根材がサイクルを重ねるごとに吸水による重量増加が大きくなる傾向を示しています。
これは、寒冷地では凍害や劣化のリスクが高まる可能性を示唆する結果です。
また、セメント系屋根材は過去に不具合が問題となった事例もあり、導入にあたっては慎重な検討が求められます。
初期費用も高く、将来的な改修ではカバー工法ではなく葺き替えが前提となるケースが多いため、長期的に見るとライフサイクルコストは高くなりやすい点にも注意が必要です。
ルーガについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
新築におすすめの屋根材を選ぶポイント

新築の屋根材は、見た目や価格だけでなく、将来の維持費や住み心地まで含めて選ぶことが大切です。
屋根材を選ぶ際に意識したい主なポイントは、次の6つです。
- 価格(新築時の初期費用としてどの程度かかるか)
- メンテナンス費用(塗装や補修など、将来的に必要となる維持費)
- 耐用年数(屋根材そのものがどれくらい長く使えるか)
- 生活への影響(雨音や断熱性など、日常生活の快適さへの影響)
- 災害耐性(地震や台風に対する強さ、建物への負担)
- デザイン(外観や住宅全体との調和)
屋根材にはそれぞれメリットとデメリットがあり、すべてに優れた万能な屋根材は存在しません。
そのため、新築する場所の環境や住宅デザイン、予算、将来のメンテナンス計画やライフプランを踏まえたうえで、自分たちに合った屋根材を選ぶことが重要です。
新築におすすめの屋根材を比較しよう

新築におすすめの屋根材を一覧で比較しておきます。
新築におすすめの屋根材比較表:種類別
新築におすすめの屋根材を種類別で表にしました。
| 屋根材 | 初期費用 | メンテナンス頻度 | 耐用年数 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 瓦 | 中 | 少ない | 60年 | 耐久性が高い 経済性に優れている |
| アスファルトシングル | 低 | 少ない | 20年 30年(高グレード) | 曲面にも施工可能 褪色が目立たない 高グレード品は強風にも耐える |
| ガルバリウム鋼板 | 中 高(断熱材付) | 10~15年ごとに塗装 | 40年(塗装すれば) | 軽量 塗装が必要 雨音がうるさい |
| スレート | 低 | 10年ごとに塗装 | 30年 | シンプルなデザイン |
| ジンカリウム鋼板 | 高 | 少ない | 30年 | 変色・雨音が少ない |
新築の寿命をどの程度と考えるのかによって、屋根材選びが変わってくると思います。
新築におすすめの屋根材:ニーズ別
新築におすすめの屋根材をニーズ別で表にしました。
| 重視したいポイント | おすすめの屋根材 |
|---|---|
| 長く使用したい | 瓦屋根 |
| メンテナンス費を減らしたい | 瓦屋根、アスファルトシングル |
| 新築時の屋根の予算をを抑える | スレート屋根、アスファルトシングル |
| 瓦のような重厚感で軽量にしたい | ジンカリウム鋼板、ルーガ |
| 緩い傾斜の屋根にしたい | ガルバリウム鋼板(縦葺き) |
| とにかく軽くしたい | ガルバリウム鋼板、ジンカリウム鋼板、アスファルトシングル |
自分に合ったニーズの屋根材にするか、平均点的な屋根材にするか、マイナスのない屋根材を選ぶのか、悩ましい所だと思います。
屋根のメンテナンスは住みだしてから頭が痛くなるものですので、新築時にしっかりと検討することをおすすめします。
【まとめ】新築におすすめの屋根材はニーズで選ぼう!
本記事では、新築におすすめの屋根材と、それぞれの特徴を紹介しました。
屋根材選びで大切なのは、「一番良い屋根」ではなく、「自分たちの住まいに合う屋根」を選ぶことです。
初期費用や見た目だけでなく、耐久性や将来のメンテナンス費用まで含めて検討することで、後悔のない選択につながります。
判断に迷った場合は、瓦・ガルバリウム・シングルなど幅広い屋根材を扱う私たち神清にご相談ください。
フラットな視点で、住まいに合った屋根材をご提案します。
屋根選びで失敗したくない方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
神清からのお願い
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