人気の屋根材!スレートの4つの種類と特徴を徹底解説します!

Dr.神谷
Dr.神谷
  • みなさま。こんにちは。
    屋根から人の笑顔を作りたい!!!神清(かみせい)のDr.神谷です。

    弊社は、高浜市・半田市にある創業150年老舗三州瓦の生産・販売・工事を行っている会社です。
    年間200棟以上の雨漏り調査・修理を行っています。
    建築業界誌「日経アーキテクチュア」の連載記事「新次元!雨漏り対策」を執筆しています。

本記事はこんな人にお勧めします。

  • スレートの種類と特徴について知りたい
  • スレートの種類がどれくらいあるのか知りたい
  • スレートについて詳しく知りたい

この記事で伝えたいこと

この記事は、「スレートの屋根材としての特徴と種類について知りたい」「スレートについて詳しく知りたい」という方に向けて書かれています。

日本国内で最も流通している屋根材であるスレートは、カラーベストやコロニアルとも呼ばれていますが、特徴を知らずに施工する方が多いです。

また、スレートにはいくつかの種類がありますので、知っておきましょう。
本記事を読めば、スレートについて必要な知識が身に付きます。

役立つ知識をわかりやすく解説していきますので、ぜひ参考にしてくださいね。

 

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最も人気の屋根材であるスレートってなに?

スレート屋根は、セメント・骨材等に繊維素材を混ぜて薄い板状に加工した屋根材のことです。

スレート屋根は、工場や倉庫に使用される大波スレートと住宅用に使用されるカラーベスト・コロニアルと呼ばれるものが主流です。

住宅用のカラーベストではデザイン性が豊富で耐震性や遮音性などが高く、さらに初期費用が低価格であることから、単一商品としては日本で最も広く普及している屋根材です。

 

国内では化粧スレートが屋根材として主流です

スレート屋根の中で、現在住宅用として流通している薄い板状の屋根材の正式名称は、「住宅屋根用化粧スレート(通称:化粧スレート)」と呼ばれています。

その他に住宅用としては、板岩を薄い板状に加工した「天然スレート」があります。

「天然スレート」は、ヨーロッパなどでも昔から使用されていて、自然の岩を薄い板状に切り出すため、様々な風合いを演出し劣化も少ないので最高級の屋根材となっています。

「天然スレート」は東京駅の屋根にも使われている高価な屋根材であるため、その意匠性を真似した安価な工業製品として、「化粧スレート」が広く流通しています。

その他の屋根材についても詳しく知りたいという方は、こちらの記事も参考にしてください。

屋根材の特徴や価格が丸わかり!あなたの最適を選ぶポイント6つ紹介

 

屋根材のスレートの4つの種類

工業製品としてスレート屋根材には、以下の4つの種類があります。

  1. 平形スレート
  2. 厚形スレート
  3. 波形スレート
  4. 石綿スレート

次の章からそれぞれについて解説していきますね。

 

【種類①】平形スレート

平形(ひらがた)スレート屋根とは、文字通り平な形状のスレート屋根材のことです。

現在、一般住宅に多く使用されており、もっともよく見かけるスレート屋根材と言えます。

化粧スレートと呼ばれることよりも、商品名で呼ばれることの方が多いです。

「カラーベスト」、「コロニアル」、「パミール」、「フルベスト」などの商品名を化粧スレートの代わりに呼ぶ人が多いです。

そのため、昔の建築図面に「カラーベスト」と書いてあっても、「パミール」や「フルベスト」が使用されていることも多々あります。

「パミール」は不具合(はがれ、割れ、くぎの錆び等)が発生する屋根材で、10年以上経過すると悲惨な状態です。

上の写真は築15年パミール屋根でボロボロにはがれています。

上の写真は築25年のカラーベスト屋根で退色していますが、はがれてはいません。

「カラーベスト」か「パミール」かでは、天と地の差があります。

「パミール」だった場合は、お気軽にお問い合わせください。

 

【種類②】厚形スレート

厚形スレートは、セメントモルタルを型枠に入れ、プレス、脱水、成形したものです。

化粧スレートと比較して厚みが厚いことから厚形スレートと呼ばれています。

現在の正式名称は、「プレスセメント瓦」となっています。

また、よく似た屋根材として「コンクリート瓦(商品名:モニエル瓦)」があります。

コンクリート瓦は製造工程が異なり、半乾式押し出し成形したものになります。

30年ぐらい前は、粘土瓦に比べて安価なモニエル瓦が世界的に大流行した時期もありました。

現在、海外メーカーであるモニエル社は日本を撤退していて、在庫等もほとんどありません。

厚形スレートについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

厚形スレートって、どんな屋根材? 雨水浸入しやすい!?

 

【種類③】波形スレート

文字通り波の形をしたスレートを「波形スレート」と呼びます。

大判のサイズとなっていまして、屋根材の下に野地板が必要ないため、工場、倉庫、駅舎、体育館などの大型物件で使用されています。

 

【種類④】石綿スレート

今から15年ぐらい前まで、スレート屋根材には、発がん物質であるアスベスト(石綿)が使われていました。

健康被害が発生することから、現在は使われていません。

住宅用の平形スレート(カラーベスト、コロニアル)や波形スレートには多くのアスベストが使用されていました。

古いスレート屋根にはアスベストが混入しているので、飛散しないように注意する必要があります。

DIYせずに、専門業者へ相談しましょう。

詳しくは下記の記事をご覧ください。

アスベスト含有屋根ってなに? 屋根の用語・Q&A

 

屋根材のスレートのメリット

化粧スレートのメリットは以下の3つとなります。

  • 初期費用が安い
  • シンプルなデザイン
  • 施工業者が多い

化粧スレートのメリットは何と言っても初期費用が安いことです。

また、5~6mmの薄い板状の屋根材であるため、屋根の主張が少なくどんな建物にも違和感なく使用できます。

さらに、施工業者が多いのでいろいろな人に頼みやすいです。

これらの3つは、お客様よりも工務店さんにとって大きなメリットになっているのです。

大量に建てる工務店さんの家は、何も相談しないと化粧スレートになりやすい傾向があります。

 

屋根材のスレートのデメリット

化粧スレートのデメリットは以下の3つとなります。

  • 割れやすい(踏み割れ)
  • 色落ちする
  • メンテナンスが頻繁に必要

化粧スレートはセメント系の屋根材で、表面に塗装をして意匠を出しています。

そのため、10年毎に塗装のメンテナンスが必要と言われています。

初期費用は安価だったのですが、10年目に塗装メンテナンスを行うことで10年間の屋根のトータル費用は粘土瓦をはるかに超えます。(つまり、スレートはコストパフォーマンスは悪い屋根材なのです。)

さらに注意してほしいのが、塗装メンテナンスを頼む業者選びです。

塗装後に、踏み割れや雨漏りが発生しやすいのです。

以前伺ったお宅では、「塗装して2年目から雨漏りするようになった。」と相談がありました。

まだ、2年目ならクレームで塗装屋さんに直してもらった方がいいとアドバイスしたら、「外壁のついでに屋根をサービスで塗ってもらったので、クレームを言いにくい。」とのことでした。

屋根は巨大台風や豪雨から家を守る大切な場所なので、屋根のわかっている塗装業者さんを選ぶことが必要です。

スレートのデメリットが気になる方は、こちらの記事で他の人気の屋根材についても調べてみてください。

屋根材の人気ランキング!オススメはどれ?チェックポイントも解説!

 

【まとめ】様々な特徴のスレートが自分に合った屋根材かしっかりと選ぼう

住宅用の化粧スレートはデザイン性が豊富で耐震性や遮音性などが高く、さらに初期費用が低価格であることから、単一商品としては日本で最も広く普及している屋根材です。

しかし、化粧スレートのメリットデメリットをよく調べて、自分に合う屋根材が検討しましょう!

初期費用を抑えたい人には、適している屋根材です。

逆に、30年以上のトータルコストを重視する人には、適さない屋根材です。

スレートのヒビ割れ・退色・コケの付着など、美観を気にする人にも、適さない屋根材です。

お金にかなり余裕のある方は、天然スレートという選択肢もありだと思います。

スレート以外の屋根材を検討している人は、設計が進む前に建設会社さんに要望を伝えた方がいいですよ。(後からの設計変更は金額が上がる可能性があります。)

 

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