屋根が壊れたらまず何すべき?原因や注意点も徹底解説

Dr.神谷
Dr.神谷
  • みなさま。こんにちは。
    屋根から人の笑顔を作りたい!!!神清(かみせい)のDr.神谷です。

    弊社は、半田市にある創業150年老舗三州瓦の生産・販売・工事を行っている会社です。
    年間200棟以上の雨漏り調査・修理を行っています。
    建築業界誌「日経アーキテクチュア」の連載記事「新次元!雨漏り対策」を執筆しています。

本記事はこんな人にお勧めします。

  • 屋根が壊れたときにまず何をすべきか知りたい
  • 屋根が壊れたときの原因や注意点が知りたい
  • 屋根が壊れたときの修理方法を知りたい

この記事で伝えたいこと

この記事は、「屋根が壊れたときにまず何をすべきか知りたい」「屋根が壊れたときの原因や注意点が知りたい」という方に向けて書かれています。

突然、屋根が壊れたらまず何をすべきかなんてわからないですよね。壊れた原因や注意点も気になると思います。

本記事では、屋根が壊れたときにまず何をすべきかについて解説していきます。屋根が壊れた原因や注意点についても解説していきますので、ぜひ参考にしてくださいね。

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屋根が壊れた!原因はなに?

屋根が壊れたときの原因について、何が考えられるのかを紹介します。

  1. 経年劣化
  2. 台風や暴風
  3. 落雷や雹(ひょう)
  4. 凍害
  5. 飛来物衝突
  6. 施工不良

 

それぞれについて簡単に解説します。

①経年劣化

屋根が壊れる原因として経年劣化があります。

屋根材ごとに代表的な経年劣化を紹介します。

瓦屋根・・・漆喰のはがれ、くぎの浮き、瓦のずれ、銅線の切れ

スレート屋根・・・くぎの浮き、板金のサビ、スレートのヒビ割れ、スレートの浮き・反り

金属屋根・・・屋根材のサビ、くぎの浮き、屋根材のあな開き、野地板の腐朽

②台風や暴風

屋根が壊れる原因として台風や暴風があります。

屋根材ごとに代表的な台風や暴風による壊れた状態を紹介します。

瓦屋根・・・瓦の浮き・ずれ・飛散

スレート屋根・・・スレートの浮き・飛散、板金の浮き・飛散

金属屋根・・・屋根材の飛散、板金の浮き・飛散

③落雷や雹(ひょう)

屋根が壊れる原因として落雷や雹があります。

屋根に落雷が落ちると屋根材が破損したり、最悪の場合、火災が発生したりします。

屋根に雹が落ちると屋根材が割れたり、板金がへこんだりします。

④凍害

屋根が壊れる原因として凍害があります。

凍害が発生する可能性のある屋根材は、瓦・スレート・セメントなどであり、金属屋根は含まれません。

冬季の吸水・凍結・融解の繰り返しで屋根材にヒビ割れや表面はく離が発生する症状です。

寒冷地で発生することが多いです。

⑤飛来物衝突

屋根が壊れる原因として飛来物衝突があります。

強風により飛来物が飛んできたり、周辺からの落下物があたったりして屋根材が割れたり、へこんだりします。

⑥施工不良

屋根が壊れる原因として施工不良があります。

屋根からの雨漏りは施工不良が要因となる場合もあります。

雨漏りに気付かなかったり、雨漏りを放置したりすると屋根が壊れてしまいます。

 

屋根が壊れたらまず何をすればいい?

屋根の状態を把握することが重要であるが、自分で屋根に上り屋根の状態を確認することはやめておきましょう。

滑落のリスクがあり、命にかかわる大ケガにつながる可能性があるためです。

少し離れた所から屋根を観察して、見えるようでしたらスマホなどで写真を撮ることもオススメです。

ベランダから脚立を掛けて、2階屋根の写真を撮ることも可能です。

何となく屋根の状態を把握したら、信頼できそうな屋根修理業者に屋根の点検を依頼しましょう。

屋根が壊れた状態で放置することは状況を悪くし、最終的には修理費用が高額となってしまいます。

 

放置することがダメな理由について詳しくはこちらの記事で解説しています。

雨樋が外れたらすぐに修理しよう!放置がダメな理由を徹底解説

 

屋根が壊れたときに気をつけたい3つの注意点

屋根が壊れたときに気をつけたい3つの注意点について紹介します。

  1. 訪問業者には屋根に上がらせない
  2. ラバーロック工法に気をつける
  3. 火災保険が使えるとは限らない

 

次の章から詳しく解説していきます。

 

【屋根が壊れたときの注意点】①訪問業者には屋根に上がらせない

「屋根が壊れている」と訪ねてくる業者がいても、絶対に屋根へ上がらせてはいけません。

どんなに感じのいい業者さんでも訪問業者はやめておきましょう。

実際には、屋根が壊れていなくても壊れていると言ってくる業者や軽微な修理で済む場合でも、大規模な工事を勧めてくる事例があり、まともな業者と悪質な業者の見分けがつかないからです。

オススメとしては、「屋根が壊れている」と言ってくる訪問業者は対応しないことです。

インターフォン越しに「ありがとう。身内の屋根屋に点検してもらうから大丈夫。」と回答すれば、そこで会話が終わるはずです。

それを聞いても、粘る業者は悪質な業者の可能性が高いので無視しましょう。

 

屋根が壊れていると言われたときの対策について詳しくはこちらの記事で解説しています。

屋根が壊れていると言われたときにやるべき5つの対策を徹底解説

 

【屋根が壊れたときの注意点】②ラバーロック工法に気をつける

屋根が壊れたので、信頼できそうな業者に依頼したときに、「ラバーロック工法」を提案してくる業者には気をつけましょう。

「ラバーロック工法」とはコーキング材と呼ばれる接着剤のようなものを使って、屋根材のヒビや隙間を埋めてしまう修理方法のことで、特に瓦屋根で多いです。

ラバーロックという名前以外にも「ラバー〇〇」、「〇〇ロック」など少し名前を変えてカモフラージュしている業者もいます。

瓦屋根をラバーロックで補修するときの注意点を紹介します。

  • 高額な修理費用はあやしい(目安10~20万円/棟)
  • 瓦のずれ防止効果以外はない
  • 雨漏りは止まらない
  • 耐震・耐風性能は上がらない
  • 瓦の排水経路を埋めてしまうと雨漏りする/雨漏りが悪化する

 

効果は限定的なので、別の補修方法を提案してもらいましょう。

 

ラバーロック工法について詳しくはこちらの記事で解説しています。

瓦屋根の補修 ラバーロック工法はお勧めできないですよ!

 

【屋根が壊れたときの注意点】③火災保険が使えるとは限らない

屋根が壊れたので修理業者選びをしているときに「火災保険を使って0円で直せる」と営業してくる業者がいます。

火災保険で補償される屋根の破損は、自然災害が原因であると保険会社が認定したものとなります。

「壊れていない屋根まで含めて工事しても必ず保険金が出る」と言って、工事契約を結ぼうとする業者は注意してください。

業者が判定するわけではないので、業者の営業トークにだまされてはいけません。

中には保険金が出ないので工事を断るとキャンセル料を支払う契約となっている悪質な業者もいます。

必ず保険金が確定してから、工事契約をするようにしてください。

 

また、台風などに強風で屋根が壊れた場合は、火災保険を使って屋根修理できる可能性が高いです。

火災保険を使って屋根修理をしたことがある業者を選ぶと保険申請からアドバイスしてもらえ、スムーズに屋根修理することができます。

 

火災保険を使った屋根修理について詳しくはこちらの記事で解説しています。

屋根修理で火災保険は使えるの?申請方法から注意点まで徹底解説!

 

屋根の修理費用の相場感を知っておこう

屋根が壊れた場合、多くの屋根は部分的な修理で直ります。

部分的な修理とは、割れている屋根材を交換したり、浮いた棟板金を交換したりして壊れた部分を最小限の範囲で修理することです。

主な部分修理の費用相場を紹介します。

修理内容約100㎡の建物の費用相場
破損した瓦の差し替え2.5~万円
※例5枚の場合、5万円程度です。
棟板金の取替え5~15万円
※棟板金の形状や長さによって異なります。
雪止設置10~30万円
※隣の家や車に被害が出る場所に増設します。
しっくいの塗り替え6~20万円


瓦棟部の葺き替え25~50万円
雨漏り修理10~50万円
※雨漏りしている場所の部分のみの補修です。

※上記表は足場費用を含みません。

 

瓦屋根は部分修理に適しているのですが、スレートや金属屋根は壊れた部分によっては部分修理が難しい場合もあります。

次の章では全体的な屋根修理工事について解説します。

 

部分的な修理で終わらないときは全体的な修理を考慮する

屋根の色々な部分が壊れていて、部分修理を何か所も行なければならない場合や屋根材の劣化が進み寿命がきている場合は、全体的な屋根修理も考慮するべきです。

屋根の寿命は一般的には築25~年程度ですが、屋根材の種類によって異なります。

主な7つの屋根材の耐用年数を紹介します。

屋根材の種類耐用年数
60年以上
セメント製・モニエル30年
スレート30年
アスファルトシングル15~30年
ガルバリウム鋼板25~30年
石付金属屋根30年
樹脂繊維セメント30年

耐用年数は目安ですので、屋根の状態を診て劣化が進んでいるようですと屋根全体的な修理が必要となります。

屋根全体的な修理とは、葺き替え、葺き直し、カバー工法、塗り替え等となります。

主な全体的修理の費用相場を紹介します。

修理内容約100㎡の建物の費用相場
葺き替え
※古い屋根材を撤去して、新しい屋根材を施工
100~240万円
瓦の葺き直し
※瓦を部分的に外しながら、ビス留めする
70~150万円
カバー工法
※金属屋根、アスファルトシングルで重ね葺き
80~150万円
塗り替え
※既存のスレート・金属屋根の再塗装
40~80万円

※上記表は足場費用を含みません。

 

屋根修理費用の相場について詳しくはこちらの記事で解説しています。

屋根工事費用の相場は?あらゆる金額を創業150年の屋根屋が紹介

 

優良な屋根業者の特徴を知っておこう

屋根修理業者によって、提案する修理内容、修理費用や修理工事の品質に差が生まれるため、屋根修理業者選びが極めて重要です。

優良な屋根修理業者の特徴を紹介します。

  • 丁寧な説明
  • しっかりとした見積もり書
  • 相場ないの修理費用
  • 近所への配慮
  • 充実したアフターフォロー

 

優良な屋根修理業者は、屋根の状況及び修理内容について丁寧な説明をします。

一般的な屋根修理業者は普段、工務店から仕事を受けているので、お客様への丁寧な説明に慣れていません。

専門用語で話しをするため、お客様は理解できないことが多いようです。

また、細かく内容を質問すると説明しているのか、威圧しているのか、わからない口調となる営業マンもいるようです。

納得できるように丁寧な説明をしてくれる業者を選ぶことをオススメします。

 

その他の優良な屋根修理業者の特徴について詳しくはこちらの記事で解説しています。

どんな屋根修理業者に頼めば良いの?優良業者の5つの特徴を解説!

 

【まとめ】屋根が壊れても慌てないようにしよう

屋根が壊れてもさまざまな原因があるので、慌てないようにしてください。

少し離れた所から屋根の写真を撮ったり、ベランダから脚立を掛けて2階屋根の写真を撮ったりして、何となく屋根の状態を把握しましょう。

その後、信頼できそうな屋根修理業者に屋根の点検を依頼しましょう。

屋根が壊れた状態を放置すると、室内まで被害がおよぶ可能性があるので必ず修理してください。

ただし、屋根屋からすると緊急性は低いので、優良な業者選びからしっかり行うことをオススメします。

 

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