目次
屋根から起こる主な雨漏りの原因は?
屋根から起こる雨漏りの主な原因は、水切り板金の不具合です。
実際の事例写真をもとにご紹介します。
屋根の谷部(たにぶ)(2つの屋根面が谷折りで合わさっている部分)からの雨漏りが多いです。
上の写真は瓦屋根・谷部を撮ったものです。
谷部には銅製の谷板金(たにばんきん)が設置されていて、雨漏りを防ぐように雨水を素早く流す役目をはたしています。
しかし、経年劣化で谷板金に孔が開いてしまいます。
その孔から雨水が屋根下地へ流れ込み、雨漏りとなります。
上の写真では谷板金に10円玉程度の大きさの孔が開いていることがはっきりとわかります。
このように、水切り板金に不具合が発生すると雨漏りの原因となります。
その他、屋根からの雨漏りの原因について詳しくはこちらの記事をご覧ください。
雨漏りが屋根から起こった!主な5つの原因と修理費用の目安を紹介!
雨漏りの主な原因は屋根材の劣化ではないという事実
屋根からの雨漏りの原因は、実は屋根材の劣化によるものが多い訳ではありません。
雨漏りに直結する屋根材の劣化とは、以下が考えられます。
・金属屋根が錆びて孔が開く
・スレート屋根・瓦屋根が割れる
・アスファルトシングル屋根の砂が落ちて孔が開く
どれも20年以上経過することが必要であり、ほとんど見かけることは少ないです。
屋根材本体の劣化が原因 | 屋根周辺の水切り板金の不具合が原因 | 施工不良 |
---|---|---|
全体10%程度 | 全体の80%程度 | 全体の10%程度 |
屋根からの雨漏り原因は水切り板金の不具合が圧倒的に多いです。
屋根の雨漏り修理が必要な主な原因は板金部位が多い
建物内部に雨水が浸入しないように形状や重なりを工夫することを雨仕舞(あまじまい)というが、屋根周辺部の雨仕舞部分には水切り板金が取り付けられています。
すべての屋根材(瓦、スレート、シングル、金属など)において、水切り板金が取り付けられています。
水が貯まりやすい部分や強風雨で吹込みやすい部分の屋根の弱点箇所には、水切り板金が取り付けられているため、結果、水切り板金部分は雨漏りの原因となることが多いです。
屋根材は瓦屋根ですが、その下の柱と屋根の付け根の部分は水切り板金で処理してあったのですが、その隙間から雨漏りしていました。
雨漏りの原因特定と修理はなかなか難しい
雨漏りの原因特定はなかなか難しい場合があります。
調査せず、原因特定ができない業者に依頼してしまうと、なかなか直らない雨漏りになってしまうことも多いです。
別の業者が屋根からの雨漏りだと言っていても、実際は他の場所が原因である場合が多々あります。
また原因がわからず、DIY雨漏り修理してしまうと、雨漏りの原因となり得る場所が増えてしまったり、かえって雨漏りが悪化してしまったりすることがあります。
雨漏りは専門業者に調査依頼して、修理することが重要です。
建物の仕様によって、調査する方法も異なります。
- 目視調査
- 散水調査
- 赤外線サーモグラフィ調査
- ドローン撮影調査
これらの調査方法においても、それぞれノウハウがあり調査の精度が変わってきます。
雨漏りの原因を特定する方法について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
雨漏りが屋根から起こった!主な5つの原因と修理費用の目安を紹介!
屋根の雨漏り修理の費用相場は?
屋根からの雨漏り修理について、費用相場目安をまとめました。
工事内容 | 工事費用相場 |
---|---|
瓦の割れ交換・瓦のズレ直し | 3~万円 |
谷板金の交換 | 15~30万円 |
棟板金の交換 | 10~20万円 |
しっくいの補修 | 15~30万円 |
屋根の葺き替え・カバー工法 | 100~200万円 |
上記金額以外に、別途、足場代や諸経費が必要となる場合があります。
瓦屋根からの雨漏り工事は費用がかかるイメージをお持ちだと思います。
しかし、瓦の割れ・ズレなどによる雨漏りは、部分修理が可能な場合が多く、費用がかからない工事となります。
一方で、屋根全体の葺き替え工事は費用が高くなります。
雨漏り工事費用の目安は、以下の記事に詳しく記載されています。
雨漏り工事の費用の目安を5つの箇所に分けて屋根屋が徹底解説!
屋根からの雨漏りが一度だけだったら雨漏り修理は不要?
一度だけの雨漏りでも、雨漏りが自然に直っていることはありません。
何もせずに放置していると、数か月後内には同様の降雨条件で再発する可能性があります。
また、室内まで滴下しなくても壁内・小屋裏などの見えないところで、雨漏りが進行している可能性もあります。
建物にとって本当に怖いのは、室内へ雨漏りせず、気が付かないうちに内部だけが濡れてカビ・木材の腐れ・金属の腐食などが進行してしまうことです。
室内へ雨漏りしたのは、「早期発見できて運がいい」とお考えください。
早めに対処することをオススメします。
屋根からの雨漏りには、何か原因があるはずです。
塗装している屋根材(スレート屋根やセメント屋根)は、10年に1度塗装することが多く、塗装屋さんが屋根を歩くと必ずと言っていいほど屋根材が踏み割れてしまいます。
また、アンテナ工事などで電気屋さんが屋根に上がって、瓦を割ることもあります。
さらに、強風時、何かの飛来物があると屋根材が破損します。
屋根材の割れなどは、その下に防水シートが入っているため、普通の雨では室内まで漏れなくても、年に数回の大雨では雨漏りしてしまうというものです。
屋根から一度でも雨漏りした場合は、こちらの記事をご覧ください。
放置は危険!被害拡大前に雨漏り修理しよう
雨漏りを放置しておくと、主に4つの被害が拡大してしまいます。
- 住宅の木材に雨水が染み込み、腐っていく
- 金属部分が錆びて、もろくなる
- 湿気によって、カビやシロアリが発生する
- 漏電による火災の発生
とくに、木材の腐れは1か月弱、水にぬれっぱなしが続くとどんどん進行してしまいます。
柱や土台など建物を支えている部分の木材が腐ってしまうと建物の強度が低下してしまいます。
家の価値がなくなってしまうので、雨漏りを放置することはせず、早めに雨漏り修理を依頼しましょう。
雨漏りを放置するリスクについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
雨漏りを放置すると家の寿命が減ります【屋根屋が危険性を解説】
雨漏り修理は自分でできるの?
屋根の雨漏り修理は、屋根から転落するリスクがあり、屋根の修理には高い技術が必要となるため、自分での修理(DIY修理)はオススメできません。
屋根修理ではなく、専門業者が修理に来るまでの室内での応急処置は必要です。
便利な応急処置のグッズ7つを紹介します。
- バケツ
- 雑巾
- 吸水シート
- ブルーシート
- 防水テープ
- 補修スプレー
- コーキング剤
これらは、ホームセンターなどで売っています。
雨漏りする量を減らしたい場合は、オススメは防水テープ(粘着層はアクリル系)です。
あやしい隙間に貼るだけで、応急処置できる可能性があります。
専門業者がはがす前提でなので、はがすと汚れてしまうブチル系の粘着層テープはやめておきましょう。
応急処置の使い方について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
雨漏り修理はどんな業者に頼めば良いの?
雨漏り修理業者は、すぐ駆けつける必要はありません。
雨が降っていると調査はできないからです。
それよりも以下の4つのポイントで選びましょう。
- 原因をきちんと特定できる
- 修理費用が相場内
- 近所への配慮が出来ているか
- アフターフォローが充実している
とくに重要なのは、「原因をきちんと特定できる」ことです。
いくら安価でも雨漏りが直らなければ意味がありません。
業者選びについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
【まとめ】原因は屋根とは限らない!被害拡大前に雨漏り修理を!
屋根から起こる雨漏りの主な原因は、水切り板金の不具合です。
実は屋根材の劣化によるものが多い訳ではありません。
建物内部に雨水が浸入しないように形状や重なりを工夫することを雨仕舞(あまじまい)というが、屋根周辺部の雨仕舞部分には水切り板金が取り付けられています。
すべての屋根材(瓦、スレート、シングル、金属など)において、水切り板金が取り付けられています。
水が貯まりやすい部分や強風雨で吹込みやすい部分の屋根の弱点箇所には、水切り板金が取り付けられているため、結果、水切り板金部分は雨漏りの原因となることが多いです。
雨漏りの原因特定はなかなか難しい場合があります。
調査せず、原因特定ができない業者に依頼してしまうと、なかなか直らない雨漏りになってしまうことも多いです。
「原因をしっかりと特定できる業者」を選び、早く雨漏り修理することをオススメします。
神清からのお願い
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