目次
一戸建ての主な雨漏り原因とは?注意すべき4つの場所
一戸建ての主な雨漏りの原因となる注意すべき4つの場所を紹介します。
- 屋根
- 外壁
- 窓・サッシ
- ベランダ
雨漏り=屋根というイメージがあると思いますが、雨漏りの原因は屋根以外の部分もあります。
次の章からそれぞれについて紹介していきます。
【一戸建ての雨漏り原因】①屋根
注意すべき屋根からの雨漏りの原因について紹介します。
- 谷からの雨漏り
- 棟板金の破損
- 屋根材の割れやズレ
- 漆喰(しっくい)の劣化
谷からの雨漏り
流れ方向の屋根面がぶつかる部分や屋根面と壁面がぶつかる部分を谷といい、大量の雨水が集まってくる部分です。
大量の水を処理するために、瓦やスレート屋根でも谷には板金を使います。
谷部にゴミが詰まってしまうと屋根面にオーバーフローして雨漏りが発生します。
また、瓦屋根の場合は、谷板金に銅板を使用することが多く、20年以上経過すると経年劣化で銅板に孔が開き、雨漏りすることがあります。
棟板金の破損
ガルバリウム鋼板屋根やスレート屋根の棟部は棟板金が設置されています。
強風などで棟板金が浮いたり、変形したりすることがあります。
棟板金が破損すると棟部から雨水が浸入しやすくなり、雨漏りにつながります。
屋根材の割れやズレ
瓦やスレート屋根は踏み割れで、屋根材が割れることがあります。
また、強風で屋根材がズレたり、浮き上ったりすることもあります。
屋根材の割れやズレの部分から雨水が浸入して、雨漏りにつながります。
漆喰の劣化
瓦屋根は棟部の平瓦と棟瓦の間に漆喰を使用しています。
棟部分の隙間は葺き土(ふきつち)を使ってふさいでいて、葺き土が風雨で浸食されないようにその表面に漆喰が塗られています。
20年以上経過すると漆喰がはがれ落ちることがあり、そのまま、さらに長期間放置すると葺き土が浸食され、雨漏りにつながります。
屋根の基本構造や雨漏りがよく起こる場所について詳しくはこちらの記事で解説しています。
雨漏りはなぜ起こる?屋根の基本構造からよく起こる場所まで徹底解説
【一戸建ての雨漏り原因】②外壁
注意すべき外壁からの雨漏りの原因について紹介します。
- 外壁のヒビや変形
- コーキングの劣化
外壁のヒビや変形
外壁は建物の構造材の動きによって、ヒビ割れや変形が発生します。
また、外壁材の湿潤・乾燥の繰り返しによっても、ヒビ割れや反りなどの変形が発生することもあります。
外壁のヒビ割れ部分から雨水が建物内へ浸入して雨漏りすることがあります。
また、外壁の変形によって外壁に隙間が発生する場合、その隙間から雨水が浸入リスクが高まります。
コーキングの劣化
外壁材のつなぎ目や外壁材と屋根との取り合い部などにはコーキング処理が行われます。
コーキングは弾力性があり、外壁材の動きに追従して破損することをふせいでいます。
5~10年以上経過すると、紫外線劣化などによりコーキングが裂けたり、コーキング材と外壁の間に隙間が発生したりします。
コーキングが劣化した部分の隙間から雨水が浸入して、雨漏りにつながります。
外壁の雨漏り修理と費用について詳しくはこちらの記事で解説しています。
【一戸建ての雨漏り原因】③窓・サッシ
注意すべき窓・サッシからの雨漏りの原因について紹介します。
- 窓上の屋根
- 窓枠のコーキング材
- 防水処理の施工不良
窓上の屋根
窓上には直接窓に雨が当たらないように、小さい屋根(ひさしともいいます)を設置することもあります。
窓まわりからの雨漏りが多いので小さい屋根は有効となります。
しかし、今度は小さい屋根の付け根の部分と外壁との取合部が雨漏りしやすい部分となります。
窓枠のコーキング材の劣化
窓・サッシまわりの外壁との隙間はコーキング材が設置されています。
外壁のコーキングと同様で、経年劣化によるコーキングのき裂や隙間が発生します。
窓・サッシまわりのコーキング材の劣化部分から雨水が浸入すると窓・サッシまわりを伝わって浸入しやすいため、雨漏りリスクが高い場所と言えます。
防水処理の施工不良
窓・サッシまわりでは、外壁内の防水シートとサッシの枠を防水テープなどで密着させることにより防水を完成させています。
わずかな防水シート・防水テープの施工不良によっても雨漏りにつながることが多々あります。
そのため、窓まわりの防水処理はもっとも注意が必要な施工と言えます。
窓・サッシの雨漏りの修理費用や応急処置の方法について詳しくはこちらの記事で解説しています。
雨漏りの原因は?窓・サッシから浸水したときの修理費用や応急処置を紹介!
【一戸建ての雨漏り原因】④ベランダ
注意すべきベランダからの雨漏りの原因について紹介します。
- 防水層の劣化
- 笠木のコーキング材の劣化
- 排水口の取り合い部分の劣化
防水層の劣化
ベランダの床面は防水層で雨漏りを防いでいます。
防水層の種類は色々ありますが、どれも10~15年で劣化してき裂、はがれやピンホール等が発生してきます。
ほぼ水平な防水層に孔が開くと雨漏りに直結してしまいます。
笠木のコーキング材の劣化
ベランダの手すり壁の上面には笠木が設置されています。
笠木と外壁の取り合い部は隙間が発生するので、コーキング材で埋められています。
経年でコーキング材が劣化すると笠木と外壁の取り合い部から雨漏りが発生します。
排水口の取り合い部分の劣化
ベランダから雨水を排水するための排水口が設置されています。
排水口部分は手すり壁に貫通孔が開いている状態となります。
排水口部分とベランダの防水層は一体化されますが、経年劣化でその取り合い部にき裂が発生しやすくなっています。
排水口はもっとも水が集まる部分ですので、少しの孔でも雨漏りするので要注意箇所と言えます。
ベランダからの雨漏り原因と修理費用について詳しくはこちらの記事で解説しています。
ベランダ・バルコニーからの雨漏り原因と修理費用は?ズバリ、ご紹介!
一戸建ての雨漏りで注意しておきたいその他の場所
一戸建ての雨漏りで注意しておきたいその他の場所について紹介します。
- 陸屋根
- 天窓
- 雨樋
陸屋根
陸屋根は屋上防水が一般的です。
シート防水、アスファルト防水、ウレタン防水、FRP防水などがあります。
どれも防水層の下に雨水が浸入してしまうと雨漏りしてしまいます。
10~15年で防水層が劣化してき裂等が発生するため、定期点検なメンテナンスが必須となります。
傾斜屋根と比べるとメンテナンス頻度が高いので注意しましょう。
また、ベランダと同様に排水口の取り合い部での雨漏りも発生しやすいです。
天窓
天窓の雨漏りは2つパターンがあります。
天窓のガラス面のパッキンが劣化して雨漏りします。
早いと10~15年で劣化するため、シーリング修理が費用です。
もう1つは天窓と屋根との間から雨漏りすることがあります。
こちらは15~年で発生することがあり、屋根材をめくって修理をしたり、天窓の交換、天窓の撤去と比較的大きな工事となります。
新築時の屋根防水シートと天窓の取り合い部の施工が原因の場合が多いです。
また、瓦屋根の天窓の場合は、エプロンと呼ばれる防水材が10~15年で劣化して孔が開いて雨漏りとなることもあります。
雨樋
雨樋は縦樋への孔の部分が落ち葉やホコリなどで詰まります。
縦樋へ流れないと屋根からの雨は樋からオーバーフローして、外壁を伝わって流れ落ちます。
外壁の雨量が多くなってしまうので、雨漏りの原因となります。
また、2階屋根からの縦樋を1階の屋根上を通して、1階縦樋へ流す場合があります。
この部分をはい樋と言いますが、はい樋の破損や外れは1階屋根からの雨漏りの原因となります。
2階屋根の集めた雨水が1階屋根の1か所に流れ出すため、屋根材の中に大量に浸入してしまうからです。
施工不良が原因の雨漏りの対処方法
新築後10年以内に雨漏りする場合は、施工不良が原因の可能性があります。
一時、欠陥住宅などで雨漏りが話題となった時期があり、特別に、新築住宅に関しては瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)期間を10年と定められました。
瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)とは、売買(ばいばい)契約や請負(うけおい)契約の目的物に瑕疵(かし)(基本的な品質が欠けているなどの欠陥)がある場合、売主が買主に対してその責任を負うことを言います。
建築10年以内の雨漏りは、瑕疵担保責任によって無料で売主(工務店・販売会社)に修理してもらえる可能性が高いです。
また、住宅は大きな買い物ですので、建てたハウスメーカーや工務店が倒産しても、保険によって修理できるように、住まい手を保護する仕組みがあります。(瑕疵担保責任保険)
瑕疵担保責任保険に関しては、室内への雨漏り事象のみとなりますので、バルコニーや基礎などは保険対象外の可能性もあります。
瑕疵担保責任で雨漏りを修理してもらうことについて詳しくはこちらの記事で解説しています。
雨漏りは瑕疵担保責任により無料で修理可能?事例ごとに徹底解説!
雨漏り原因が自然災害の場合は火災保険が使える?
雨漏りの原因が自然災害であった場合は、火災保険が使えるケースがあります。
強風によって建物に被害が発生して、その被害箇所が原因で、その後雨漏りしている場合は火災保険が使える可能性が高いです。
一方で、経年劣化による雨漏りは火災保険が使えないことはハッキリしています。
火災保険の申請を保険会社は受け付けてくれますが、その後の鑑定・査定において経年劣化は認められず、保険金を受け取ることはできません。
ただ、一般の方が自然災害による雨漏りと経年劣化による雨漏りを区別することは難しいと言えます。
「火災保険で雨漏りが無料で直せる」とだまして、キャンセル料を取られてしまう被害も発生していますので、雨漏り修理に火災保険を使う場合の条件や手順を知っておくことは重要性です。
また、保険適用可能な被害が発生しても、被害者が申告しなければ保険会社から保険金の話をすることはないので損してしまうケースもあります。
雨漏り修理で火災保険が使用できるかについて詳しくはこちらの記事で解説しています。
雨漏りを火災保険で直したい!経年劣化によるものも可能なのかを解説
雨漏りは優良な雨漏り修理業者に依頼しよう
雨漏り修理費用が安価な業者に依頼しても、雨漏りが直らなければムダ金となってしまいます。
雨漏りを直すことができる優良な雨漏り修理業者に依頼することが重要です。
業者選びの4つポイントを紹介します。
- 原因をきちんと特定できる
- 修理費用が相場内
- 近所への配慮が出来ている
- アフターフォローが充実している
なんと言っても雨漏りの原因をきちんと特定できる業者を選ぶことをオススメします。
見極め方は、雨漏り調査に力を入れている業者であれば、調査内容や実際の事例紹介をしっかり行っているので、ホームページなどで検索しましょう。
調査内容がしっかり記載されていても、事例紹介がない場合は、web会社の可能性がありますので、別の業者をオススメします。
雨漏り修理業者の選び方について詳しくはこちらの記事で解説しています。
【まとめ】雨漏りは早く修理して被害を最小限にしよう
一戸建ての主な雨漏りの原因となる注意すべき7つの場所を紹介しました。
- 屋根
- 外壁
- 窓・サッシ
- ベランダ
- 陸屋根
- 天窓
- 雨樋
それぞれの雨漏りする原因も解説しました。
新築後10年以内の雨漏りは瑕疵担保責任で無料で直してもらえる可能性があります。
また、自然災害の被害による雨漏りであれば火災保険が使えます。
雨漏りの原因を特定できる優良な業者に依頼して、早期に修理して被害を拡大させないことが雨漏り修理費用を抑えることにつながります。
雨漏りに関してお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
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