目次
雨樋の交換に必要な費用は?
雨樋の交換に必要な費用の相場を紹介します。
雨樋のメンテナンス内容 | 概要・内容 | 費用 |
---|---|---|
雨樋の部分修理(一面部のみ) | 外壁の1面部分だけについている雨樋を、足場を設置して、交換する。 | 15~20万円 |
雨樋の全体交換 | 住宅の雨樋全体を交換する。足場全面に設置する。 | 25~60万円 |
※足場費用は含まれていません。
切妻屋根のように、軒樋が外壁の1面ごとに設置してある場合は、その部分のみの交換をすることができます。
一方で、寄棟屋根のように、軒樋が屋根全体につながっている場合は、全体の交換となります。
2階以上の工事は足場が必要となるため、屋根や外壁のメンテナンス工事の際に一緒にやってしまうと足場代の負担割合を軽減することになります。
雨樋の交換に必要な日数は?
雨樋の交換に必要な日数を紹介します。
雨樋修理内容 | 期間 |
---|---|
雨樋の部分交換 | 数時間~1日程度 |
雨樋の全体交換 | 1~3日程度 |
※足場設置の期間は含まれていません。
足場を設置すると、プラス2~4日程度必要となります。
また、工事期間とは別に、部分交換の場合は部品の調達に時間を要します。
雨樋の修理全般についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
雨樋の交換が必要となる症状とは?
雨樋の交換が必要となる症状について紹介します。
- 雨樋を支える金具のサビ・折れ
- 雨樋のヒビ割れ・破損
- 雨樋のゆがみ・変形
- 適切ではない傾斜
①雨樋を支える金具のサビ・折れ
雨樋を支える金具にサビ・折れが複数箇所発生すると軒樋自体が脱落してしまいます。
これでは、軒樋の機能は果たせないので早急な交換が必要となります。
②雨樋のヒビ割れ・破損
雨樋が経年劣化で継手にヒビ割れが発生することがあります。
また、上の写真のように、飛来物によって破損することもあります。
どちらも雨樋からの水漏れが発生するので、交換が必要です。
③雨樋のゆがみ・変形
落雪による雨樋の変形や経年劣化による軒樋のゆがみが発生することがあります。
軒樋の変形が大きいと屋根からの雨水を受けることができません。
上写真のような大きな変形は交換が必要です。
④適切ではない傾斜
経年で屋根自体にひずみが発生する場合があります。
また、落雪などで雨樋を支える金具が変形する場合もあります。
縦樋の落とし口が一番低い状態で傾斜が付けてあるのですが、上記のような不具合によって、落とし口よりも低い軒樋部分ができてしまうとその部分は排水できません。
上写真のようなに傾斜が適切ではない場合は交換が必要となります。
雨樋の交換時期はいつ?
雨樋の交換時期は20~年程度と言われているため、既に25年以上経過している場合は雨樋や金具・つなぎ目などに不具合が発生している可能性があります。
雨樋は建物の立地状況や雨樋の設置状況の影響を大きく受ける部材です。
日射による熱、紫外線や風・雪・寒暖差などの影響により経年劣化が通常より早く進行してしまうケースがあります。
雨樋の留め付け部への雨の掛かり方によっても、木下地が劣化してしまうこともあります。
年数は目安であり、雨樋の症状で交換時期を判断しましょう。
雨樋の交換はどのような流れで行うの?
雨樋の交換の流れを紹介します。
- 足場の設置
- 軒樋の金具の取り付け
- 軒樋の取り付け
- 縦樋と金具の取り付け
以下で簡単に内容を紹介します。
①足場の設置
雨樋の交換では、足場が必要となります。
通常は建物の全周に組み、雨樋を触れる高さに足場が必要となります。
少なくとも、雨樋を交換する1日前には設置します。
②軒樋の金具の取り付け
軒樋の金具とは、軒樋をはめこむための金具のことで、最初に設置することになります。
水は高い所から低い所に必ず流れるため、縦樋の落とし口にむかって軒樋全体からスムーズに雨水が流れるような傾斜を設定する必要があります。
また、傾斜を付けようと縦樋の落とし口の部分を下げ過ぎてしまうと屋根材から流れる雨水を軒樋が受けることができず、雨水が飛び出してしまいますので、軒樋の金具の取り付け位置は重要となります。
軒樋の金具は鼻隠しと呼ばれる屋根の先端にビスで固定します。
③軒樋の取り付け
軒樋の金具の留め付けが終わったら、軒樋の取り付けとなります。
軒樋は、金具にはまりこむような形状となっていますので、引掛けて取り付けします。
軒樋と軒継手の間は雨樋専用接着剤を使用して水漏れしないようにします。
縦樋と連結する位置で軒樋に穴を開け、集水器を取り付けます。
集水器も軒樋がはまりこむ形状となっています。
④縦樋と金具の取り付け
軒樋を取り付けた後は、軒樋が集水器に集めた雨水を地面に下ろす役割のある縦樋と縦樋の金具を取り付けます。
「でんでん」と呼ばれる縦樋用の金具を外壁に設置する際には、壁側が水上側となるようにわずかに勾配を付けることで雨漏りを防ぎます。
でんでんに縦樋を設置して、完成です。
DIYでの雨樋の交換は危険です
ホームセンターで買った雨樋をDIYで交換することには2つの危険があります。
1つは雨樋の交換作業が高所作業となるため、作業中に落下する危険です。
落下した場合は、命にも関わるのでやめておきましょう。
2つ目は雨樋から水漏れが発生する危険です。
雨がスムーズに流れるような微妙な水勾配をつけて設置する必要があり、DIYでは高度な作業となります。
誤って取り付けると雨水が排水できない不具合が発生します。
雨樋交換のDIYは難易度が高く、オススメできません。
雨樋の交換を依頼するならどんな業者が良い?
雨樋の修理が可能な業者について紹介します。
- 家を建てた施工業者
- 大手ハウスメーカー
- 工務店
- ホームセンター
- リフォーム業者
- 塗装業者
- 屋根や雨樋の修理の専門業者
建築関係の業者であれば、どこでも対応できます。
ただし、費用を抑えたい方は屋根や雨樋の修理業者に直接依頼することをオススメします。
雨樋の修理業者の選び方や費用相場について詳しくはこちらの記事で解説しています。
自然災害が原因の場合は火災保険が使えるかもしれない
雨樋の交換が必要となったが原因が自然災害によるものであった場合は火災保険が適用となる可能性があります。
強風の飛来物により雨樋が破損したとか、落雪で雨樋が変形したなどです。
経年劣化や施工不良・人的な破損などによる雨樋の損傷や変形は火災保険の適用となりません。
また、自然災害によって修理が必要となってから3年以内に申請しなければ時効となります。
火災保険の申請方法や注意点について詳しくはこちらの記事で解説しています。
屋根修理で火災保険は使えるの?申請方法から注意点まで徹底解説!
雨樋のメンテナンスやチェックを定期的に行おう
雨樋は屋根からの雨水を集めて、地面に排水する役割があります。
雨樋に不具合があると、屋根からの雨水は外壁を流れたり、1階の屋根に集中的に流れたりして雨漏りの原因となることがあります。
また、雨樋からの水漏れによって、雨音が発生したり隣家の外壁を汚したりして、ご近所トラブルが発生することもあります。
雨樋が正しく機能するためには、雨樋の詰まりやヒビ割れ・ゆがみなどが起こっていないかを定期的にチェックする必要があります。
不具合が起こっていた場合は、雨漏りなどのトラブルが起こる前に専門業者にメンテナンス・交換を依頼しましょう。
とくに、建物の近くに樹木がある場合は、落ち葉による雨樋の詰まりに注意しましょう。
建物周辺に鳥が多く生息している場合は、わらや細い枝などの鳥の巣の材料となるものによる雨樋の詰まりに注意しましょう。
落ち葉などによる雨樋の詰まりを防止するためには、「落ち葉よけシート樋カバー」を設置することがオススメです。
落ち葉よけシートを使用することで、雨樋のメンテナンス費用の削減や雨樋掃除の負担の軽減につながります。
落ち葉よけシートについて詳しくはこちらの記事で解説しています。
落ち葉よけシートをDIYで試しに設置してみました!(雨樋用)
【まとめ】適切なタイミングで雨樋の交換を行おう
雨樋の交換が必要となる症状について紹介しました。
- 雨樋を支える金具のサビ・折れ
- 雨樋のヒビ割れ・破損
- 雨樋のゆがみ・変形
- 適切ではない傾斜
雨樋の交換時期は20~年程度と言われているため、既に25年以上経過している場合は雨樋や金具・つなぎ目などに不具合が発生している可能性があります。
また、雨樋は建物の立地状況や雨樋の設置状況の影響を大きく受ける部材です。
年数は目安であり、雨樋の症状で交換時期を判断しましょう。
屋根・雨漏りに関してお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
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