外壁塗装したのに雨漏りする理由は?6つの原因とその対策

Dr.神谷
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  • みなさま。こんにちは。
    屋根から人の笑顔を作りたい!!!神清(かみせい)のDr.神谷です。

    弊社は、高浜市・半田市にある創業150年老舗三州瓦の生産・販売・工事を行っている会社です。
    年間200棟以上の雨漏り調査・修理を行っています。
    建築業界誌「日経アーキテクチュア」の連載記事「新次元!雨漏り対策」を執筆しています。

本記事はこんな人にお勧めします。

外壁塗装後の雨漏りの原因について知りたい

外壁塗装後の雨漏りの対策方法が知りたい

この記事で伝えたいこと

この記事は「外壁塗装後の雨漏りの原因について知りたい」「外壁塗装後の雨漏りの対策方法が知りたい」という方に向けて書かれています。

外壁塗装後に雨漏りが起こることがあります。
メンテナンスした後なのに、雨漏りが起こるなんて信じられないですよね。

本記事では、外壁塗装後の雨漏りの5つの原因について解説していきます。本記事で紹介する原因は、多くの方に当てはまる可能性が高い原因ばかりですので、ぜひ参考にしてくださいね。

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外壁塗装後に雨漏りが?考えられる6つの原因

外壁塗装後に雨漏りする原因について解説します。

基本的に「外壁塗装」と「雨漏り」の関係性は低いとお考えください。(※外壁塗装の効果は美観の向上です。)

外壁塗装後に雨漏りが起こったとき、考えられる6つの原因について紹介します。

  • 外壁の繋ぎめ(目地)の老朽化
  • サッシ枠(窓枠)の劣化
  • 外壁材の反りや変形
  • 外壁内に入った雨水の出口を塞ぐ施工不良
  • 釘の劣化
  • 水切り金具の劣化

次の章からそれぞれについて詳しく解説していきます。

【塗装後に雨漏り発生?】原因その1:外壁の継ぎ目の老朽化

塗装後に雨漏りが発生する原因として外壁の目地の劣化があります。

窯業系サイディングの目地に使用されているシーリング材は経年劣化が発生します。

劣化するとシーリング材の痩せやひび割れ・剥がれなどがおき、目地に隙間が発生します。

その隙間から雨水がサイディングの裏側へ浸入して雨漏りが起こることがあります。

シーリング材の寿命の目安は日当たりによって変わりますが、5~10年程度とお考えください。

外壁からの雨漏りは外壁塗装よりもシーリング修理の方が効果的です。

通常は外壁塗装とシーリングをセットで補修しますが、予算の関係でシーリングを省くとその後に雨漏りする可能性がありますので、予算がないなら外壁塗装ではなくシーリングだけを行いましょう。

シーリングについて「シーリングってなに? 屋根の用語・Q&A 」の記事で詳しく解説しています。

 

【塗装後に雨漏り発生?】原因その2:サッシ枠の劣化

塗装後に雨漏りが発生する原因としてサッシ枠の劣化があります。

窓のサッシ枠周辺はシーリング材で外壁材との隙間を塞いでいますが、シーリング材が劣化するとその隙間から雨水が浸入する可能性があります。

また、サッシ枠自体の縦・横のアルミの間にパッキンが入っており、そのパッキンで止水しています。

20年以上経過するとそのパッキンが劣化することがあり、サッシ枠のコーナー部から雨漏りが浸入することがあります。

サッシ枠の浸水について「雨漏りの原因は?サッシ上部の浸水でチェックすべき5つの項目!」の記事で詳しく解説しています。

 

【塗装後に雨漏り発生?】原因その3:外壁材の歪みや変形

塗装後に雨漏りが発生する原因として外壁材の歪みや変形がある可能性があります。

外壁塗装を行って表面がきれいになったとしても外壁材にヒビ割れ、反りや変形などがある場合は、雨漏りが起こってしまうこともあります。

窯業系サイディングの反り、変形、割れなどで生じた隙間は、塗装では埋めることはできません。

モルタル外壁のヒビ割れは経年で成長するので、塗装だけでは埋まらないことが多いです。

外壁材の歪みや変形に対しては、塗装ではなく別の対策が必要です。

外壁材のシーリング補修や外壁材の張替え、カバー工法などもご検討ください。

 

【塗装後に雨漏り発生?】原因その4:外壁内に入った雨水の出口をふさぐ施工不良

 

塗装後に雨漏りが発生する原因として外壁内に入った雨水の出口をふさぐ施工不良があります。

サイディングなどの外壁材は通気構造となっており、強風雨で外壁内に雨水が入っても外壁材の下端から雨水が排水される構造となっています。

しかし、塗装時に誤って排水の出口をふさいでしまうと外壁内へ浸入した雨水が排水できずに雨漏りが発生してしまうことがあります。

意外と塗装するまでは雨漏りしなかったのに、塗装してから雨漏りするようになった場合は、この原因の可能性もありますのでご注意ください。

外壁に隙間があるとむやみにふさいでしまう塗装業者には気をつけましょう。

 

【塗装後に雨漏り発生?】原因その5:外壁材を固定する釘の腐食

塗装後に雨漏りが発生する原因として外壁材を固定する釘の腐食があります。

外壁材を下地に止める釘の劣化が原因となって、外壁塗装後に雨漏りが起こる場合があります。

外壁材を固定するための釘が経年劣化によって錆びたり、浮いたりすることで雨水が下地に浸入し雨漏りにつながります。

釘がサビると膨張するため、外壁材のヒビ割れにつながることがあります。

 

【塗装後に雨漏り発生?】原因その6:水切り金具の劣化

塗装後に雨漏りが発生する原因として水切りの金具の劣化があります。

水切り金具とは外壁や屋根の部材同士のすき間から雨水が入らないように、雨水を外へ流すために取り付けられている金属部品のことです。

また、建物には違う部材同士が接合する取り合いと呼ばれる部分があります。

その取り合いからの雨水の浸入を防ぐために水切り金具が使われていますが、水切り金具が劣化することで雨漏りにつながります。

水切り金具のつなぎ目などはシーリング材で止水するのですが、シーリング材が劣化するとそのつなぎ目から雨水が浸入することもあります。

 

ベランダやバルコニーの防水層の劣化も原因のひとつとして考えられる

ベランダやバルコニーの防水層の劣化が原因のひとつとして考えられます。

外壁に原因があるのではなく、ベランダやバルコニーの防水層の劣化が雨漏りの原因となっている場合もあります。

ベランダやバルコニーの防水層にヒビ割れ・水たまり・雑草が生えるなどが見られた場合は、ベランダやバルコニーの防水層の劣化が原因で雨漏りが起こっている可能性があります。

また、ベランダやバルコニーの排水口の詰まりも雨漏りの原因となります。

その他にも、ベランダやバルコニーの手すり壁と外壁の取合部のシーリング材の劣化が原因の場合もあります。

 

ベランダやバルコニーからの雨漏りについて「ベランダ・バルコニーからの雨漏り原因と修理費用は?ズバリ、ご紹介!」の記事で詳しく解説しています。

 

屋根塗装後の縁切り不足で雨漏りが起こる

外壁塗装と同じタイミングで屋根塗装を行った場合、雨漏りの原因が屋根塗装後の縁切り不足ということもあります。

スレート屋根は2枚重ね・3枚重ねという屋根材の重なりで雨水浸入をふせいでいます。

スレート屋根材同士の横のつなぎ目などから裏面に浸入しても上下の重なりの隙間から排水される構造となっています。

塗装後はその上下の重なりの隙間に塗料が入り込んで排水機能を阻害してしまいます。

それを防ぐ対策として塗装の次の日に縁切りという作業を行うことが一般的ですが、縁切りを怠ると雨漏りが発生します。

スレート屋根の塗装メンテナンスを行ったことが、かえって雨漏りや屋根の寿命を短くするリスクを高めるという悲惨なことがありますのでご注意ください。

 

塗装の縁切り不足について「スレート屋根の雨漏り 3大原因の1つ「塗装の縁切り不足」をご紹介。」の記事で詳しく解説しています。

スレート屋根の縁切り作業について「スレート屋根塗装後 縁切り作業」の動画でも詳しく解説しています。

 

雨漏りの原因が特定できない場合は、専門業者に相談しよう

雨漏りの原因が特定できないときは、専門業者に相談するべきであることについて解説します。

雨漏りの原因が不明のまま外壁塗装しても、塗装業者は雨漏りを直せない場合があることを紹介してきました。

外壁塗装前に雨漏りが発生している場合、雨漏りの原因がわからないまま、外壁塗装を行ったり、雨漏りの修理工事を行うことは絶対にやめておきましょう。

雨漏りを直すために外壁塗装を行ったのに直らないという雨漏り事例に数多く遭遇します。

つまり、外壁塗装したのにその塗装業者は雨漏りを直すことができなかった、ギブアップしてしまったということです。

塗装業者はあくまでも外壁塗装することが目的なので、塗装後は逃げ腰になる傾向があります。

実際のところ、雨漏りの原因調査は専門業者でも特定が難しいケースもありますので、業者選びが重要となります。

 

雨漏り調査について「雨漏り調査ってなにをするの?費用は?5つの方法をプロが徹底解説!の記事で詳しく解説しています。

 

外壁塗装は雨漏り補修のためではない?

 外壁塗装は雨漏り補修のためではありません。

外壁や屋根は10~15年に一度、塗り替えが必要ですが、塗装はあくまで美観メンテナンスが目的であり、雨漏りの補修とは別物です。

「外壁(屋根)塗装すれば雨漏りは直ります」と雨漏り修理で、塗装工事を提案されたと聞くことがありますが、雨漏りが直る確率は低いです。

雨漏り修理と美観メンテナンスを混同している塗装業者がいるので注意してください。

まずは、雨漏り原因を調査して、雨漏り修理を行う上で、美観メンテナンスも検討したいなら、併せて塗装工事をご検討ください。

先程も紹介しましたが、外壁塗装しても雨漏りが直らない場合、塗装業者さんは直せずに逃げるもしくは、お施主さんが嫌になって業者を変える場合が多いです。

直せない業者に付き合って、雨漏りを放置することも家のためにはよくないからです。

雨漏り修理と外壁塗装の順番を間違えないようにご注意ください。

 

【まとめ】雨漏りを見つけたら、すぐに対処することが大切

外壁塗装後に雨漏りが起こることがあります。

基本的に「外壁塗装」と「雨漏り」の関係性は低いとお考えください。(※外壁塗装の効果は美観の向上です。)

外壁塗装後に雨漏りが起こったとき、考えられる6つの原因について紹介しました。

また、外壁塗装前に雨漏りが発生している場合、雨漏りの原因がわからないまま、外壁塗装を行ったり、雨漏りの修理工事を行うことは絶対にやめておきましょう。

雨漏りを直すために外壁塗装を行ったのに直らないという雨漏り事例に数多く遭遇するからです。

雨漏りを見つけたらメンテナンスに絡めるのではなく、まずは調査して雨漏り修理を行いましょう。

 

雨漏りに関してお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。

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