目次
内側から発生する雨漏りの3つの原因
建物の内側から発生する雨漏りの原因について紹介します。
- 経年劣化
- 施工不良
- 自然災害
それぞれについて簡単に解説します。
①経年劣化
建物の内側へ雨漏りする原因としては、建物の外側(外壁・屋根・バルコニー・サッシ)などの経年劣化があります。
築年数が10年程度経過すると徐々に劣化が顕著に現れてきます。
とくに、建物の外側の隙間を埋めているシーリング材が経年劣化すると建物の内側へ浸入する雨漏りとなることがあります。
また、外壁材・屋根材・防水層などの材料自体も劣化して、ひび割れなどが発生すると雨漏りの原因となります。
②施工不良
築年数が浅い時期に雨漏りが発生する場合は、施工不良の原因があります。
建物の外側の防水材などが正しく施工されていないと雨漏りすることがあります。
屋根や壁では、屋根材・壁材の内側に防水シートが施工されており、屋根材・壁材と防水シートの2つで雨漏りを防いでいます。
外からでは確認できない防水シートの施工不良が雨漏りの原因となる場合が多いようです。
③自然災害
台風や豪雨などの自然災害で雨漏りが発生する場合があります。
最近の異常気象で自然災害の頻度が増しており、屋根材や壁材、サッシの想定を超えた強風や大雨によって、吹き込みやオーバーフローによって雨漏りすることがあります。
また、強風によって屋根や壁が壊れたり、飛来物による破損などが発生し、その後の降雨で雨漏りすることもあります。
自然災害による破損の場合は、その地域全体に被害が発生することが多く、すぐに補修してもらえないため、長期間雨漏りしてしまうこともあります。
このような自然災害が原因の雨漏りは火災保険を使える可能性があり、その内容について詳しくはこちらの記事で解説しています。
雨漏り修理に火災保険を使いたい!経年劣化によるものも可能なのかを解説
内側に出る雨漏りの症状
内側に出る雨漏りの症状について紹介します。
雨漏りの症状は水溜まりが床に発生している以外にもいくつかあります。
- 染み
- カビ
- クロスの浮き・剥がれ
- 天井からの水滴
- 窓・サッシの吹き込み
雨水が確認できなくても、天井材や壁材の染みやカビも雨漏りの症状の一つです。
内装がクロス貼りの場合は、クロスの浮き・剥がれなどの症状もあります。
雨漏りを内側から修理する方法
雨漏りは建物の外側をはじめに修理してください。
内側をきれいにしても雨漏りの原因である外側を直さない限り、雨水浸入はくり返し発生して、再び内側に雨漏りの症状が再発します。
雨漏りの外側を補修してから、内側を修理しましょう。
雨漏りを内側から修理する方法について紹介します。
- 防水テープを貼る
- コーキング材を使う
- クロスや壁紙の浮き・剥がれを修理する
- 雨漏りでできた染みを清掃する
それぞれの修理方法について簡単に解説します。
①防水テープを貼る
防水テープとは、防水加工されたテープで雨漏り修理にはオススメのアイテムです。
とくに、雨漏りで内側の材料に隙間が生じてしまった場合は簡単に隙間をふさぐことができます。
防水テープを用いた修理方法は以下となります。
- 雨漏り箇所の汚れをしっかりと落とす
- 雨漏り箇所をしっかりと乾燥させる
- 防水テープを貼って、隙間なく密着させる
応急処置で防水テープを使用する場合は、はがした時に接着面が汚れないようにアクリル系のテープを使用することをオススメします。
②コーキング材を使う
コーキング材とは、はじめは練り物のような状態で、固まるとゴムのようなになり、屋外で使用する場合の寿命は10年程度です。
コーキング材も内側の材料に隙間が生じてしまった場合、その隙間をふさぐことができます。
コーキング材を用いた修理方法の手順は以下の通りです。
- 補修箇所のまわりをマスキングテープで養生する
- 下地にコーキング材を密着させるプライマーを塗布する
- コーキング材をコーキングガンで上から下に流し込む
- ヘラを使って均一にする
- コーキング材が乾く前にマスキングテープを剥がす
ただし、コーキング材をきれいに塗布するには技術が必要であり、表面に見える部分を行う場合は注意が必要です。
③クロスや壁紙の浮き・剥がれを修理する
軽度の壁紙のはがれや浮きであれば、自分でクロスや壁紙の浮きや剥がれを修理することが可能です。
自分でクロスや壁紙の浮きや剥がれを修理する方法を紹介します。
- 下地に汚れやカビがないかを確認する
- 下地の汚れや水気をしっかり拭き取る
- ジョイントコークを塗る
- はがれた方向と逆向きに壁紙を押さえて貼り付ける
- ローラーで空気を抜いて密着させる
クロスの張替えは業者に依頼することをオススメします。
④雨漏りでできた染みを清掃する
雨漏りでできた染みは、洗剤や漂白剤で落とせることがあります。
手順としては中性洗剤を使っても落ちない場合に、漂白剤を使って清掃するようにしましょう。(白いクロスに限る)
- 市販の漂白剤を水で10%~50%程度に薄める
- 薄めた漂白剤を染みの部分に霧吹きなどで吹き付ける
- 漂白剤を吹き付けた部分を水拭きする
- 乾いた布で水気を拭き取る
クロスが変色する可能性もありますので、目立たないところで少量試してから使用することをオススメします。
外側の雨漏りは自分での修理は難しい
建物の外側の雨漏り修理は、作業が難しく自分で修理することはオススメしません。
また、くり返しになりますが、建物の外側の雨漏り修理を行った後で内側の修理を行いましょう。
外側を直さずに内側を修理してしまうと外部からの雨水浸入は引き続き起きているので、建物の内側の別の場所へ雨水浸入している状態となります。
建物の内側が雨水で腐ったり、サビたりするリスクが高く、再発したときには被害が拡大してしまうので絶対にやめておきましょう。
建物の外側の雨漏り修理は、雨漏りの原因を探すことが必須ですが、それを探すことは業者でも難しいことと言われています。
外側の修理はDIYをあきらめて、しっかりと雨漏り調査してから修理する業者に依頼することが重要です。
雨漏りを修理できる優良な業者の選び方について詳しくはこちらの記事で解説しています。
雨漏りを放置する弊害
雨漏りは毎日発生するわけではないので、意外と放置してしまう方もいらっしゃいます。
しかし、雨漏りを放置すると確実に弊害がありますので紹介しておきます。
- シミが発生する
- 木材は腐って金属はサビる
- カビやシロアリが発生する
- 漏電で火災が発生する
- 家の寿命が減る
雨漏りの弊害は建物のみならず、カビやダニなどの発生によって健康被害が発生することもあり軽く見ないことをオススメします。
雨漏りを放置する弊害について詳しくはこちらの記事で解説しています。
雨漏りを放置すると待っている5つの弊害とは?屋根屋が徹底解説
天窓の雨漏りについて動画で解説しています
天窓の雨漏りについて上記動画で解説しています。
恐れていた天窓の雨漏りを止めるには?3つの原因とその補修【交換不要】
最近、豪雨や台風は年々、脅威が増していますね。
今まで何ともなかったのに、突然の豪雨で、天窓から雨漏りが発生することも。
設置するときから、なんとなく雨漏りが不安だった天窓。
ついに、「来る時がキター!」って感じではないでしょうか?
突然、ポタポタと室内へ水が垂れると軽いパニックに・・・
なんてことに….。
天窓の雨漏りは業者選定が重要。まず現場写真と雨漏りの基礎知識を知っておこう。
・雨漏りの補修をどこに頼んだらいいのか?
・費用はどれぐらいかかるの?
大丈夫です。
はじめての雨漏りならば、そんなに心配することはありません。
天窓の雨漏りが判明したら、まずは落ち着いて水受けを探してから、
どこから雨漏りしているのか、写真や動画を撮影して、雨漏り修理のヒントを残しておきましょう。
この後は、あわてずに雨漏り修理業者を選ぶことが大事です。
またこの記事では「雨漏り」とは何か。の基礎を伝えておきます。
少しでも知識を入れておくことで、良い業者選定をするの役にたちますよ。
「そんなヒマがないくらいザバザバ雨漏りしている!!」
と言う方は、
神清まで、すぐにご相談ください。
天窓の雨漏りとは?
天窓からの水は「雨漏り」と「結露」がある。
突然の天窓からの水垂れで、「雨漏り」だと確信されていることだと思います。
しかし、天窓から「結露水」が垂れることも実際にはあります。
雨が降っていない場合、結露の可能性が高いので、詳しく触れませんが断熱改修などの結露対策が必要となります。
念のため、外は雨が降っていることを確認してくださいね。
天窓の結露事例についてはこちらの記事で説明しています。
天窓の雨漏りは「初期の施工不具合」と「経年劣化」によるものがある。
天窓の雨漏りは新築当初から発生する場合と10年以上経過してから発生する場合があり、それぞれ原因が異なります。
新築時から発生する場合は、施工の不具合が原因と考えられます。
↑ 周辺の屋根材との取り合い部の施工ミス。
↑ 天窓の立ち上がり部分のルーフィングの欠損・ピンホール。
新築時の雨漏りは、工務店さんへ連絡しましょう!
あわてて、雨漏りの補修をしっかり行ってくれるはずです。
天窓の雨漏り 3つ原因は?(経年劣化)
家を建ててから、10年以上経過してからの雨漏りは、「経年劣化」が原因の場合がほとんどであり、大きく3つの原因が考えられます。
原因1)天窓のシールの劣化によるもの
まず、天窓のガラス部分と、その周辺の水切りとの間のシールが劣化して、雨漏りすることがあります。
この雨漏りの特徴は天窓の内側から雨漏りします。(天井からではなく)
雨漏りが内側を流れていれば、このシール部分の劣化による雨漏りの可能性が高いです!
水垂れがどこから伝わっているのか、是非、確認してみてください。
原因2)天窓のエプロンの劣化によるもの
次に、瓦屋根などの凹凸のある屋根材に使用されている「エプロン」という防水材が劣化して孔が開き、そこから雨漏りすることがあります。
この場合、天窓の内側からではなく天窓周辺の天井などから雨漏りします。
原因3)天窓周辺の堆積物によるオーバーフロー
3つ目は、天窓周辺で屋根材と天窓との間に堆積物(落ち葉・土等)が溜まることで、大雨時に排水できずオーバーフローして、雨漏りすることがあります。
この場合、天窓の内側からではなく天窓周辺の天井などから雨漏りします。
天窓の雨漏り、その補修方法は?
ケース1)天窓のシーリング(修理費用相場は¥50,000~)
天窓のガラス部分とその周辺の水切りとの間をシーリングで隙間を埋めます。
しっかり掃除をして、シーリングを行います。(修理費用相場は¥50,000~)
これならご主人様が自分でやれるかも…と思うかもしれません。
ただ、2階の屋根で作業することは大変危険ですので、おススメはしませんよ。
専門家にご依頼ください。
ガラス部分シーリングの打替えについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
天窓からの雨漏り 瓦屋根・軒天部分修理・鉛エプロン交換・シーリング打替え
ケース2)天窓のエプロンの補修(修理費用相場は¥70,000~)
孔が開いたエプロンを部分的に交換します!
周辺の瓦をはずして、劣化したエプロンを取り除きます。
赤〇の部分に雨水浸入痕がしっかり残っていますね。
上からの雨がスムーズに流れるように、高さ調整材を入れます。
新しい防水シートを瓦の上に設置して、上からの雨が浸入しないようにします。
周辺の瓦を戻して完成です!(費用は¥70,000~)
天窓の周辺が瓦の場合、「瓦屋さん」「屋根屋さん」にご相談するのが一番!
それ以外の工事業者さんでは、ほぼ、うまく施工できないので、むしろ被害が大きくなると言う事例もあります。
リフォーム業者さんなどは、
「この際、軽量にもなるので、金属屋根に交換しましょう!」
と全く天窓の雨漏りの補修とは関係ない提案をしてくる場合も・・・
もちろん、ご主人様がやろうとしても瓦の場合は立体的なので、雨仕舞がむずかしいですよ、絶対にNGです!
ケース3)天窓周辺の堆積物の掃除(修理費用相場は¥50,000~)
天窓周辺の堆積物を取り除きます。
瓦の場合、周辺の瓦をはずして、掃除ができます。(費用は¥50,000~)
この場合も瓦屋に依頼してくださいね~!
他の業者ですと、かえって、雨漏りを悪化させてしまうかも?
また一方で、スレート屋根の場合は、簡単に掃除することはできません。
周辺のスレート屋根材をはがして、スレート屋根材の下に隠れている部分の土ほこりを掃除する必要があります。
この場合、はがすときにスレート屋根が割れてしまうので、同じスレート屋根材を使用して屋根を復旧することはできません。
掃除をして、新品のスレート屋根を施工することになります。
(費用は現場の屋根形状により異なるため、要見積。)
ケース4)天窓を撤去して、開口部をふさぐ補修(修理費用は応相談)
天窓がある部屋を使わなくなり、この際、天窓を撤去したいという場合もあります。
天窓を交換するよりは、安価で、確実に雨漏りを止めることができます。
詳しい工事内容は、下の工事の事例記事をご覧ください。
天窓雨漏り 天窓を撤去して屋根とする改修工事【愛知県半田市】
天窓からの雨漏り 天窓を撤去して屋根とする改修工事【愛知県刈谷市】
修理内容や費用についてなにかわからないことがあれば、お気軽にご相談くださいね。
天窓本体の交換が必要な場合は?
まれに、天窓本体の交換が必要な場合もあります。
ケース1)天窓ガラス割れ(修理費用の目安は¥500,000~)
天窓ガラスの割れの場合、天窓本体の交換となります。
以前は10社ほどあった天窓メーカーも、現在は2社(日本ベルックス、LIXIL)となっています。
古い天窓は規格が変わっていますので、部品交換できず、本体の入れ替えとなります。
本体のサイズも変わっているため、屋根の開口部の大きさを調整して、新品に交換することになります。(費用の目安は¥500,000~)
ケース2)天窓の木枠が腐朽した場合(修理費用の目安は¥500,000~)
長い間、雨漏りに気が付かずに、天窓本体の木枠が頻繁に濡れていた場合、雨漏りが発覚したときには、木枠が腐朽していることも!
この場合も、本体の交換が必要となります。(費用の目安は¥500,000~)
このように雨漏りが原因で、本体を交換するとなるとその費用は高額となります。
ケース3)天窓と周辺の屋根材の取り合い部が腐朽した場合(修理費用は応相談)
天窓と周辺の屋根材との間が腐朽することもあります。
天窓のエプロンからの雨漏りに気が付かず、周辺の屋根材が落下しそうになることもあります。
この場合、周辺の屋根材との取り合い部をしっかりと直さなければならないこともあります。
詳しい雨漏りによる腐朽については、下の記事をご覧ください。
天窓からの雨漏り 屋根材が落下しそうでした!早めのの修理が必要です。
とにかく雨漏りに気が付いたら、早めに補修することがお得で、おススメです!
天窓交換についても、わからないことがあればお気軽にご相談ください!
まとめ:雨漏りは内側も修理しよう!天窓の雨漏りは瓦屋、屋根屋に相談しよう!
建物の内側から発生する雨漏りの原因について主な3つを紹介しました。
雨水が確認できなくても、天井材や壁材の染みやカビも雨漏りの症状の一つです。
雨漏りは建物の外側をはじめに修理し、その上で内側も修理することが重要です。
雨漏りを内側から修理する方法について紹介しましたが、外側の雨漏り修理は難しいので業者に依頼しましょう。
天窓の雨漏りの原因とその補修方法をご紹介しました。
屋根の専門家が補修するのであれば、基本的には本体の交換なしで補修可能だと言えます。
瓦屋根に関しては、瓦屋に相談されることをおススメします!(屋根工事店には、瓦屋と板金屋の両方がありますので、ご注意ください。)
天窓は屋根面から飛び出ていて、雨を受ける状態ですので、雨漏りしやすくなっています。
自然と雨漏りが止まることはありませんので、雨漏りに気が付いたら、早めに補修しましょう!(木が腐朽したら、おおごとになりますよ!)
天窓の雨漏りでもっと知りたいことがありましたら、お気軽にお問い合わせください。
愛知県にお住まいの方は、ご相談・補修依頼をお待ちしていま~す!
詳しくは、こちらをご覧ください!
神清からのお願い
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