目次
雨樋のDIYに言えること
雨樋のDIYに言えることとして、いくつかの注意点を紹介しておきます。
- 高所作業による転落リスク
- 雨水がスムーズに流れなくなるリスク
- 現状よりも状態が悪くなるリスク
- 雨漏りリスク
雨樋は屋根の先端についているので、1階でも地面からの高さ3m以上あり高所作業となります。
はしごを掛けて作業することになりますが、バランスを崩して転落するリスクがあることを知っておきましょう。
また、軒樋は一般的には水平ではなく、水が流れるように角度を付けています。
軒樋の修理をした場合、コーキング等の厚みがあると雨水がスムーズに流れなくなる可能性があります。
意外と雨樋のDIYは難易度が高く、現状よりも悪化したり、雨漏りにつながるリスクがあると言えます。
雨樋の詰まりによるオーバーフローは容易なDIY?
雨樋の詰まりによるオーバーフローの修理は、高所作業となり転落の危険が伴うものの作業自体はそこまで難しくはない場合があります。
1階の屋根の軒樋のオーバーフローであれば、DIYでの掃除で解決することもあります。
落ち葉などが屋根に直接落ちるような環境でなければ、詰まっているのは縦樋の落とし口の場合がほとんどです。
縦樋の落とし口の詰まりを掃除しましょう。
上の動画では、素手で掃除していますが、手を樋の断面で切りやすいので手袋をはめて掃除しましょう。
動画の現場の周辺は高い木などはないのですが、細い枝やわらの繊維状のものと土がが詰まっていました。
また、トングやくぎ抜きなどを使うと簡単に細い枝・葉を取り除くことができます。
DIYで雨樋の掃除を行う
DIYでの雨樋掃除の手順について紹介します。
まず、掃除をするのに便利な道具を以下に紹介します。
- ホウキ
- ハンドスコップ
- ちりとり
- 水に強い手袋
- 集めたゴミを入れる袋
- 水を流すための長いホース
雨樋掃除の手順を以下に紹介します。
- ほうきを使用して、軒樋に堆積している落ち葉や土ぼこりなどを集める。
- 手袋をはめて、つまりの原因となるものを手で取り出す。
- 砂ぼこりなどの細かいものはスコップやちりとりを使ってかき出す。
- 縦樋の落とし口の詰まりで指が届く範囲を手で取り出す。
- 縦樋の落とし口の奥に入っているものは、トングやくぎ抜きなどで取り出す。
- 詰まりの解消や雨樋の割れがないかをチェックするため、水を流して確認し、水がきれいに流れれば、雨どい掃除が終了。
雨樋掃除のDIYについてさらに詳しくはこちらの記事で解説しています。
雨樋掃除をDIYする前に「作業の安全確保」ができるか、きちんと確認しよう。
DIYで古い雨樋を外す
DIYで古い雨樋の外し方を紹介します。
雨樋全体を交換する場合と、軒樋だけを交換することも可能ですので、雨樋の劣化状態で判断しましょう。
雨樋全体を交換する場合の手順は以下となります。
- 古い雨樋を金具から外す
- 取り付け金具をバール(釘抜き)で外す
- 金具を抜いた穴をコーキングで塞ぐ
縦樋と軒樋の取合部などはしっかり噛み込んでいるため、外すのに力が必要です。
脚立などで行う場合は、外れたはずみでバランスを崩さないように注意しましょう。
同じ形状の雨樋に交換する場合は、水勾配が再現できるように、取り付け高さの目印を入れておきましょう。
また、木製の鼻隠し(軒樋を取り付けいる下地)は雨樋を外したタイミングで塗装メンテナンスをしておくこともオススメします。
DIYで雨樋の取り付けを行う
軒樋を設置する場合は、屋根に沿って横移動が必要となります。
足場が必要となりますので、2個以上の脚立と足場板を用意しましょう。
- 足場の設置
- 軒樋の金具の取り付け
- 軒樋の取り付け
- 縦樋と金具の取り付け
軒樋の金具は雨水の流れを考えて、縦樋の位置が水下となるように角度を付けて設置してください。
また、縦樋の金具は壁側が水上となるように設置してください。
逆に設置すると壁側に伝い水が流れるようになるので、雨漏りの原因となります。
雨樋の設置方法について詳しくはこちらの記事で解説しています。
雨樋の付け方と外し方を知りたい!必要な材料と道具も紹介します
DIYはホームセンターをうまく使おう
ホームセンターでは主な雨樋を購入することができます。
- 定番丸型、角型の雨樋やその部品はホームセンターで購入可能。
- それぞれ1種類程度なので、既存の雨樋のメーカー・種類やサイズなどを調べておこう。
ホームセンターでは、メインの軒樋・縦樋以外の部品も細かく販売されており、雨樋の部分修理に役立ちます。
「エルボ」や「止まり」・「パッチン」・「堅継手」などの部品がDIY補修用として用意されています。
どんな種類の雨樋がホームセンターで買えるのかについて詳しくはこちらの記事で解説しています。
どんな種類の雨樋がホームセンターで買えるの?注意点なども解説
また、雨樋の修理について詳しくはこちらの記事で解説しています。
専門業者に依頼した方が安くなる場合もある
本記事ではさまざまな雨樋に関するDIYの方法を紹介してきました。
しかし、自分でやることで状況が悪化し、DIYで安くなるどころか、結局は業者に依頼することになり、修理費用がかえって高くなってしまうケースがあります。
上の写真は縦樋のジョイントをDIYで設置しようとして、うまくつなげず放置してしまった事例です。
放置したままだと2階屋根の雨水が縦樋から1階屋根に流れ出すので、屋根からの雨漏りとなり、縦樋だけでなく屋根からの雨漏りも修理が必要となってしまいました。
DIY での修理が困難な場合は、早めに業者へ依頼しましょう。
業者に依頼した際に必要な修理費用ってどれくらい?
業者に依頼した際に必要な雨樋の修理や取り付けの費用を紹介します。
雨樋のメンテナンス内容 | 概要・内容 | 費用 |
---|---|---|
雨樋の掃除・DIY | 1階屋根の雨樋を自分で掃除する。 必ず下からはしご・脚立などを使用してください。※落下に注意してください。 | 0円(自分の時間だけ) |
雨樋の掃除・業者 | 屋根屋さんに掃除を依頼して、雨樋の詰まりを掃除する。 | 2~3万円 |
雨樋の部分修理 | 足場を設置せずに、部分補修する。 | 5~10万円 |
雨樋の塗装 | 外壁・屋根などに併せて、雨樋を塗装する。 | 5~10万円 |
雨樋の部分修理(一面部のみ) | 外壁の1面部分だけについている雨樋を、足場を設置して、交換する。 | 15~20万円 |
雨樋の全体交換 | 住宅の雨樋全体を交換する。足場全面に設置する。 | 25~60万円 |
※足場設置費用を含みません。
雨樋の修理は高所作業となり、転落リスクがありますので、最初から業者に依頼することもありだと思います。
雨樋の修理をどこに頼むべきかについて詳しくはこちらの記事で解説しています。
雨樋掃除の負担軽減には落ち葉よけシート樋カバーがオススメ
雨樋の掃除は、高所作業で落下するリスクを伴い、DIYするにはかなりの労力が必要となります。
周辺の樹木の状態によっては、落ち葉よけシート樋カバーを使用すると掃除の頻度が減少し、金銭的にも労力的にもメリットが大きくなります。
落ち葉よけシート樋カバーとは、網形状の落ち葉よけネットの弱点を改良したものです。
ネットでは大きな落ち葉の侵入を防ぐことはできますが、細かいものや土ぼこりが簡単に侵入してしまうため、意外と掃除の頻度が減少しないようです。
そこで、シート状にすることで細かい繊維状のもの(針葉樹の葉、わら、細い枝等)の侵入頻度を大幅に削減できます。
また、近くに大きな木がない場合は、縦樋の落とし口だけをカバーすることで効果があり、DIYでの設置も可能です。
落ち葉よけシート樋カバーについて詳しくはこちらの記事で解説しています。
落ち葉よけシートをDIYで試しに設置してみました!(雨樋用)
【まとめ】雨樋のDIYは注意が必要です
雨樋のDIYに言えることとして、いくつかの注意点を紹介しました。
- 高所作業による転落リスク
- 雨水がスムーズに流れなくなるリスク
- 現状よりも状態が悪くなるリスク
- 雨漏りリスク
とくに、高所作業となり転落リスクが他のDIY に比べて圧倒的に高いので、十分に注意しましょう。
1階の屋根の軒樋のオーバーフローであれば、DIYでの掃除で解決することもありますので、ここまでにしておきましょう。
雨樋の交換などの修理は難易度が高く、転落リスクがありますので、最初から業者に依頼することも検討してみましょう。
屋根・雨漏りに関してお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
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