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雨樋の交換は自分でやる?業者に頼む?
雨樋交換を自分でやってしまうDIYは、高所作業による転落リスクやスムーズ雨水が流れなくなってしまうリスクがあるため、基本的にはオススメできません。
リスクが少しでも気になる方は、雨樋の交換は業者に依頼することがベストとお考えください。
どうしても予算の都合で、自分でやるという方は少なくとも以下の点に注意してください。
- 2階以上の作業は足場を組むようにする
- 作業は必ず2人以上でする
- 屋根の上には上がらないようにする
- 雨天時は作業しない
雨樋のDIYについて詳しくはこちらの記事で解説しています。
雨樋のDIYはどこまで可能?掃除や補修・付け方までを完全解説
雨樋の交換時期はいつ?
雨樋の交換時期は20~年程度と言われているため、既に25年以上経過している場合は雨樋や金具・つなぎ目などが劣化している可能性があります。
雨樋は建物の立地状況・デザインや雨樋の設置状況の影響を大きく受ける部材です。
日射による熱、紫外線や雨水の滞留・風・雪・寒暖差などの影響により経年劣化が通常より早く進行してしまうケースがあります。
雨樋の留め付け部の木下地への雨の掛かり方によっても、木下地が劣化してしまうこともあります。
年数は目安であり、雨樋の症状で交換時期を判断しましょう。
また、20年以上経過しておらず雨樋の破損が一部である場合や軽度の歪みのみである場合は、雨樋の全部交換の必要はありません。
部分的な交換だけで済む場合があるので、業者に相談してみましょう。
雨樋の交換に必要な材料と道具を紹介します
雨樋を取り付けるために必要ないくつかの材料を紹介します。
- 軒樋
- 縦樋
- 取り付け金具
- 集水器
- エルボ
- 軒継手
- 縦継手
これらは最低限の材料となります。
屋根の形状によっては、他の材料が必要になります。
また、雨樋の種類やサイズもたくさんありますので、交換する前によく調べておきましょう。
雨樋の材料・種類について詳しくはこちらの記事で解説しています。
雨樋を取り付けるために必要ないくつかの道具を紹介します。
- 軒樋、縦樋をカットすることができるノコギリ
- 釘抜き
- 電動ドライバー
- コーキング(シーリング)
- 雨樋同士を留め付ける専用接着剤
- 脚立やはしご、足場板
- 手袋
これ以外にも道具が必要となる場合もありますので、最低限とお考えください。
雨樋を外す方法を知っておこう
古い雨樋の外し方を紹介します。
- 古い雨樋を金具から外す
- 取り付け金具をバール(釘抜き)で外す
- 金具を抜いた穴をコーキングで塞ぐ
まず、古い軒樋を金具から外します。
金具にはめこんであるだけなので、手で外すことができます。
集水器にも軒樋がはめこんであるので、集水器部分も軒樋を外します。(この部分がきつい場合もありますが、手で大丈夫です。)
これで、軒樋はフリーとなります。
縦樋もでんでん(壁への取り付け金具)から取り外します。
次に、取り付け金具を釘抜きで外します。
最後に、金具を抜いた穴から雨水が浸入するおそれがあるので、コーキングでふさいでおきましょう。
雨樋を付ける方法を知っておこう
雨樋を付ける方法を紹介します。
- 足場の設置
- 軒樋の金具の取り付け
- 軒樋の取り付け
- 縦樋と金具の取り付け
それぞれを簡単に解説します。
①足場の設置
2階以上の雨樋を設置する場合、必ず足場業者に依頼してしっかりと安全な足場を設置してください。
1階屋根に雨樋を取り付ける場合、簡易的な足場で済ますには、脚立を並べ、その間に歩み板を通すことで作業できるケースもあります。
雨樋は屋根に沿って横方向に移動して作業するため、はしごではなく、このような歩くための板が必要となります。
②軒樋の金具の取り付け
軒樋の金具とは、軒樋をはめこむための金具のことで、はじめに設置します。
軒樋の金具の取付位置(高低差)によって、軒樋に入った雨水の流れが変わります。
集水器にむかって軒樋の端からスムーズに雨水が流れるように金具の位置を設定する必要があります。
また、集水器の部分を下げ過ぎてしまうと屋根材から流れる雨水を軒樋が受けることができなくなることにも注意しましょう。
たこ糸を使って、金具の位置が一定の傾きとなるように設置することがポイントとなります。
③軒樋の取り付け
軒樋の金具の留め付けが終わったら、軒樋を金具に取り付けます。
軒樋は、金具にはまりこむような形状となっていますので、はめこんで設置します。
屋根の長さに合わせて、ノコギリで軒樋の切断します。
軒樋の長さが足りない場合は、軒継手で軒樋をつなぎます。
軒樋と軒継手の間は雨樋専用接着剤を水漏れしないようにたっぷりと塗り、固定してください。
縦樋と連結する位置には、軒樋に穴を開け、集水器をはめこみましょう。
④縦樋と金具の取り付け
軒樋を取り付けた後は、集水器に縦樋を取り付けます。
集水器の下にL字をしたエルボを取り付けて、壁際の方へ縦樋を導きます。
縦樋の長さが足りない場合は、縦継手を入れてジョイントします。
縦樋は壁に留め付けた、でんでん(壁への取り付け金具)にはめ込んで固定します。
雨樋の付け方と外し方について詳しくはこちらの記事で解説しています。
雨樋の付け方と外し方を知りたい!必要な材料と道具も紹介します
知っておきたい雨樋掃除の方法
DIYでの雨樋掃除の方法について紹介します。
掃除をするのに便利な道具を以下に紹介します。
- ホウキ
- ハンドスコップ
- ちりとり
- 水に強い手袋
- 集めたゴミを入れる袋
- 水を流すための長いホース
雨樋は集水器のところでカットしているので、そこの部分を素手で触ると指を切りやすいです。
必ず手袋をはめて掃除してください。
雨樋掃除の手順は以下を参考にしてください。
- ほうきを使用して、軒樋に堆積している落ち葉や土ぼこりなどを集める。
- 手袋をはめて、つまりの原因となるものを手で取り出す。
- 砂ぼこりなどの細かいものはスコップやちりとりを使ってかき出す。
- 縦樋の落とし口の詰まりで指が届く範囲を手で取り出す。
- 縦樋の落とし口の奥に入っているものは、トングやくぎ抜きなどで取り出す。
- 詰まりの解消や雨樋の割れがないかをチェックするため、水を流して確認し、水がきれいに流れれば、雨どい掃除が終了。
業者に依頼した方が安い場合もある
自分でやることで状況が悪化し、DIYで安くなるどころか、結局は業者に依頼することになり、修理費用がかえって高くなってしまうケースがあります。
2階雨樋からのはい樋が外れたので、直さずにはい樋をベランダに片付けてしまった事例です。
放置したままだと2階屋根の雨水が縦樋から1階屋根に流れ出すので、屋根からの雨漏りとなり、はい樋だけでなく屋根からの雨漏りも修理が必要となってしまいました。
瓦をめくって、雨漏り修理して、はい樋を復旧しました。
DIY での修理が困難な場合は、早めに業者へ依頼しましょう。
雨樋の交換で火災保険を使う方法とは?
雨樋の交換で火災保険を使うためには、以下の5つの条件があります。
- 風災・雪災
- 修理が必要になって3年以内
- 修理費用が20万円以上
- 必要書類を集めて提出
- 自分で申請
それぞれについて簡単に解説します。
①風災・雪災
火災保険では、火災による被害の補てんだけでなく、契約内容や特約によって、自然災害などのかなり広い範囲の被害を補てんするようになっています。
雨樋の交換で火災保険を使う場合には、風災・雪災として認められる必要があります。
具体的には、台風で雨樋が飛散したり、大雪による落雪で雨樋が変形したりした場合に火災保険の補償を受けることができます。
一方で、経年劣化による雨樋の変形などは火災保険の対象外となります。
②修理が必要になって3年以内
火災保険の申請は、修理が必要な状態となってから3年以内にするという条件があります。それを過ぎると認められません。
台風や大雪などの自然災害にあった場合は、後日、雨樋の点検をしておきましょう。
③修理費用が20万円以上
多くの火災保険は、20万円未満は適用外となっており、修理費用が20万円以上にならないと火災保険を使用できないことがあります。(中には10万円未満適用外など、保険内容によってことなりますので、ご確認ください。)
これについては、保険屋さんに連絡するときに、自宅の火災保険の内容を確認しておきましょう。
④必要書類を集めて提出
火災保険に必要な書類は3つあります。
- 保険金請求書
- 修理見積書
- 調査報告書(被災した場所の写真)
保険金請求書は、保険会社に被害を連絡すると送付されます。
修理見積書と調査報告書(被災した場所の写真)は、雨樋修理業者が用意してくれます。
そのため、火災保険の使用に慣れた業者に依頼すると、申請の手順を教えてくれるため、スムーズに進みます。
⑤自分で申請
申請手続きは自分自身が行う必要があり、業者に代行させることはできません。
申請代行と言って、本人の代わりに申請を代行してくれる(あくまで申請者は本人)方法がありますが、虚偽の申請をされたり、手数料を30%も取られるなど、トラブルに発展するケースもあります。
保険会社もしっかり対応してくれますので、心配せずに自分で申請しましょう。
雨樋修理で火災保険を使う方法について詳しくはこちらの記事で解説しています。
メンテナンスを依頼したいときに優良業者を探す方法
雨樋のメンテナンスを依頼する業者を探す方法を紹介します。
- 地元・業界の雑誌
- インターネットのサイト
- 知人の紹介
それぞれ簡単に解説します。
①地元・業界の雑誌
地元の雑誌や住宅メンテナンスなどの業界雑誌で紹介されている業者を探すと優良な業者の可能性があります。
広告料を払って掲載されている場合も多いですが、地元を意識しながら広告宣伝費を使える業者であるため、比較的しっかりした業者と思われます。
②インターネットのサイト
インターネットで「地域名 雨樋修理」などで検索すると地元の優良な業者を探せる可能性があります。
ただし、集客してマージンをとるweb会社のサイトが表示される場合も多いので、会社概要などで地元の業者かどうか確認しましょう。
地元の業者であれば、webにも力を入れている優良な業者の可能性が高いです。
③知人の紹介
昔からある方法ですが、知人から優良な業者を紹介してもらう方法があります。
知人からどのような業者か聞くことができます。
ただ、知人も素人なので、営業マンの人柄などの情報は得ることができますが、会社に関しては、webでホームページを検索して確認されることをオススメします。
【まとめ】雨樋の交換方法を理解して安全に作業しよう
雨樋交換を自分でやってしまうDIYは、高所作業による転落リスクやスムーズ雨水が流れなくなってしまうリスクがあるため、基本的にはオススメできません。
リスクが少しでも気になる方は、雨樋の交換は業者に依頼することがベストとお考えください。
どうしても予算の都合で、自分でやるという方は少なくとも以下の点に注意してください。
- 2階以上の作業は足場を組むようにする
- 作業は必ず2人以上でする
- 屋根の上には上がらないようにする
- 雨天時は作業しない
雨樋の外し方、取り付け方、掃除方法を紹介しましたので、理解して安全に作業しましょう。
屋根・雨漏りに関してお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
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