目次
雨樋の不具合は塗装では解決しない
雨樋の破損や歪みなどの不具合の解決策として、塗装を行うことは適切ではありません。
雨樋の塗装は塗料を塗るだけなのできれいにはなりますが、塗り薬ではないので雨樋は治りません。
雨樋が破損している場合は交換が必要です。
雨樋に歪みがある場合は取り付け金具の調整が必要です。
他の不具合もそれに応じた補修が必要となります。
雨樋の修理に必要な費用や期間について詳しくはこちらの記事で解説しています。
雨樋の塗装で期待できる2つの効果
雨樋を塗装することで期待できる2つの効果を紹介します。
- 美観の向上
- 耐久性の向上
それぞれについて次の章から詳しく解説していきます。
【雨樋の塗装で期待できる効果】①美観の向上
雨樋を塗装することで美観は向上します。
雨樋は時間が経つとどうしても紫外線で色あせしたり、傷ができたりしてしまいます。
塗装をすることできれいな状態となり、表面は新品のようによみがえります。
その後、グレードにもよりますが塗装は8~10年程度で剥がれたり退色したりしてしまいます。
外壁塗装を行うときに併せて雨樋の塗装を行わないと雨樋の劣化が目立ってしまいます。
【雨樋の塗装で期待できる効果】②耐久性の向上
雨樋の塗装は雨樋の劣化を少し遅らせる効果があり、耐久性の向上が見込めます。
雨樋の多くで使用されている塩化ビニール樹脂は紫外線によって劣化し割れやすくなります。
塩化ビニール樹脂の雨樋を塗装することで紫外線による劣化が軽減されます。
また、鋼板製の雨樋は経年でさびが発生します。
鋼板製の雨樋を塗装することで、さびの発生を遅らせることにつながります。
雨樋の塗装の手順
雨樋の塗装の手順について紹介します。
- 下地処理(ケレン)
- 下塗り
- 上塗り
それぞれについて簡単に解説します。
①下地処理(ケレン)
下地処理として表面の汚れを落とすため、高圧洗浄を行います。
鋼板製の雨樋はケレンをしてさびを落とします。
②下塗り
下地処理が終わると下塗りを行います。
雨樋と塗料の密着性を高めるもので、塗料のはがれを防ぐものです。
雨樋の材料によって、塩化ビニール樹脂にはプライマー、鋼板製にはサビ止めを塗ります。
③上塗り
下塗りを乾燥させて、最後に上塗りを行います。
ムラができないように2回に塗りをして、きれいに仕上げます。
雨樋を塗装してもらうときの注意点
雨樋を塗装してもらうときの注意点を紹介します。
- 下地処理を必ず行ってもらう
- 塗装は2回塗ってもらう
- 高級な塗装はやめておく
- 外観(屋根、壁、サッシ等)のどれかの色に合わせる
- 雨樋の内側は塗らない
- 外壁塗装を行うときのタイミングにあわせる
- 雨樋から水漏れしている場合は先に雨樋を直してから塗装する
雨樋の内側は水が流れるところで、詰まりなどが発生しやすいため内側の塗装はやめておきましょう。
また、雨樋から水漏れは塗装しても直らないため、塗装する前に屋根屋さんに直してもらっておきましょう。
水漏れを直すために部品を交換することもありますので、順番が逆だと色が合わなくなってしまいます。
外壁に比べて雨樋は劣化しやすい場所であるため、高級な塗料を使用しても費用対効果は少ないのであまりオススメしていません。
雨樋は塗装すべき?交換すべき?
ある程度、年数が経過した雨樋を塗装すべきか交換すべきか悩む方もいらっしゃると思います。
基本的には塗装と交換は別ものとお考えください。
雨樋で不具合が発生している場合は、交換などの修理が必要です。
雨樋に不具合が発生していない場合は、交換する必要はありません。
雨樋の塗装は外壁塗装に併せて行うものです。
外壁塗装時に雨樋の不具合がなければ、雨樋の塗装を行いましょう。
費用面を比較すると、雨樋塗装は800~1,000円/m、雨樋交換は3,500~4,500円/mと大きな違いがあります。
また、雨樋塗装は塗装屋さん、雨樋交換は屋根屋さんと業者も変わりますのでご注意ください。
雨樋の交換について詳しくはこちらの記事で解説しています。
雨樋の塗装はどんな色を選ぶべき?
雨樋の色選びは大きく分類すると2つになります。
- 外観に調和するようにする
- アクセントにする
それぞれについて簡単に紹介します。
外観に調和するようにする
外壁塗装を既存と同じ色とする場合、雨樋も既存と同じ色にすることで違和感なく調和します。
外壁など色の色を変更する場合は、屋根、外壁、サッシ、ドア、鼻隠し(雨樋の取り付け金具を取り付けいる板)などの色の中から選ぶと外観に調和します。
アクセントにする
外観を目立つようにしたい場合は、雨樋の色を外観の色と違う色にすることでアクセントになります。
雨樋の色が外観を大きく変えますので効果的ですが、その色の印象は人によって異なります。
関係者でよく相談されて選ぶことをオススメします。
雨樋はゴミや枯葉の詰まりにも注意しよう
雨樋は紫外線による劣化や強風や雪による破損だけでなく、ゴミや枯れ葉の詰まりが起こることで排水機能が低下してしまいます。
雨樋を長持ちさせるためには、定期的な掃除が重要です。
建物の近くに竹林があり、落ち葉が屋根に多く落ちる建物の雨樋の落ち葉を掃除した動画をご覧ください。
雨樋の掃除は高所作業となるため、業者に依頼することをオススメします。
また、雨樋の落ち葉詰まりを予防する商品として、「落ち葉よけシート」があります。
「落ち葉よけシート」を設置すれば、定期的にしなければならない雨樋掃除のストレスから解放され、業者に依頼する際の雨樋掃除の費用の節約につながります。
「落ち葉よけシート」について詳しくはこちらの記事で解説しています。
雨樋の詰まりは本当に防げる?落ち葉よけシートをDIYで試しに設置してみました!
【まとめ】雨樋の塗装は美観と耐久性の向上に効果あり
雨樋の塗装は美観と耐久性の向上に効果があります。
雨樋の塗装は外壁塗装に併せて行いましょう。
一方で、雨樋の破損や歪みなどの不具合の解決策として、塗装を行うことは適切ではありません。
雨樋の塗装は塗り薬ではないので雨樋の不具合は治りません。
雨樋の外れ、水漏れ、オーバーフロー等は塗装ではなく、雨樋の修理・交換等を行いましょう。
屋根・雨漏りに関してお悩みの方はお気軽にご相談ください。
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