目次
ベランダは外壁塗装と床の防水工事が必要です
ベランダのメンテナンスは、外壁塗装が必要な部分と防水工事(防水塗装)が必要な部分が混在しています。
ベランダの中では、天井、外壁、手すりなどは塗装工事となります。
防水工事が必要な部分は床となります。
同じ塗布する作業となりますが、塗装工事と防水工事では専門性が異なりますので、それぞれに適した作業者が必要です。
ベランダの外壁塗装の種類
ベランダの外壁塗装の種類を紹介します。
塗料の種類 | 塗料代(材工共) | 注意点 |
---|---|---|
ウレタン塗料 | 1,400~2,500円/㎡ | |
シリコン塗料 | 1,800~2,800円/㎡ | |
ラジカル塗料 | 2,200~3,000円/㎡ | |
フッ素塗料 | 3,000~5,000円/㎡ | |
複層弾性(シリコン塗料仕上げ) | 5,300~6,300円/㎡ | サイディングには使えない |
ベランダの外壁塗装の注意点としては、外壁が原因で雨漏りしている場合は外壁塗装では直りません。
ベランダの外壁塗装は美観と表面の撥水性を回復させる目的とお考えください。
ベランダの床の防水工事の種類
ベランダの床の防水工事の種類を紹介します。
主に3つの防水工事があります。
- ウレタン防水
- FRP防水
- シート防水
防水の種類 | 特徴 | 費用相場 |
---|---|---|
ウレタン防水 | ・ウレタン樹脂という液体の防水材を塗布し乾燥させて防水層を作る防水工事 ・既存防水層の上に付帯設備が設置されている複雑な形状にも防水層を作ることが容易 | 6,000~8,000円/㎡ |
FRP防水 | ・液体のポリエステル樹脂に硬化剤を加えて、ガラス繊維などで補強・一体化した塗膜防水 ・耐衝撃性・耐摩耗性に優れて軽量である | 6,500~8,500円/㎡ |
シート防水 | ・塩ビシート防水とは塩化ビニル樹脂でできたシート状の防水材1枚で防水層を作る工法 ・付帯設備があり、施工場所の形状が複雑な場所への施工は困難 | 6,000~8,000円/㎡ |
ベランダの防水工事は、ベランダにある付帯設備の配置や防水層の劣化状況を考慮して、実施する防水工事の種類を選びましょう。
ベランダの防水工事の費用について詳しくはこちらの記事で解説しています。
ベランダの防水塗装の種類
ベランダの防水工事の中で、塗装として取り扱う種類としてウレタン防水とFRP防水について詳しく解説します。
①ウレタン防水
ウレタンとは、固まるとゴム弾性となる特殊な塗料で、下地の動きに追随できます。
ウレタン防水は液状の防水材料を塗布して硬化させ重ね塗りする工法なので、継ぎ目のない連続した防水層を形成することができます。
複雑な形状や架台や立上りなので立体形状でも、連続塗膜となり容易に防水工事が可能となります。
他の防水塗料の上からでも重ね塗りでき、ベランダ以外にも屋上、廊下、階段などに広く使われています。
ウレタンの耐用年数は、FRPと同様に10〜13年程度です。
②FRP防水
FRPとは、繊維強化プラスチックの略称で、表面がガラスのような仕上がりになる防水塗料です。
ガラス繊維を補強材として液体の不飽和ポリエステル樹脂を塗り重ねて継ぎ目のない防水層を形成します。
FRPは、軽量かつ強靭で耐熱性・耐候性にも優れており、サビたり腐ったりすることがありません。
また、水を貯めておく浴槽、プール、貯水槽やマリンボートの船体にも使われており、水が溜まる場所の防水にも適しています。
ベランダ以外にもRC造・木造の屋上防水などにも使われています。
FRPは紫外線劣化するため、耐用年数は10〜13年程度です。
外壁塗装と床面の防水工事は同時にするべき?
外壁と床面は、常時雨や紫外線にさらされており、同時に劣化が進行していきます。
外壁塗装と床面の防水工事(防水塗装)は、耐用年数が近くメンテナンスの時期が合わせやすいため、同時にすることが一般的です。
同時に行うことで、足場設置費用を軽減することができるからです。
外壁塗装と防水塗装の耐用年数を紹介します。
工事内容 | 種類 | 耐用年数 |
---|---|---|
外壁塗装 | ウレタン塗装 | 8~10年 |
外壁塗装 | シリコン塗装 | 10~12年 |
外壁塗装 | フッ素塗装 | 15~20年 |
防水工事 | ウレタン防水 | 10~13年 |
防水工事 | FRP防水 | 10~13年 |
例えば、外壁塗装で人気のシリコン塗装、ベランダの床面でよく使用されるウレタン防水であれば、メンテナンスサイクルが同じになるので考えやすいです。
外壁塗装とバルコニーの防水工事の時期について詳しくはこちらの記事で解説しています。
外壁塗装とバルコニーの防水工事を同時にするべき3つの理由を解説
外壁塗装のタイミングでコーキング材も確認しよう
外壁材同士のつなぎ目やサッシまわりの隙間などからの雨水浸入を防ぐためのシール材として機能しているコーキング材の寿命は5~10年程度です。
外壁塗装のタイミングでコーキング材のメンテナンスも行っておくべきです。
雨漏り防止を優先するなら、外壁塗装よりもコーキングの打ち直しが効果的です。
コーキングの劣化具合は日当たりに大きく左右されるため、南・東・西面をとくに確認しておきましょう。
外壁防水のためのコーキングの重要性について詳しくはこちらの記事で解説しています。
外壁塗装と床面の防水工事には注意が必要です
外壁塗装と防水工事はどちらも専門性の高い作業で、必ずしも同じ会社で同時に発注できないことがあります。
外壁塗装と防水工事のどちらも専門としている業者であれば、同時に発注することも可能です。
そうでなければ別々の業者に依頼するか、外壁塗装の専門業者から下請け業者へ発注することになります。
別々の業者に依頼することは手間がかかるため、外壁塗装の専門業者にまとめて発注することも検討しましょう。
床面の防水機能を長持ちさせるポイント
ベランダで受けた雨水は、排水ドレンと呼ばれる排水溝に集まって縦樋へ排水されます。
排水溝が詰まっていると、雨水がベランダで溜まってしまい防水層の劣化が加速してしまいます。
排水溝をこまめに掃除することが長持ちさせるポイントです。
ベランダに飛んできた落ち葉やビニール袋・土埃などを掃除するように心かけましょう。
ベランダの床の敷物は効果がある?
ベランダの床面の防水機能を長持ちさせるには、敷物は有効な対策です。
ベランダ防水を長持ちさせるには、防水層にダメージを与えたり防水機能を低下させたりする紫外線に対する対策が効果的で、敷物は有効に紫外線をカットすることができます。
その他にも見た目がおしゃれになったり、滑り止めになったりとメリットが多いです。
その一方で気をつけておかないとゴミが溜まって排水溝が詰まってしまったり、敷物の下の雨水が乾きにくくなったりといったデメリットもありますので、総合的に敷物の設置を検討してください。
ベランダの敷物のデメリットについて詳しくはこちらの記事で解説しています。
ベランダに敷物を使用するデメリット5選とは?メリットも解説します
【まとめ】ベランダからの雨漏りにしっかり備えよう
ベランダのメンテナンスは、外壁塗装が必要な部分と防水工事(防水塗装)が必要な部分が混在しています。
ベランダの外壁塗装の注意点としては、外壁が原因で雨漏りしている場合は外壁塗装では直りません。
ベランダの外壁塗装は美観と表面の撥水性を回復させる目的とお考えください。
外壁と床面は、常時雨や紫外線にさらされており、同時に劣化が進行していきます。
外壁塗装と床面の防水工事(防水塗装)は、耐用年数が近くメンテナンスの時期が合わせやすいため、同時にすることで足場費用を軽減できます。
ベランダの防水層を長持ちさせるためには、排水溝をこまめに掃除することや敷物を設置することが有効です。
雨漏りに関してお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
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