目次
- 屋根の修理費用はなぜ高い?
- 屋根の修理に助成金や補助金を活用すれば安くなる?
- 屋根の修理に使える助成金や補助金の条件とは
- 屋根の修理で助成金や補助金を受け取れる条件【耐風改修】
- 屋根の修理で助成金や補助金を受け取れる条件【耐震リフォーム】
- 屋根の修理で助成金や補助金を受け取れる条件【省エネリフォーム】
- 屋根の修理でどのくらい補助されるの?例:【耐風診断・改修の助成金】
- 耐震・省エネ目的の屋根の修理の助成金はどのくらい?例:【長期優良住宅化リフォーム推進事業】
- 助成金の活用以外に屋根の修理を安くするには?
- 「助成金」と「補助金」はどう違う?
- 信頼できる業者の特徴5つ
- 【まとめ】助成金のほかにも、安心して屋根の修理を進めるには業者選びも大切!
屋根の修理費用はなぜ高い?
屋根の修理費用が高い理由を紹介します。
屋根の修理にかかる費用が高いのは、以下の理由が挙げられます。
- 屋根材が高い
- 人件費が高い
- 足場代が高い
屋根材が高い
最近の燃料・資源・運賃の高騰で、屋根材の材料費が高騰しているようです。
そのため、金属製・セメント製・シングル・瓦など全ての屋根材がコロナ前に比べて値上げされています。
人件費が高い
屋根に登れる腕の良い職人さんが高齢になってきており、職人さんの確保が難しくなっています。
特に、瓦を施工できる職人さんは貴重な存在となっており、屋根修理に関して人件費は高くなっていく傾向です。
足場代が高い
安全対策として、ちょっとした屋根修理でも足場が必要となってきています。
足場代は屋根修理費用に含まれますので、足場代によって屋根の修理費用は上がってしまいます。
足場が必要な理由や足場代の費用相場について詳しくはこちらの記事で解説しています。
屋根修理に足場が必要な3つの理由とは?費用相場や注意点も紹介
屋根の修理に助成金や補助金を活用すれば安くなる?
屋根の修理には、助成金や補助金が使える可能性があります。
補助金や助成金の制度は、国や自治体が推奨する高性能、安全性の高い住宅・屋根を普及させる目的で、工事費の一部を支給するものです。
そのため、屋根全体をグレードの高いものに交換することが求められています。
部分的な修理で済む場合でも屋根全体の交換となるため、屋根の修理内容によっては、補助金を活用することで総額は高くなってしまいます。
一方で、屋根全体の修理を考えている方にとっては、その工事費の一部を補助してもらえるので、自己負担は安くなります。
屋根の修理において、「耐風改修」「耐震リフォーム」「省エネリフォーム」に該当する場合は、補助金を活用できる可能性があります。
それぞれの補助金には活用できる条件が設定されています。
各条件については、次の章から詳しく解説していきます。
屋根の修理に使える助成金や補助金の条件とは
屋根の修理に使える助成金や補助金の条件を紹介します。
屋根の修理において助成金や補助金を活用するためには、以下の条件に当てはまる必要があります。
- 「耐風改修」であること
- 「耐震リフォーム」であること
- 「省エネリフォーム」であること
ただし、地域や自治体によって上記補助金が設定されていない場合もあります。
とくに、「耐風改修」に関しては巨大台風の被害が発生しにくい地域では、自治体が必要性を感じずに予算化されていないようです。
それぞれについては、次の章から詳しく解説していきます。
屋根の修理で助成金や補助金を受け取れる条件【耐風改修】
屋根の修理に助成金や補助金を受け取れる条件のひとつ【耐風改修工事】について紹介します。
耐風改修工事とは、耐風性能が十分ではない古い工法で施工された瓦屋根に対して、脱落・飛散の危険性を解消するために、瓦屋根全体を現在の工法で改修する工事のことです。
瓦屋根の専門家(かわらぶき技能士・瓦屋根工事技師・瓦屋根診断技師の有資格者)に瓦屋根の耐風診断をしてもらう補助金があります。
さらに、診断結果で脱落のおそれのある瓦屋根を改修工事する時にも一部を負担してもらえる補助金があります。
注意点としては、古い工法の瓦屋根に対して、屋根全体を改修しなければならないため、部分修理は対象外です。
耐風改修工事の参考記事を紹介します。
政府広報オンライン|「あなたの家の瓦は大丈夫?新築住宅の瓦屋根の強風対策が義務化!
屋根の修理で助成金や補助金を受け取れる条件【耐震リフォーム】
屋根の修理で補助金を受け取れる共通の条件のひとつ【耐震リフォーム】について紹介します。
以下の条件に該当する場合は、【耐震リフォーム】として助成金や補助金を受け取れる可能性があります。
- 新しい耐震基準が定められた昭和56年5月31日より前に着工している建物
- 地上3階建て以下かつ木造部分が2階以下の住宅
- 建物の耐震診断を受けて判定値が1.0未満であること
- 工事後の耐震診断判定値が1.0以上になること
耐震リフォームは屋根修理だけの補助金ではなく、建物全体の耐震性を高めるための補助金であるため、耐震リフォームとしては大掛かりであり、総額は高くなります。
屋根を軽量化リフォームするだけでは、耐震診断判定値1.0以上をクリアすることはできない場合がほとんどです。
建物の耐震化を検討している方は各自治体にご相談ください。
屋根の修理で助成金や補助金を受け取れる条件【省エネリフォーム】
屋根の修理で助成金や補助金を受け取れる共通の条件のひとつ【省エネリフォーム】ついて紹介します。
以下の条件に該当する場合は、【省エネリフォーム】として助成金や補助金を受け取れる可能性があります。
- 太陽光発電パネルの設置
- 天窓や屋根の断熱・遮熱改修工事
- LED照明の設置
- 屋根裏などに吹き付られたアスベストの除去
- 屋根裏に断熱材を使用する断熱改修
- 断熱・遮熱塗料での屋根塗装
ごく限られた地域だけで、断熱・遮熱塗料での屋根塗装に対して、環境負荷低減に一役買うと考えられて、補助金や助成金の対象になっています。
アスベストを含んだ屋根材の除去は助成金・補助金が設定されていません。
直接、屋根の修理に対して当てはまる条件はありませんが、上記条件の工事も検討している場合には、併せて屋根修理を行うことで足場代を1回分削減することは可能です。
屋根の修理で助成金や補助金を受け取れる条件について詳しくはこちらの記事で解説しています。
屋根修理で使える補助金や助成金は?工事前に内容や条件を確認しよう
屋根の修理でどのくらい補助されるの?例:【耐風診断・改修の助成金】
耐風診断・改修の助成金でどのくらい補助されるのか、費用の補助率や補助対象限度額を紹介します。
古い工法の瓦屋根を葺き替える工事は防災性の向上として、費用の一部が国の制度により補助されます。
具体的には、瓦工事業者が瓦屋根の耐風性能診断を実施したり、脱落の危険がある瓦屋根を葺き替えたりする際に、必要な費用の一部を支援する制度です。
耐風診断
かわらぶき技能士や瓦屋根工事技士、瓦屋根診断技士等の瓦工事業者に、屋根の耐風性能が十分であるかどうかを診断してもらう際にかかる費用の一部が補助されます。
瓦屋根の耐風診断の補助率は【民間が実施の場合:国と地方で3分の2】です。
補助対象限度額は【31,500円/棟】となっています。
具体例:31,500円の診断費の場合、実際の負担金10,500円、補助金21,000円となります。
耐風改修
現在の基準に適合しない瓦屋根を耐風性のある屋根に葺き替える際にかかる費用の一部が補助されます。
屋根の耐風改修の補助対象率は【工事費の23%】です。
補助対象限度額は【240万円/棟】となっています。
具体例:240万円の屋根葺き替え費用に対して、実際の負担金184.8万円、補助金55.2万円となります。
耐震・省エネ目的の屋根の修理の助成金はどのくらい?例:【長期優良住宅化リフォーム推進事業】
住宅の省エネや耐震等の性能向上を目的としたリフォーム工事とともに、ガイドライン工法で示す取付方法で屋根の葺き替え工事を行うと費用の一部が補助されます。
既存住宅の長寿命化や省エネ化等の性能向上リフォームを行った上で、瓦屋根の葺き替え工事を行う必要があります。
補助率は【3分の1】です。
補助金限度額は【100万円/戸】です。
実際には、屋根の修理の補助金としては活用しにくいので、ご注意ください。
助成金の活用以外に屋根の修理を安くするには?
助成金や補助金の活用以外に屋根の修理を安くする方法について紹介します。
- 相見積もり
- 適切な工事内容での契約
- 定期的なメンテナンス
相見積もり
相見積もりとは複数の業者から見積もりを取り、費用や工事内容を比較することです。
相見積もりを通じて、相性の良い業者を選択できます。
費用の総額比較だけでなく、現状の認識と改善方法を比較することで、オーバースペックを避けて、本当に必要な屋根修理を行うことで安くすることができます。
適切な工事内容で契約する
不具合の状況によっては部分修理で解決可能な場合が多く、必ずしも大規模な修理工事が必要ではないケースもあります。
不具合に対する見立ては、業者によって大きく異なります。
部分修理できるという業者や屋根全体の葺き替え工事・カバー工法工事が必要だと言う業者もいます。
不要不急の工事を行わなわず、適切な工事内容で契約することが費用を抑えることにつながります。
定期的なメンテナンスで屋根の寿命を伸ばす
定期的なメンテナンスを行うことで屋根材の寿命を延ばすと、将来の修理費用を抑えることができます。
メンテナンスは5年に一度の点検と清掃が一般的です。
屋根の修理を安くするポイントについて詳しくはこちらの記事で解説しています。
屋根修理を安い費用でするために必要なことは?屋根屋が徹底解説
「助成金」と「補助金」はどう違う?
「助成金」と「補助金」の違いについて紹介します。
助成金と補助金も国や各自治体といった公的な機関から支給されるものですが、受給までのハードルの高さが異なります。
助成金は要件を満たせば受給できる可能性が高いですが、補助金は採択件数や金額が事前に決まっているため、必ず受給できるとは限らないです。
助成金と補助金の違いについて表で示します。
項目 | 助成金 | 補助金 |
---|---|---|
支給元 | 公的機関(国・自治体など) | 公的機関(国・自治体など) |
受給のハードル | 要件を満たせば受給できる可能性が高い | 採択件数や金額が限定されており、必ず受給できるわけではない |
選考の形式 | 要件を満たせば基本的に支給 | コンペ形式などの選考があり、競争が発生する場合がある |
財源 | 主に保険料や特定の基金 | 税金が財源であり、予算に限りがある |
特徴 | 比較的受給条件が明確で手続きが進めやすい | 競争率が高い場合があり、申請書類の質が重要 |
助成金と補助金の違いについて詳しくはこちらの記事で解説しています。
信頼できる業者の特徴5つ
信頼できる優良業者の特徴について5つ紹介します。
- 丁寧に説明してくれる
- しっかりとした見積書を出してくれる
- 修理費用は相場内
- 近所へ配慮を欠かさない
- アフターフォローが充実
優良業者は丁寧にわかりやすく説明してくれる場合が多いです。
屋根は用語も独特であり、なかなか理解することが難しいです。
現場調査などのやり取りをする際に、自分に合う業者を選ぶことをおすすめします。
また、相見積もりでは最安値の業者を選ぶだけではなく、修理費用が相場内である業者を選ぶことも有効です。
屋根修理では、その後、長期間に渡り健全であることも重要なポイントとなるからです。
優良業者の特徴について詳しくはこちらの記事で解説しています。
どんな屋根修理業者に頼めば良いの?優良業者の5つの特徴を解説!
【まとめ】助成金のほかにも、安心して屋根の修理を進めるには業者選びも大切!
屋根の修理には、助成金や補助金が使える可能性があります。
屋根全体の修理を考えている方にとっては、その工事費の一部を補助してもらえるので、自己負担は安くなります。
部分的な修理で済む場合でも屋根全体の交換となるため、屋根の修理内容によっては、補助金を活用することで総額は高くなってしまいますのでご注意ください。
屋根の修理をお考えの方は、各自治体のホームページなどで情報をチェックしつつ、信頼できる業者に相談してみましょう。
助成金・補助金がなくても、自分の考えに近い内容で、安心して屋根修理を依頼できる業者を選ぶことが大切であり、損をしないコツです。
神清からのお願い
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