目次
100万円以上必要な可能性のある屋根修理工事の種類
100万円以上必要な可能性のある屋根修理工事の種類を紹介します。
- 屋根葺き替え工事
- カバー工法
- 瓦の葺き直し
それぞれの工事の内容や費用の相場を簡単に解説します。
①屋根葺き替え工事
屋根葺き替え工事は既存の屋根材を撤去して、その下の屋根下地・防水シートを補修して、新しい屋根材で葺き替える工事となります。
屋根修理の中でもっとも費用がかかる工事となりますが、工事後の屋根は新築時に近い状態となるため、その後、30年以上の使用が可能となります。
屋根葺き替え工事の費用は、屋根の大きさ・種類、立地などによって大きく異なります。
費用相場の目安として、葺き替えしやすい立地とした場合、約100㎡の屋根面積の時の屋根葺き替え工事費用は100~240万円程度とお考えください。
屋根葺き替え工事の費用について詳しくはこちらの記事で解説しています。
屋根葺き替え工事の相場を知っておこう!リアルな金額を屋根屋が紹介
②カバー工法
カバー工法は既存の屋根材を撤去することなく、その上に新しい屋根材でカバーする工事となります。
カバー工法の多くはスレート屋根の上に防水シートを貼り、新しい屋根材をスレート屋根を貫通して、その下の既存の屋根下地に留め付けるというものです。
既存の屋根材の撤去・処分する費用を削減できるので、その分安価となり、約100㎡の屋根面積のカバー工法工事費用は85~210万円程度とお考えください。
ただし、屋根葺き替え工事のように、屋根下地から修理することはできないので、長期間の使用は困難です。
屋根のカバー工法のメリットデメリットについて詳しくはこちらの記事で解説しています。
屋根修理でカバー工法を行うメリットやデメリットは?注意点も解説!
③瓦の葺き直し
瓦の葺き直しは既存の瓦を一度撤去して、その下の屋根下地・防水シート等を補修し、既存の瓦を全数留め付けて復旧する工事となります。
瓦は耐久性があり再利用できるので葺き直し可能ですが、他の屋根材ではできません。
瓦の処分費と新しい瓦代分が削減できますが、既存の瓦の移動手間がかかるので、葺き替えと比べて大幅に安価となるわけではありません。
新しい瓦は防災機能が付いており、耐震・耐風・耐久性が向上していますので、費用対効果を考えると葺き替えを選択される方が多いです。
長期的に見て100万円以上する屋根修理が高いとは限らない
100万円の屋根修理と聞くと、金額的に高いと感じる人が多いかもしれません。
しかし、今後のメンテナンス費用などを含めて長期的に見ると必ずしも高いとは限りません。
葺き替え工事が必要な状態で屋根材としての限界が来ているにも関わらず、部分的な屋根修理を行っても、根本的な解決にはなりません。
短期間しか使用しない場合は部分補修でもいいですが、長期的に使用することを考えている場合は、かえって、部分補修を繰り返して費用がかさむ可能性もあります。
上の写真はトタン屋根が錆びて、穴が開き雨漏りしている屋根です。
ここまで劣化していると応急処置で穴をふさいでも、また、別の所に穴が開いてしまいます。
長期使用を考えるなら、100万円以上かかっても葺き替えを検討した方がいい事例です。
部分修理のほとんどは100万円もかからない
部分的な修理工事の多くは、100万円以上かかることは少ないです。
100万円以上はかかることは少ないが、比較的金額が大きくなる部分修理を紹介します。
- 屋根板金工事
- 屋根塗装
- 瓦棟部の葺き替え
- 雨樋の付け替え
- 天窓の取り替え
それぞれの工事の内容や費用の相場を簡単に解説します。
①屋根板金工事
屋根板金の部分補修は棟板金(むね)、谷板金(たに)の交換があります。
強風で棟板金が飛散したり、経年劣化で谷板金に穴が開き雨漏りしたりすると交換する必要があります。
費用は20~万円程度とお考えください。
屋根板金工事の費用について詳しくはこちらの記事で解説しています。
屋根板金工事の種類と値段を紹介!雨漏り防止に重要なこととは?
②屋根塗装
スレート屋根や金属屋根は定期的に塗装メンテナンスを行う必要があります。
費用は40~万円程度とお考えください。
足場設置が必要ですので、外壁塗装と併せて行うことが多いです。
また、瓦屋根(粘土瓦)は塗装してはいけないものなので、ご注意ください。
③瓦棟部の葺き替え
築20年以上経過した日本瓦棟部は留め付けが旧工法となっているので、新しい仕様(耐震・耐風仕様)での葺き替えを行う必要があります。
費用は50~万円程度とお考えください。
令和4年1月から留め付けの基準が改訂されましたので、古い日本瓦屋根にお住まいの方はご検討ください。
④雨樋の付け替え
雨樋は劣化して変形・破損すると排水機能が低下します。
雨樋の交換は、屋根形状によって一面のみを行う場合と全面を交換する場合があります。
費用は30~万円程度とお考えください。
雨樋の交換費用について詳しくはこちらの記事で解説しています。
⑤天窓の取り替え
天窓は経年でガラスとアルミ枠の間のシール材が劣化したり、天窓と屋根材の間の周辺部材が劣化したりすることで、雨漏りの原因となります。
天窓本体の木枠が雨漏りで劣化した場合は天窓を取り替えすることが多いです。
費用としては、30~万円程度とお考えください。
屋根修理工事の費用について詳しくはこちらの記事で解説しています。
屋根工事費用の相場は?あらゆる金額を創業150年の屋根屋が紹介
大規模な雨漏り修理は100万円以上かかる場合がある
屋根材が劣化していなければ、雨漏りは通常1、2か所で発生しているので部分修理が可能です。
しかし、屋根材の劣化等が原因で雨漏りを繰り返し複数箇所で雨漏りしている場合は大規模な雨漏り修理となります。
大規模な雨漏り修理は100万円以上かかる場合があります。
- 部分的な雨漏り修理を何カ所も行うよりも、屋根葺き替え工事や外壁工事を一緒に行う方が足場の費用負担を軽減できます。
- 築年数が経過していると大規模な雨漏り修理は高額となりますが必要不可欠とお考えください。
- 雨漏り修理で100万円以上かかったケースでも止まらない事例を聞きますので、誤診がないように他の業者にも相見積もりを行いましょう。
屋根修理費用が高くなるのはどんなケース?
屋根修理費用が高くなるケースについて紹介します。
- 屋根の角度が急な場合
- 道路から離れており材料の運搬が難しい場合
- 業者が悪徳業者
屋根の角度が急な場合
屋根修理が部分的なケースでも、屋根の角度が急な場合は修理費用が高くなります。
屋根勾配が6寸以上(約30°以上)の場合は、職人が屋根の上を歩くことができないため、屋根面にも足場を設置して作業します。
屋根面の足場費用が余分にかかる上で、さらに作業効率が大幅に低下するため、屋根修理費用は割高となります。
道路から離れており材料の運搬が難しい場合
修理する屋根が道路から離れていて材料の運搬を長い距離、人力で行う場合は屋根修理費用が高くなります。
古い建物などで道路に接続しておらず、歩道しかない場合は、その歩道を一輪車などを使って材料の運搬を行う場合があります。
古い屋根の材料を廃棄するにも割高となります。
業者が悪徳業者
業者が悪徳業者の場合は、屋根修理でも費用が高くなります。
最初提示した金額よりも大幅値引きすることで、一気に契約まで進める手法を使う場合が多いです。
値引きしてお客様の感覚を麻痺させているのですが、後から他社と比較すると割高となっているケースです。
大きな屋根修理工事はいくらくらい必要?
大きな屋根修理工事とは、葺き替え、葺き直し、カバー工法、塗り替えなどのことです。
- 葺き替え:既存の屋根材をめくり、新しい屋根材に交換する工事
- 葺き直し:既存の瓦を順番にめくりながら、その瓦を再度留め付ける工事
- カバー工法:既存の屋根材の上に新しい屋根材をおおう工事
- 塗り替え:表面塗装が劣化して色落ちした屋根材に塗料を塗る工事
屋根材には寿命がありますので、そのタイミングで大きな工事を行うことが一般的です。
大きな工事にいくら必要なのか、目安をご紹介します。
修理内容 | 約100㎡の建物の費用相場 |
---|---|
葺き替え ※古い屋根材を撤去して、新しい屋根材を施工 | 100~240万円 |
瓦の葺き直し ※瓦を部分的に外しながら、ビス留めする | 70~150万円 |
カバー工法 ※金属屋根、アスファルトシングルで重ね葺き | 80~150万円 |
塗り替え ※既存のスレート・金属屋根の再塗装 | 40~80万円 |
※上記表は足場費用は含みません。
屋根修理の費用やリフォーム費用について詳しくはこちらの記事で解説しています。
屋根修理やリフォームにはいくら必要?詳しい金額などを詳しく解説
屋根修理費用の相場を知っておこう
屋根の一部分だけで行う屋根修理の費用相場をご紹介します。
屋根の部分的な工事とは、割れている屋根材を交換したり、棟板金だけを交換したりと費用を抑えるために不具合に対して最小限の範囲を修理をしたりすることです。
部分的な屋根修理は今発生している不具合箇所のみの対策で、全体的な屋根修理のように、他の部分に対する予防処置も含めた根本的な屋根改修ではありません。
瓦屋根は比較的部分修理に適しているのですが、スレートや金属屋根は屋根の部位によってはむずかしいです。
修理内容 約100㎡の建物の費用相場 破損した瓦の差し替え 2.5~万円
※例5枚の場合、5万円程度です。棟板金の取替え 5~15万円
※棟板金の形状や長さによって異なります。雪止設置 10~30万円
※隣の家や車に被害が出る場所に増設します。しっくいの塗り替え 6~20万円
瓦棟部の葺き替え 25~50万円 雨漏り修理 10~50万円
※雨漏りしている場所の部分のみの補修です。
※上記表は足場費用は含みません。
屋根修理費用の相場について詳しくはこちらの記事で解説しています。
屋根工事費用の相場は?あらゆる金額を創業150年の屋根屋が紹介
屋根修理費用を抑えるには相見積もりが重要です
屋根修理の費用を抑えるには、相見積もりを行うことが重要です。
相見積もりには費用を抑える効果以外のメリットがありますので、理解した上で行いましょう。
- 見積もりを通して業者の特徴を知ることができる
- 相場感を把握することができる
- 業者によって言っていることが全く違うことがわかる
- 他社の見積書があると価格引き下げ効果がある
- 自分に合った信頼できる業者を選ぶことができる
相見積もりにはデメリットもありますので紹介しておきます。
- 複数の業者と合うため時間がかかる
- 複数の業者と話をするのでつかれる
- どの業者を選べば良いのかわからなくなる可能性がある
- 一番安価な業者を選んでしまい雨漏りが直らないことがある
見積もりのポイントについて詳しくはこちらの記事で解説しています。
屋根修理の見積もりの3つのポイントとは?業者の探し方や注意点も解説
100万円以上の支払いはきつい!屋根修理費用の支払い方法
100万円以上必要な工事となった場合、支払いの心配があると思います。
屋根修理の場合は金融機関の「リフォームローン」と「キャッシュカードのローン」などがあります。
「リフォームローン」は新築購入の「住宅ローン」と比較して融資額が少ないことから審査が通りやすいと言われています。
また、利率も「キャッシュカードのローン」に比べて低いようです。
一括払いが心配な場合は、「リフォームローン」もご検討ください。
屋根修理費用の支払いの流れ
屋根修理費用の支払いの流れを紹介します。
業者によっては工事完了前から「契約金」、「着工金」、「中間金」、「完了金」などと分割払いを求めてくる場合もあります。
弊社では、「工事完了後に一括払い」となっております。
また、悪徳業者では、契約時に「契約金として半額」を求めてきて、工事着工後には返金しない内容の契約書になっている業者もいますので、契約前に注意してください。
屋根修理業者の飛び込み営業に気をつけよう
残念ながら屋根修理業者の飛び込み営業には、相変わらず悪徳業者が圧倒的に多いようです。
悪徳業者の代表的な手口を紹介します。
- 不安をあおる
- 無料で診断すると言う
- キャンペーン中だと言う
- 火災保険の利用を勧める
- 大幅な値引きがある
訪問販売営業からいきなり屋根の話をされるとほとんどの方は、何を説明されているのか、わからないままに相手のペースに巻き込まれてしまいます。
事前に手口を知っておくと1つの予防となりますので参考にしてください。
屋根修理の悪徳業者の手口について詳しくはこちらの記事で解説しています。
屋根修理の飛び込み営業は悪質!5つの手口と見分ける方法を解説!
優良な屋根修理業者の探し方とは
優良な屋根修理業者を探す方法としては以下のものがあります。
- 地元・業界の雑誌
- インターネットのサイト
- 知人の紹介
それぞれについて簡単に解説します。
①地元・業界の雑誌
地元の情報雑誌に取り上げられている業者は、地元密着思考で地元の評判を大切にしている業者の可能性が高いです。
屋根・建築業界の雑誌に取り上げられている業者は、業界の記者に信用されており、知識や活動内容がしっかりしている業者の可能性が高いです。
悪徳業者は雑誌からは排除されますので、1つの目安となります。
※有料広告は悪徳業者が紛れ込んでいるので注意してください。
②インターネットのサイト
信頼できる業者のサイトの見分け方としては、会社の情報(住所・電話番号・代表者の氏名・創業年月・資格など)を確認しましょう。
屋根修理で検索して上位に出てくるページの多くはweb会社が運営しており、顧客を集客して登録している業者へ紹介して、マージンを得る仕組みとなっています。
地元の優良企業を紹介するとは限りません。
web会社は所在地が東京・大阪・名古屋などのオフィスビルとなっているので、確認しておきましょう。
直接、地元企業のサイト・ホームページを見ることで、悪徳業者かどうか見極めましょう。
③知人の紹介
知人から紹介を受けることで、悪徳業者を排除できます。
ただ、いくら知人の紹介でも無条件に信頼してしまうことは危険なため、他の業者からの相見積もりはしておきましょう。
優良業者の特徴について詳しくはこちらの記事で解説しています。
どんな屋根修理業者に頼めば良いの?優良業者の5つの特徴を解説!
【まとめ】100万円以上の屋根修理工事が高いとは限らない
100万円以上必要な可能性のある屋根修理工事の種類を紹介しました。
- 屋根葺き替え工事
- カバー工法
- 瓦の葺き直し
短期間しか使用しない場合は部分補修でもいいですが、長期的に使用することを考えている場合は、かえって、部分補修を繰り返して費用がかさむ可能性もあります。
雨漏りの場合、屋根材が劣化していなければ部分修理が可能です。
しかし、屋根材の劣化等が原因で雨漏りを繰り返し複数箇所で雨漏りしている場合は大規模な雨漏り修理となり、100万円以上かかる場合があります。
屋根修理の費用を抑えるには相見積もりが効果的であり、それ以外のメリットもありますので理解した上で行いましょう。
屋根に関してお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
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