屋根塗装の流れとは?工程ごとの日数や費用相場などすべて解説します

Dr.神谷
Dr.神谷
  • みなさま。こんにちは。
    屋根から人の笑顔を作りたい!!!神清(かみせい)のDr.神谷です。

    弊社は、高浜市・半田市にある創業150年老舗三州瓦の生産・販売・工事を行っている会社です。
    年間200棟以上の雨漏り調査・修理を行っています。
    ※建築業界誌「日経アーキテクチュア」の連載記事「新次元!雨漏り対策」を執筆。

本記事はこんな人にお勧めします。

  • 屋根塗装の流れを知りたい
  • 屋根塗装の工程ごとの日数や費用相場を知りたい

この記事で伝えたいこと

この記事は、「屋根塗装の流れを知りたい」「屋根塗装の工程ごとの日数や費用相場を知りたい」という方に向けて書かれています。

屋根塗装をしなければならないと感じていてもわからないことって多いですよね。
屋根塗装がどんな流れで行われるのかや工程ごとにかかる日数・費用など、初めての方はわからないことばかりだと思います。

本記事では屋根塗装の流れや工程・費用・注意点など、屋根塗装について詳しく解説していきます。この記事を読めば、屋根塗装に関することの大部分がわかる内容となっていますので、ぜひ参考にしてくださいね。

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屋根塗装の流れ

屋根塗装の基本的な流れを紹介します。

  1. 現場確認
  2. 近隣挨拶
  3. 足場の設置
  4. 洗浄
  5. 下地調整
  6. 養生
  7. 塗装(下塗り)
  8. 塗装(中塗り・上塗り)
  9. 縁切り
  10. 足場の解体

 

●近隣挨拶

足場設置工事前のタイミングで、ご近所の方へ工事のご挨拶を行います。

●足場の設置

足場を設置して、飛散防止ネットを取り付けます。

●洗浄

塗装面を高圧洗浄します。

●下地調整

破損した屋根材や棟板金を交換したり、シーリングしたりして下地調整します。

●養生

樋や破風板など塗料が付着してはいけない部分を養生シートで保護します。

●塗装(下塗り)

塗料の性能をしっかり発揮させるために下塗りを行います。

●塗装(中塗り・上塗り)

中塗り・上塗りと2回塗りします。

●縁切り

屋根塗装後に、塗料が完全に硬化する前に縁切り作業を行います。(雨漏りを防止します。)

 

足場を解体して工事完了となります。

 

屋根塗装の工程ごとの日数

屋根塗装の工程ごとの日数を目安として紹介します。

屋根塗装の流れ各工程の日数の目安
①現場確認1日※1時間程度
②近隣挨拶1日※1時間程度
③足場の設置1日
④洗浄1日
⑤下地調整1日
⑥養生1日
⑦塗装(下塗り)1日
⑧塗装(中塗り・上塗り)1~2日
⑨縁切り1日
⑩足場の解体1日

※屋根の大きさや屋根材の種類や状態によっても異なります。

 

屋根塗装の必要な日数や工程について詳しくはこちらの記事で解説しています。

屋根塗装に必要な日数はどれくらい?作業工程も含めて詳しく解説

 

屋根塗装が必要な屋根材

屋根塗装が必要な屋根材と必要ではない屋根材を紹介します。

 屋根材の種類
屋根塗装が必要な屋根材スレート屋根、セメント屋根材(セメント瓦・モニエル瓦・ルーガ)、トタン屋根、ガルバリウム鋼板屋根
屋根塗装が不要な屋根材粘土瓦(日本瓦・洋瓦)、銅板屋根

 

基本的には新品の表面仕上げが塗装されている屋根材は屋根塗装が必要となります。

塗装されているが屋根塗装しない屋根材は、アスファルトシングル屋根、石付ジンカリウム屋根などがあり、屋根塗装では葺き替え・カバー工法となります。

表面仕上げが塗装されていない粘土瓦や銅板屋根は屋根塗装が不要です。

 

屋根瓦に塗装が必要なのかについて詳しくはこちらの記事で解説しています。

屋根瓦に塗装は必要?必要な場合の費用や注意点を徹底解説

 

屋根塗装に使う塗料はどれがオススメ?

屋根塗装において、塗料代は費用全体の約30~40%を占めています。

塗料代と言っても、塗料の種類やメーカーによっても価格は大きく異なります。

塗料の種類による屋根塗装の耐用年数や費用の目安を紹介します。

塗料の種類屋根の塗料耐久年数費用目安
ウレタン約4~6年25,000~70,000円
シリコン約5~7年30,000~80,000円
フッ素約7~10年80,000~160,000円
無機約10~15年100,000~240,000円

 

塗料を選ぶときは、屋根と外壁に違いがあることを理解しておきましょう。

屋根は外壁よりも自然環境の影響(日射、雨、雪、放射冷却、紫外線、温度差など)を受けるため、外壁の塗料よりも劣化の進行が早くなります。

外壁のシーリングのメンテナンスが10年おきと言われており、足場設置のタイミングを合わせることが効率的となります。

そのため、中途半端に長持ちする塗料よりは、外壁に併せてメンテナンスすると割り切ることで安価な塗料が選択できます。

そのため、屋根塗装でオススメの塗料はコストパフォーマンスが高いシリコン塗料をオススメします。

 

屋根塗装の費用相場について詳しくはこちらの記事で解説しています。

屋根塗装の費用相場は?塗料や屋根材ごとの費用を徹底解説

 

遮熱塗料は効果的?

屋根塗装における遮熱塗料の効果は、天井断熱が設置されている建物では、室内の温度低下はほとんどありません。

屋根材の表面温度は約10~15℃低下する効果がありますので、地球温暖化現象の抑制に役立ちます。

シリコン塗料は2,000円/㎡程度であるのに対して、遮熱塗料は室内温度の影響がほとんどないにもかかわらず、4,000〜5,000円/㎡程度と費用の負担が大きく効果的とは言えません。

遮熱効果を少しでも得たい方にオススメする塗料としては、白系のシリコン塗料となります。

シリコン塗料は安価で、費用アップなしに遮熱塗料と同程度の遮熱効果を得ることができます。

 

屋根塗装における遮熱塗料について詳しくはこちらの記事で解説しています。

屋根塗装で遮熱塗料を使うのは効果的?メリットとデメリットを解説

 

屋根塗装に必要な費用

屋根塗装に必要な費用は、40~万円程度です。

例えば、一般的な2階建てのスレート屋根の場合(30坪前後の大きさの建物・塗り面積が60~80㎡程度)は40~60万円程度となります。

屋根塗装の費用は、屋根の劣化・汚れ具合や屋根の数・面積・屋根の勾配などによって費用が異ります。

詳細な費用は見積もり時の現場調査によってわかります。

 

屋根塗装の費用に影響を与える要素について詳しくはこちらの記事で解説しています。

屋根塗装の費用はいくら?金額に影響を与える3つの要素も解説

 

屋根塗装で使える助成金や補助金

2024年1月時点において、国で設けられた制度において屋根塗装が適用となる助成金や補助金はありません。

わずかに一部の自治体によっては、屋根塗装が適用となる制度を設けているところがあります。

省エネリフォーム、子育て世代のリフォーム、多世代同居・近居のためのリフォーム、地元の企業に依頼したリフォームなど、内容や条件は自治体ごとに異なるため、お住まいの各自治体のホームページで確認しておきましょう。

 

屋根の塗装で使える助成金や補助金について詳しくはこちらの記事で解説しています。

屋根の塗装で助成金や補助金は受け取れる?申請方法も徹底解説

 

屋根塗装を行うタイミングと屋根の劣化症状

屋根塗装を行うタイミングの目安を紹介します。

屋根材塗装時期の目安
スレート屋根約10~15年
セメント屋根材約10~15年
トタン屋根約5~10年
ガルバリウム鋼板屋根約10~15年
粘土瓦(日本瓦・洋瓦)塗装必要なし

 

屋根塗装が耐用年数以上となった際に見られる症状を紹介します。

  • 色あせ
  • コケやカビの発生
  • 凍害
  • 反り

 

●色あせ

塗料の経年劣化により、屋根材の表面の色が退色してきます。(ガルバリウム鋼板)

 

●コケやカビの発生

屋根材表面の塗料の劣化により、水分を吸うスレート・セメント系の屋根材はコケやカビが発生しやすいです。

 

●凍害

水分を吸うスレート・セメント系の屋根材は冬季に水分が凍る・融けるを繰り返すことによるヒビ割れ・はくりが発生する可能性があります。

 

●反り

スレート屋根では、塗料の劣化により水分を吸いやすくなり、吸水・乾燥を繰り返すことでスレート自体に反りが発生する可能性があります。

 

これらの症状が発生する前に塗装を検討してください。

 

屋根塗装の耐用年数について詳しくはこちらの記事で解説しています。

屋根塗装の耐用年数はどれくらい?知っておきたい3つの注意点とは?

 

屋根塗装のDIYは可能?

屋根塗装を自分でやることは、高所作業かつ転落・滑落のリスクが高いので、オススメできません。

屋根塗装の寿命をのばすためには、塗装前に屋根材の表面をきれいにする高圧洗浄などが必須です。

しかし、比較的平らな屋根の傾斜でも、屋根面が濡れることで滑りやすくなるので、かなり危険で命がけとなります。

 

また、洗浄、下地処理、下塗り、中塗り、上塗りといった工程を行うことで、塗料の性能が発揮されることになります。

正しい工程を実施しないと数か月で塗膜が剥がれてしまうこともあり、結局、専門業者に依頼して、かえって、費用がかかることもありますのでオススメできません。

 

屋根塗装を自分でやることについて検討している方はこちらの記事を参考にしてください。

屋根塗装を自分でやるのってどう?DIYの費用や注意点を徹底解説

 

屋根塗装後の縁切り不足は要注意です

屋根塗装後に縁切り不足は要注意で、不足すると屋根全体で広範囲に雨漏りします。

屋根塗装後に縁切りしないと雨漏りする仕組みを解説します。

スレートには横同士の継ぎ目やスレートの意匠性を高めるスリットという縦方向の隙間があります。

縦方向の隙間が塗料で完全にふさがれることはなく、雨が降ると雨水がその隙間に浸入し、毛細管現象で奥へ拡がっていきます。

上下の隙間を縁切りしていないと塗料が貼り付いており、浸入した雨水は排水されずに溜まってしまいます。

スレートを留め付けているくぎがあり、そこから屋根下地へ伝わり、経年で雨漏りしてしまいます。

 

一方、屋根塗装していないスレートの継ぎ目部分の雨水浸入痕は拡がっていません。

上下の隙間がふさがっていなければ、そのまま排水できるので、毛細管現象で拡がってもスレートくぎまでは雨水が滞留しないので、雨漏りは発生しません。

つまり、縁切り不足が雨漏りの原因なのです。

 

スレート屋根塗装後の縁切りの様子を動画で紹介しています。

 

スレート屋根の再塗装後の縁切りについて詳しくはこちらの記事で解説しています。

スレート屋根の再塗装の注意点!「縁切り」は必須ですよ!

 

陸屋根の場合は防水塗装が必要です

ほぼ水平な屋根である陸屋根の場合は防水塗装が必要です。

一般的な傾斜屋根は、屋根材と防水シートのセットで雨水の浸入を防いでいるため、屋根材に防水塗装は必要はありません。

一方で、陸屋根・屋上などの傾斜のない屋根は雨水の浸入を防ぐため、防水層が必須です。

防水層としては、シート防水や防水塗装などがあります。

水平な屋根は雨水が溜まりやすく、雨漏りしはじめると一気にひどい雨漏りとなるため、完全に経年劣化する前に、屋根の表面に防水塗装を行って防水層を構築するメンテナンスがオススメです。

 

屋根の防水塗装について詳しくはこちらの記事で解説しています。

屋根の防水塗装の種類とは?費用や必要な症状などもすべて解説

 

【まとめ】屋根は定期的なメンテナンスが必要です

10項目におよぶ屋根塗装の基本的な流れを紹介しました。

屋根塗装の工程ごとの目安日数を紹介し、合計で10~12日程度となりました。

屋根塗装の費用目安と耐久性についても紹介し、屋根材による違いもありました。

基本的には塗装された屋根材は塗装メンテナンスが必要となります。(塗装メンテナンスが不要なのは、粘土瓦・銅板屋根)

陸屋根は雨漏りを防ぐために、防水塗装(ウレタン防水・FRP防水)が必要です。

 

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